神戸市北区にある弓削牧場を取材で訪ねた。六甲の北側、住宅地が途切れた標高400mくらいの場所に、いきなりという感じで現れた弓削牧場。
「住宅地に隣接した所に牧場があるなんて」と驚いたのだけど、おそらく弓削牧場が開設された当時、周辺は何もない山麓だったに違いなく、あとから開発が進んで住宅が迫ってきたのだろうから、正確に言えば「牧場のこんな近くにまで住宅開発が進んだなんて」ということになるのだろう。
ここでは搾乳した牛乳を出荷・販売しているだけでなく、早くからチーズ作りを始め、フレッシュチーズやカマンベールチーズを作っている。
また作りたてのチーズでオリジナルのチーズ料理が食べられるレストラン「ヤルゴイ」を併設しているのだけど、ここのチーズ料理が美味しかった!
ランチセットの「おひとり様用チーズフォンデュ」「ホエーシチューセット」は格別だった。
カマンベールチーズを惜しげもなく丸々1個、レンジでチンするチーズフォンデュには脱帽だった。カマンベールの上面をそぎ、自家栽培・自家ブレンドのハーブを加えたあとにレンジでチンしただけだというのだが、ハーブとチーズが絶妙のコンビネーションでコクと風味がうまく引き出されている。旨ーい!
ホエーを使ったシチューも程よい酸味が効いていて、さっぱりと美味。いくらでも食べられてしまう。
フレッシュチーズにカボスを搾り、たっぷりのオニオンスライスとオカカを乗せたあとに醤油をかけて食べる「生チーズの冷奴風」も、チーズフォンデュ同様、アイデアの勝利。生チーズと醤油、合うんですねえ~。
お試しあれ。生チーズの冷奴
生チーズとコールドビーフを挟んだベーグルセット
オリジナルチーズプレートは弓削牧場製チーズをあれこれ味わえて、楽しい。ウォッシュタイプのチーズが好きな人には、熟成された旨味のある白カビのチーズ「プチタロウ」はおススメ。
お料理も美味しく、自家農園の野菜やハーブ、ホエーの石鹸などお買い物も楽しめて、緑豊かな風景も美しい、大変心地よい所でした。
夜が明けても、熱帯夜ならそのまま気温は下がらず、朝6時台の散歩ではすでに外気は熱っぽい。河川敷には木陰がないので、犬たちはハアハア。
凶暴な日差しが犬たちの黒い被毛の温度を上げ、虫めがねをかざすと、大はしゃぎをして何度もやった理科の実験のように、煙があがり火がつくかもしれない。
木陰を求めて車を走らせ、少し遠くの公園に行ったりしている。公営の公園は管理されているので、手入れが行き届き、糞も落ちていなくてキレイなんだけど、駐車料金がかかるのがちょっとねえ。
散歩から帰ると2頭とも、敷き物よりはひんやりしている床にへたり込む。
まったく無防備に、何もかも投げ出したようなかっこうで横たわる黒い物体。角度を変えて撮った爆睡中の2頭の写真を眺めていると、何か笑ってしまうなあ。