今年もクリスマスがやってきた。クリスマスツリーはもちろんのこと、街の並木も商店・住宅もLED照明で彩られている。クリスマス時期だけに限らず、年中どこもかしこもLED灯が輝いている。
都会の夜は光の洪水、氾濫で昼を欺くばかりだ。闇があるから光が生彩を放つのだが、これほどに光が溢れると光の効果は弱くなる一方だろう。
省電力効果の高いLED灯の出現により、光をふんだんに利用できるようになったのは嬉しい。 だが、専門的なことはわからないものの、その光の性質はこれまでの人工光とかなり違うように感じられる。LED光は硬く冷たく燦めきが強い。その光には、薪の燃える炎や石油・ガスランプ灯、白熱灯の光のマイルドさと暖かさが足りない。陶器とガラスの違いに喩えられようか。 光量は確保できても光質の異なる灯り。まだ相当に改良の余地があるのだろう。
光が乏しかった時代には、光の効用は今よりはるかに大きかった。誰もがキャンドルの灯りや白熱灯の光を懐かしく慕わしく感じるのは、人類が永く親しんできた光だからだろうか。
子供達が幼い頃から使い続けていたプラスチック製のクリスマスツリーを昨年廃棄処分したので、今年は5分の1の高さのミニツリーを手作りしてみた。
手頃なイタリアアカマツの苗を鉢植えし、妻が手作りしたビーズのオーナメントで飾っただけのものだが、苗とはいえ天然の樹木、緑白色の針葉が瑞々しい。1メートルほどに成長したら芯を止め、その後は剪定だけで形を整えていれば、程好いノエルツリーになるだろう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます