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京都府長岡京市に住む外国人が増える中、市友好交流協会(事務局・市)がこのほど、在住外国人のための日本語教室を開講した。暮らしやすい環境づくりに向けて初めて企画。初回は、乙訓地域で働くベトナム人や中国人ら10人が集い、自己紹介や家族構成など日本語会話の初歩を学んだ。
「日本の方ですか」「いいえ、そうではありません。ベトナム人です」。対面し、自己紹介を日本語で交わす。野球や料理のイラストを基に動詞の使い方を学び、指示語の用法を練習した。
21日、同市天神4丁目の中央公民館。初回の教室は、技能実習生のベトナム人や会社員の中国人が受講した。「私の家族はお父さんとお母さん」。家族構成を発表した参加者に、講師が「『父と母』と言うのよ」と指導した。
市に住民登録する外国人は2017年12月末で701人。14年度末に比べ173人増で、市市民課は「市内企業の受け入れが進んでいることが要因とみられる」とする。634人だった16年度末の内訳は、ベトナム国籍者が51人と、4年間で47人増え、顕著な伸びが続いている。
一方、市内の在住外国人への支援はまだ薄く、同協会では、交流の輪を広げるとともに、災害時の円滑な情報伝達なども狙いに教室を試みた。働く人も参加しやすいよう、開催を日曜に設定した。
市内で日本語指導に取り組むボランティア3人に講師を依頼。その一人、小林繁代さん(70)=同市泉が丘=は「日本語学習のニーズは大きく、支えとなる活動が必要。継続して学べる場へ発展していけば」と期待する。
来日して半年という技能実習生のベトナム人男性(23)は、約2時間の学習を終え、「日本語は難しい。漢字は読めない。うまくなって会話がしたい。ずっとここで学びたい」と話した。
教室は今後、28日、2月4、18、25日の計4回開催。病気や事故、災害時に使う会話の他、長岡京市や故郷を紹介する言葉などを学ぶ。無料。随時参加を受け付ける。申し込み、問い合わせは市友好交流協会事務局(955)9500。
【 2018年01月27日 17時00分 】