京都府乙訓地域のお年寄りらを対象とした相続の無料学習会を、専門の資格を持つ相続診断士のグループがボランティアで続けている。17日には向日 市内で開催し、10人が参加した。寸劇やクイズも取り入れて分かりやすく解説するのが特徴で、メンバーたちは「相続はあらかじめ関係者で話し合っておくこ とが大切。学習会が地域の人たちの交流にもつながればうれしい」と期待を寄せている。
向日市内で不動産業を営む橋本裕介さん(42)と同 業で長岡京市在住の小林幸生さん(45)の2人が「専門知識を地域貢献に生かしたい」との思いから、同じく関西相続診断士会に所属する2人の協力を得て計 4人で活動を始めた。地元の社会福祉協議会などの支援を受け、これまでに昨年11月に長岡京市の調子公民館、今年3月に向日市の寺戸公民館で実施してき た。
3回目となる17日は向日市寺戸町のグループホームてらどの交流室で実施した。メンバーたちは、相続税の仕組みや相続人の順位、財産 の範囲などをイラストやクイズ、葬儀をテーマにした寸劇などで解説し、「『相続』が『争族』になってしまってはいけない。もしもの時に備えしっかり準備し てほしい」とアドバイスした。参加者たちは、自分の家系図を書いて相続の割合などを確かめながら熱心に説明に聞き入っていた。
橋本さんは「相続においては、節税よりももっと大事なことがあることを知ってほしい。今後も活動を続けていきたい」と話している。
【 2018年04月18日 11時50分 】