美術の学芸ノート

中村彝などを中心に近代日本美術、印象派などの西洋美術の他、独言やメモなど。

中村彝とマネ

2024-10-30 15:28:00 | 中村彝

 中村彝とマネとの関連はこれまであまり言及されることはなかった。それは彝が、ルノワールやセザンヌへの傾倒を書簡などで盛んに述べるのに比べて、マネについては、ほとんど語っていないからかもしれない。


 彝がマネについて語っているのは、例えば、大正9年5月17日の洲崎宛書簡があるが、ここでは、5月という季節を語る文脈の中に於いてである。
 「マネが『モネの家庭』を描いたのも、ルノワールが『リーズ』や『ムランドラガレット』を描いたのも、屹度今頃だらうと思われます。」
 マネがモネの家族を描いた作品は確かにある。それは、1874年頃、マネがアルジャントゥイユのモネの家を訪れた時の絵を指しているのだろう。
 いずれにせよ、彝はマネのそうした作品を画集か美術雑誌などで見て、その解説文を読んで知ったのだろう。あるいは印象派関連の歴史本などから知ったのかもしれない。
 彝はマネについても、そのくらいの伝記的事実がきちんと頭に入っており、いつでも友人への手紙などでそれを引き出せるくらい知識を持っていたことが分かる。
 
 彝の作品にはマネの構図や主題、モティーフ、その素早い筆触を思わせる作品もある。
 俊子を描いた未完成の横長の作品(メナード美術館蔵)などは、まさにマネの「オランピア」における背景を二分する構図や、また、ニーナ・ド・カリアスを描いた「団扇と婦人」における衣装の黒い色や女性モデルのポーズを想起させるものがある。ただし、これは鏡像の関係におけるポーズの類似性である。
 また、彝はマネの最晩年のみずみずしい静物画の絵などもきっと画集で見て、知っていたに違いない。
 例えば透明なクリスタルガラスの花瓶に入った花の絵(数点ある)に見られる素早い筆触の作品に彝が魅了されていたと想像するのは楽しい。
 マネが描いた各種ガラスの酒瓶の表現や、花の静物画における素早い筆触で捉えた新鮮な水と植物と光の表現には格別なものがある。
 彝の静物画にもこうしたマネの作品の影響を示すものがあるとすれば面白い。
 
 
 
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つぶやきとメモ 2024-8-31まで

2024-10-21 00:10:06 | 日々の呟き
西瓜はマチスだ!!
という #東海林さだお さんの記事を読む。
確かにスイカはマチスだ!!った。
表題でいっぺんに惹かれた。
朝日新聞2024-8-24

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創業120年、伊東屋。
中村彝も銀座伊東屋の原稿用紙200字詰めを使っていたことがあった。

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斎藤文雄さん「今はもう新たに紙の百科事典はつくれない。最大手の出版社でも難しいでしょう。」

元百科事典編集者の言葉、
朝日新聞2023-9-21の記事より

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AI 研究者の清水 亮さんの言葉

生成 AI の登場で情報は ますます「 汚染」され… AI を作る側からすれば汚染情報を AI に学ばせたくない…

朝日新聞記事2023-9-21より

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50歳までに一度も結婚しない人の割合は、2020年で男28.25%、女17.81%。

1970年に比べて、それぞれ、
17倍、5倍となった。

2024-1-28読売新聞記事より

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台風10号。
私の中で台風の概念は壊れつつある。
台風の目はどこにあるの?
台風が分裂して各地で大暴れしている感じだ。


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