天皇陛下の靖国神社御親拝を希望する会会長

日本人の歴史認識は間違っています。皇紀2675年こんなに続いた国は世界の何処を探しても日本しかありません。

バーンズ回答

2020-09-14 04:10:00 | 歴史
天皇の地位に関する保障を求めた日本の要請に8月11日付けで答えたものが、バーンズ回答である。






“From the moment on surrender the authority of the Emperor and the Japanese Government to rule the state shall be subject to the Supreme Commander of the Allied Powers who will take such steps as he deems proper to effectuate the surrender terms.”


『降伏のときより、天皇および日本国の政府の国家統治の権限は、降伏条項の実施のため、その必要と認める措置をとる連合国軍最高司令官の制限の下に置かれるものとする。』

日本側の天皇の地位に関する保障、つまり國體は護持されるのか、との疑問に直接的に答えたものではなく、このsubject toの訳を巡って宮城事件が発生したと言っても過言ではない。

日本のいちばん長い日はこの宮城事件が中心に描かれた映画だが、私はこれを反乱やクーデター未遂と呼ぶことに抵抗を感じる。

結局これを隷属すると訳した陸軍省将校と近衛師団参謀が終戦の御詔勅の録音盤の放送を阻止することで戦争を継続させようと立ち上がったのであり、それが間違いであるとは言い切れないからである。

つまり、バーンズ回答が國體の護持を保障するものであるとの確証は誰も得ていないからだ。

したがって半藤一利の東條を筆頭に決起した将校達を悪として好戦的に描いている印象は拭い去れないのだ。

停戦派も遂行派も結局は國體護持の為に生まれる軍人として当然の反応だからである。

終戦のタイミングとしては遅すぎるとのコメントをよく見るが、そんなことは映画のレビューだけでたくさんであり、歴史的事実としては皆、耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで戦争を終結させたのである。

いちばん長いとは単に決断に要する時間がかかった、との長さではなく、日本にとって、皇室2000年以上の皇統にとって、この日が最重要の日であったと歴史的にみることができるのである。