美術の学芸ノート

中村彝、小川芋銭などの美術を中心に近代の日本美術、印象派などの西洋美術。美術の真贋問題。広く呟きやメモなどを記します。

今日、読んだ長谷川櫂の「四季」

2022-11-24 20:34:17 | 日々の呟き
今日2022-11-24の読売に出でいた杜甫の「見はずして」いいな。

「匡山 読書の処
頭白 好し帰り来たれ」

自分も帰るところがあればそこに帰っていきたいものだ、とだんだん思うようになってきた。
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小川芋銭の立田姫の図

2022-11-16 17:47:25 | 小川芋銭
今日の読売(2022-11-16)に
 龍田河錦おりかく神無月しぐれの雨をたてぬきにして  読人しらず
の紹介があつた。

これを読んで、小川芋銭『草汁漫画』にある立田姫の図を思い出した。この図には

秋まだ早き立田姫が蛙手(かえで)※
秋蘋兄遠く那須野より送らるるところ 芋生

の賛がある。


秋蘋は、この『漫画』が世に出たときは、亡くなっていたが、秋の人とも言われる秋蘋が那須野から芋銭に送ってきた蛙手と立田姫(龍田姫)を、大きく描いた立田姫の図を秋の部に加えて、故人を偲んだのではなかろうか。

この図は、北畠健氏によれば、秋蘋が亡くなる前に描かれていた。

だが、この図は、『漫画』に収録することにより、今や立田姫に(秋蘋が)立つ、旅立ったの意味を重ねて読むことができるように思われる。

※図中の「朝まだ早き立田姫が蛙手」の「蛙手」は「様子」と読めるかもしれないが、これは、蛙手と読むのが今は妥当に思える。後の字は明らかに「手」と読めるし、前の字の偏は、一見すると木偏のよう見えるが虫偏とも解せるからだ。(2022-11-22記す)

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