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神足ふれあい町家(京都府長岡京市神足2丁目)が今春から開催している定例イベント「ふれあい町家倶楽部」が人気を集めている。講演会や落語会、歌声喫茶など多彩な内容で、障害のある人も参加して、市民との触れ合いの場にもなっている。
同町家は、2000年に国の登録有形文化財に指定された旧石田家住宅を市が買い取り、07年に市民が利用できる文化拠点としてオープンした。喫茶コーナーや地元産品の展示販売コーナーがあり、和室を有料で貸し出している。
これまで町家主催のイベントはあったが、回数が限られ有料がほとんどだった。和室の利用団体など一部の人だけでなく、文化財である町家を多くの人に気軽に利用してもらい、活性化しようと定例イベントを企画した。
同倶楽部は毎月第1、3土曜日に和室で開催。午前と午後の部があり、これまでに地元特産のタケノコや乙訓の野鳥についての講演、認知症や心の健康法についてのセミナー、オカリナの演奏会、西洋すごろく「バックギャモン」体験会などがあった。ほとんどが無料で毎回30~40人の参加者があり、多い時には100人近い人が訪れた回もあった。
また同町家は乙訓障害者事業協会が指定管理者となっていることから障害者の来場も呼び掛けており、7月の歌声喫茶には視覚障害者3人が参加。点字の歌詞集を手に他の来場者と一緒に、はつらつと歌って楽しんだ。
第10回目の倶楽部は17日に開かれ、朗読グループが京都の寺にまつわる話や民話などを朗読する。
倉谷進副館長は「当初は人が集まるか心配だった。今後も参加者が楽しめる内容にするとともに、障害のある人が何かを発信する場にもしていきたい」としている
【 2016年09月16日 10時37分 】