天体望遠鏡博物館、大望遠鏡展示棟の西村有二コレクションの西村製作所製反射望遠鏡群の片隅にひっそりと置かれていたポータブル赤道儀です。
これまでうっかりして見逃してましたが、三脚に貼られていた説明書きによれば、これは西村製作所の先々代社長、西村繁次郎氏(1910-1992)愛用の赤道儀で、皆既日食遠征観測用に製作した試作機とのことです。
製作年は残念ながら不明ですが、もし1963年の北海道皆既日食の当時に製作されたとすると、55年ほど経過していることになりますね。
各所に工夫が見られます。
なお、博物館では自作機を集めて特別展を開催してはどうか、ということになりました。まずは、博物館で所蔵している自作機の展示を来月あたりから開催予定です。好評であれば、いずれは自作ファンの方々から貸出していただいて展示、という企画もあるかも。
部品は部分的に欠けていますが、全体像はつかめます。
極軸セッティング用の上下微動装置は凝った作りです。ウォームと扇状のギアで上下に自在に微調整できます。
極軸水平微動装置は部品が欠けていて、明確ではありませんが、一般的な構造のようです。
極軸望遠鏡も付いています。覗いてみると、レクチルはタカハシ風の二重円(ただし、時角の目盛りは無し)でした。
ただ、赤緯軸前面の円形キャップを外して中を覗くと、赤緯軸のボルトが邪魔して、そのままでは極軸望遠鏡は使えないようです。赤緯軸を外してセッティングしていたのであろうか?
赤緯軸の微動はタンジェントスクリューです。