北海道 十勝の深掘り
全国の読者の皆様に、「北海道十勝ってどんなところ?」の疑問に深掘りしてお伝えしてまいります。
今回は酪農ヘルパーについて。
酪農ヘルパー予約楽々 (十勝毎日新聞)
士幌 独自オンラインシステム
【士幌】町酪農ヘルパー有限責任事業組合(佐々木健二組合長)は、酪農ヘルパーのスケジュール管理や酪農家からの仕事の依頼に関わるオンラインシステムを導入し省力化している。出役や仕事の依頼状況を酪農家もインターネット上で一目で確認でき、空いている酪農ヘルパーにスマートフォンやタブレットなどの端末から仕事を依頼できる。
組合が一元管理
同組合は、雇用する酪農ヘルパー職員と町内の酪農家全62戸をつなぐ独自のオンラインシステムを開発し、2017年12月から本格稼働している。道内に酪農ヘルパー組合は90あるが、出役や仕事の依頼状況といった情報をウェブ上で管理しているケースは例がないという。これまで紙や電話が主だった作業をシステムで一元管理できるようになった。
出役、一目で確認
システムでは、酪農ヘルパーごとの出役状況がカレンダーなどで一目で分かる。例えば、赤色に塗りつぶされている日は酪農ヘルパーの空きが無く、青色だと空きがあり、予約すると緑色に表示され、酪農ヘルパー側に連絡がいく仕組みになっている。
また、搾乳や給餌といった業務マニュアル、牧場内の配置図も確認でき、新人の酪農ヘルパーが仕事に向かう前の予習として役立てている。
システム開発の背景には、酪農家―戸当たりの規模拡大に伴い多忙となったことがある。町内の酪農家―戸当たりの酪農ヘルパーの活用日数は、2018年度で約4600日を数え、10年前の約2100日に比べて倍増。これに比例するように酪農ヘルパーの職員数も年々増えている。現在は19人と他の自治体と比べて多いが、「まだまだ足りていない」(佐々木組合長)というのが現状だ。
そこで、酪農ヘルパーの人材確保を進めるのと同時に、刻一刻と変わる酪農ヘルパーの需要に応えるためシステムを開発した。
「利便性が浸透」
同組合によれば、ランニングコストも年間約12万円と安価に抑えた。酪農家から仕事の依頼に関する連絡は月に平均で400件ほどあり、オンラインシステムを使って申し込むケースは現時点で約3割。電話連絡が半数以上だが、「どの時間帯でも予約できる」「履歴が残り、いつ予約したか確認できる」といった声があり、「利便性は浸透している」(同組合)と話す。
組合長代行で、町内の新田地区で酪農を営む宇佐見庸夫さん(49)もユーザーの一人。「以前はヘルパーの空き時間がすぐに分からず、電話での申し込みを忘れることさえあった。今は定期的に農休日を取れている」と効果を実感する。
佐々木組合長は「今後も酪農家、ヘルパー、そして組合員がより働きやすい環境を築いていきたい」としている。 (小縣大輝)
十勝 |北海道河東郡士幌町 | 乳牛検定組合・酪農ヘルパー組合
北海道十勝・士幌町にある町内酪農家全戸が加入する士幌町乳牛検定組合・士幌町酪農ヘルパー有限責任事業組合のホームページです。組合情報はもちろん...
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