陶芸教室 夢工房あすか

大分市内にある陶芸教室のブログです。
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日日是好日/連載8

2019-03-11 23:17:10 | 日日是好日/連載
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 ー 「陶芸」 が教えてくれる 15 のしあわせ ー
 
第四章 「今」 に気持ちを集中すること
 <薪窯による焼き締め>
次第に、穴窯による薪窯焼成に凝るようになった。
角型の花器を作って薪窯で焼いた。いい感じに焼き上がったので、
日本伝統工芸展なるものにも出してみたくなった。こんな無謀なことも
陶芸をやり始めたばかりだったのでそれ程の躊躇もなく出来た。
応募するも一つの経験になるだろうという軽い気持ちだった。
作品を三越の倉庫だったと思うが指定の搬入場所に持ち込んだ。
陶芸家や若い女性陶芸家のような人たちが作品を持ち込んでいた。
持ち込まれた作品を覗いて見たがそん色もないような気もしたが見事に落選した。

勉強のために三越本店の展示会場に入選作品を観に行った。
入選作品を観ていると焼締作品がない。焼締めでは無理だなと思った。
焼き締めは薪の炎の力だと解釈されてしまう。審査員の講評も聞いてみた。
 「 ・・ さんの作品は、何年か前の作品に比べて ・・・ 」 などと解説している。
これはキャリアもない自分には到底無理だと思った。言うまでもないが、
積み重ねてきたものもない。究めてるものも極めたものもない。

伝統工芸展には日本画も洋画もないが、工芸と美術の違いなのだろうか。
一つの技法を究めて行くのが伝統工芸なのだろう。

それまでは公募展があれば出品して入選もしていたが、
これ以降は公募展へ出品するのをやめた。
 「辞退する」 という粋な言葉を見付けたのである。それからは
勧められても 「公募展は辞退してます」 と言うようになった。

それは名人が言っていた言葉をちゃっかりと借用したものであった。
こんな浮ついた考えで公募展へ夢中で出品してた時期があるが、
アマチュアはこんなことでいいのではないかと思っている。
どこで焼いたかとか、どこの釉薬や絵具を使ったかなど気にすることはない。

ただ、東京を離れてみると全国公募展への出品はしづらいが、教室の
生徒さんたちには地元の公募展などにも積極的に出品するように勧めている。
目標があると真剣になれる。 「少しでもいいものにしたい」 という気持ちが働く。
経験してみると色々なことが感じ取れる。学べる。レベルアップする。
次なるステップへとつながる。新たな夢や構想が湧いてくる。

作品の個展も、富士五湖の山中湖の旭日丘ギャラリーで2回ほど開いた。
旭日丘ギャラリーは下の写真の建物のエントランスの部屋にあった。
芳名帳に大阪から来て立ち寄ってくれた見知らぬ人が
 「楽しい作品を見せていただきました。」
というコメントを残してくれていたのも嬉しかった。




最初の個展では、ゆがんだいびつなものを展示してたが、
2回目は電動ロクロが少し上手になってきてたので、
ロクロ作品を出した。前回も見てくれたという別荘のご婦人が
 「 『この方は真面目な方なんですね』 と驚いてましたよ」 とオーナーから
聞かされた。破天荒でも生真面目でもなさそうだから、実直といえるんだろう。
ロクロで左右対称のものが作れるようになると、形を崩すのが難しくなった。
デフォルメできればアート的になるのだが ・・・ 。凡人ゆえにこれが難しい。

ピカソは16歳の時に描いた 『科学と慈愛』 で数々の賞をとってるが、
写実的な作品である。その後はあのデフォルメされた抽象画へと変遷している。
基本が出来てるからデフォルメができるのだろう。陶芸も同じだろう。

デフォルメした作品にするには、それなりの感性も必要だ。いずれにしても
ロクロ挽きの腕を上げなければ ・・・ ロクロ名人を目指して頑張ろう。



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