今年3月に天体望遠鏡博物館に搬入、設置されていた60cmリッチークレチアン反射望遠鏡の修復作業が完了し、先週土曜日(10/21)に天体望遠鏡博物館にてお披露目式がありました。
台風接近により大雨の中の式典となりました。引き続き天体観望会も予定されてましたが、あいにくの雨で中止となりました。
このところの長雨で、博物館スタッフの誰もこの望遠鏡のファーストライトは済んでいません。早く覗いてみたい。
来月の博物館の観望会、晴れてくれることを祈りましょう。
駆動系は専門家の手でE-ZEUS化による自動導入に変更されましたが、それ以外の修復作業、不要な部品の取り外し、ウォームギアのグリースの交換、塗装作業などは博物館のメンバーによりこつこつと進められ、どうにかお披露目式に間に合わせることができました。
私がお手伝いできたのは、ウォームギアにべっとりとこびりついた古いグリースをシンナーで拭き取る作業だけでしたが、少しだけでも修復作業に関われたのは幸せ。。。
この望遠鏡は京都大学の大宇陀観測所(奈良)で研究に用いられていたものを博物館が譲り受けたもの。
京都大学と五藤光学研究所との共同研究で、我が国で初めて開発されたリッチークレチアン望遠鏡とのことです。
もともとはシュミットカメラとして使われていた望遠鏡をリッチークレチアンに変更したものだったそうで、馬鹿でかい図体をしています。
博物館へ搬入、設置した際の様子が朝日新聞DIGITALに掲載されています。
http://www.asahi.com/articles/ASK3C4RCTK3CPLXB009.html(朝日新聞DIGITAL記事)
雨の中のテープカットです。スライドルーフは床にレールがあり、壁ごと動かすタイプですが、この日は閉めたままで正面のシャッターのみを開けての式となりました。
試運転中です。PCで自動導入操作のデモを行っているところ。
接眼側です。なんかバカでかく写ってますねえ。
これ以降は修復作業中の写真です。私が作業に加わったグリース交換の作業の日の写真のみしかありません。あしからず。
ウォームギアのグリース交換前です。真っ黒けです。
シンナーで古いグリースを拭き取ったあとです。きれいになりました。