もちろんこういう作家の考えを具体的に演技を通して見せた俳優らがいなかったとすれば'ドクターチャンプ'はそのように光ることができなかっただろう。 したがって'ドクターチャンプ'が発見した二番目は主演から助演まで合わせた俳優らの再発見だ。 チョン・ギョウンは今までの他作品で一貫して見られた'お坊ちゃんイメージ'を一気に消したし、代わりにその上に時には可愛くて時にはとんでもなくて時には強靭ながらも時にはやわらかいもう少し多様なスペクトラムの容貌をあらわした。 パク・ジホンはチョン・ギョウンの再発見ということができるキャラクターを付与した。
すでに'アイリス'の女戦士で'検査プリンセス'のとんでもなくきびきびとした演技をしてその演技領域を広げてきたキム・ソヨンはこの作品を通じて確実な演技者としての面目を再確認させてくれた。 少しは無神経だが暖かい心を持ったキム・ヨンウというキャラクターはキム・ソヨンを通じて100%消化された。 これは'善徳女王'を通じてかつて強靭なイメージを見せたオム・テウンでも同じだ。 オム・テウンはどこかゆがんだように見られるが強靭な精神力の所有者のイ・ドウクを唇を若干捻る顔だけでも表現し遂げた。 またイ・ドウクの相手役として深みある演技を披露したチャ・イェリョンも無視できない。
'ドクターチャンプ'は何より助演陣の発見が多いドラマだ。 柔道チーム監督のオ・チョンデの役割を消化したマ・ドンソクは最近一連の作品の中で見られるようにもう外面的な演技を越えて内面演技が水分を吸い上げた。 柔道選手としてパク・ジホンのライバルであり友人のユ・サンボンを演技したイン・サンウルや新鋭だが強靭な印象を残したコボン役のイム・ソンギュ、アイドル歌手だが演技をよく消化したカン・ウラム役のシンドン等等、'ドクターチャンプ'は短い演技にも大型の印象を残す助演を発見し遂げた。
これが可能だったことはもちろんノ・チソル作家が作り出した共感の行くキャラクターのおかげだが、これをすっきりした映像で作り出したパク・ヒョンギPDの功績でもある。 前作の'칼잡이 黒水晶'で繊細な演出力をリリースしたパク・ヒョンギPDは'ドクターチャンプ'を通じてスポーツの世界と医学の世界を合わせながら同時にその中に暖かい人々が見えるドラマを描き出した。 淡々としながらも感情の密度をフレームの中に捕まえて入れる力はパク・ヒョンギPDが持った最も大きい長所でもある。
作品の編成時間帯のせいでそれほど大きい視聴率を得られなかったが'ドクターチャンプ'くらい'発見'をたくさんするようにさせた作品も珍しい。 次期作が期待されるノ・チソル作家とチョン・ギョウン、キム・ソヨン、オム・テウン、チャ・イェリョン、マ・ドンソク、チョン・ソクウォン、イム・ソンギュのような俳優たち、そして何よりパク・ヒョンギPDのような元気な監督の発見はどんな視聴率よりさらに貴重な成果と考えられる。 'ドクターチャンプ'は私たちの一つの'発見'だった。
/チョン・トクヒョン大衆文化コラムニストmansuri＠osen.co.krブログhttp://thekian.net/
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