
国民文化祭・京都2011の開幕が29日に迫り、乙訓2市1町では会場設営や事前講習など着々と準備が進む。茶会や剪画(せんが)展、オーケストラ演奏、バレエ上演など多彩な催しを繰り広げる。パレードや灯明、花の設置などのもてなしが祭りムードを盛り上げる。
■装束着て茶会子どもも亭主 大山崎
京都府大山崎町は11月5、6日の午前10時~午後4時に「大茶会」を催す。宝積寺と離宮八幡宮と大山崎ふるさとセンターで、町民らが豊臣秀吉や千利休、北政所などにふんする装束を着て客を迎える。アサヒビール大山崎山荘美術館庭園では、竹製の特設茶室で公募の市民や子どもが亭主となって客をもてなす。「亭主役」向けの事前講座には十数人が参加。茶道の基本を教わった大山崎小1年酒井稜太君(6)は「ちょっと難しかったけど面白かった」と喜んだ。
また、京都造形芸術大の学生による「灯明アートフェスタ」を3日~5日の午後5時~8時に離宮八幡宮で開催。竜を模したねぶたや、ほおずきを使ったオブジェを境内に設け、夕闇をほのかに照らす。
町実行委は期間中の目標入場者数を約2500人としている。
■向日で公募など276点展示
向日市は、切り絵の世界「剪画展」として、一般公募の剪画作品144点を市民会館、日本剪画協会会員の作品132点を文化資料館で展示する。18日から会場の設営を始め、25日までに作品の展示準備はほぼ終えた。
開幕日の29日は午前9時半から市民会館の玄関前でテープカットや寺戸中吹奏楽・マーチングバンド部による演奏の後、一般公募の優秀作を表彰する。その後、日本剪画協会の石田良介会長と向日市ゆかりの落語家、桂米紫さんのトークショーや米紫さんの落語の披露もある。
11月3日には午前と午後の計2回、日本剪画協会の副会長で向日市在住の大月透さんらによる剪画の体験教室を開く。物産展、茶席のもてなし(29、30、11月3、5日午後)、スタンプラリーも行われる。
市の実行委員会は、目標入場者数を延べで5千人としている。
■長岡京はオーケストラやバレエ公演
長岡京市内の各所には住民団体が季節の花で飾ったプランターが設置され、イベント来場者の出迎え準備を整えている。29日に約100人が市内中心部を練り歩く開幕パレードを催す。
全国14都府県のアマチュア演奏家が参加する「オーケストラの祭典in長岡京」を30日に長岡京記念文化会館で催し、11月6日には同館で京都や新潟、広島など7府県のバレエダンサーが出演する「クラシックバレエの饗宴(きょうえん)」を開催する。
29日から11月6日までに市が寄贈を受けた美術品の展示会や生け花展が市中央生涯学習センター(神足)で行われる。期間中の来場者を約5千人と見込む。
【 2011年10月26日 11時04分 】