昭和初期の名建築で「エコ住宅」として知られる京都府大山崎町大山崎の「聴竹居」の見学者数が、昨年6月から1年間で4千人を超え、前年と比べて 千人以上も増えた。昨年6月に天皇、皇后両陛下が視察され、注目を集めたことが影響したとみられ、管理ボランティアは「建築を学びたい人に特に来てほし い」としている。
聴竹居は、建築家の藤井厚二が1928(昭和3)年に建てた実験住宅。日本の気候・風土に合わせて設計し、環境やデザイン性に配慮した先進的な工夫が凝らされている。日本の近代建築20選にも選ばれている。
これまで見学者数は3千人ほどで推移。2012年6月から1年間は3044人だったが、両陛下が視察した昨年6月からの1年間で4171人が訪れた。昨秋の「紅葉をめでる会」にも2012年比で1・5倍となる520人が参加した。
管理ボランティア「聴竹居倶楽部」が維持管理と見学案内を行っている。事務局長の荻野和雄さん(70)は「陛下が来られるまでは、町民でも知らない人がいた」とその変化に驚いている。
6月に友人と訪れた京都市左京区の女性(42)は「空気の入れ替えにすごくこだわっていて、素晴らしいと思った」と目を輝かせていた。
見学料は千円(小学4年生以上の学生500円)。予約制。申し込みはメールアドレスchouchikukyo@gmail.comへ。
【 2014年06月26日 10時05分 】