goo

シンラプトル1

 シンラプトル・ドンギは1987年に中国・新彊ウイグル自治区のジュラ紀後期の地層から発見され、1993年に記載された。また1992年にヤンチュアノサウルスの新種として報告されたヤンチュアノサウルス・ヘピンゲンシスは、2005年の「ジュラ紀恐竜展」(パシフィコ横浜)で来日したが、現在はシンラプトル属の新種シンラプトル・ヘピンゲンシスと考えられている。(シンラプトル2参照)
 シンラプトルがヤンチュアノサウルスと異なる点は、頭骨がより長く丈が低いこと、下側頭窓が大きいこと、後眼窩骨の表面がごつごつしていて涙骨との隙間が狭まっていることなどである。眼の前方の隆起は低めであまり目立たない。アロサウルスなどと異なり、下顎の上角骨の前方部が細い。
 シンラプトルもなぜか好きな恐竜の一つである。あまり特殊化せず、カルノサウルス類の基本形のようなシンプルなところがいい。アロサウルスのような特徴的な角もとさかもなく、特にほっそりもがっしりもせず中くらいの体型の肉食恐竜である。私は福井県立恐竜博物館で全身骨格を見たが、写真撮影は禁止であった。2002年の「世界最大の恐竜博」ではレリーフ状の化石が公開された。2005年の「ジュラ紀恐竜展」では前述のようにヤンチュアノサウルス・ヘピンゲンシスとして紹介された。(まだ意見が分かれているということだろう。)こちらは四川省自貢で発見されたものである。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )