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ー 「陶芸」 が教えてくれる 15 のしあわせ ー
第四章 「今」 に気持ちを集中すること
<夢心地のころ>
「昔のメモ書きがないかと、本棚をごそごそと捜していたら、富士五湖・山中湖で初個展を開いた時に会場に掲示した文章が出てきた。読み返してみると、そのときの気持ちが素直に綴られている。初々しい感じだ。私には一見文芸的にも見えるのだが今はこんな文章は書けない。気持ちが高揚してるときは書けるのだろう。この文章を下記しよう」
~ いつの間にか ~
それまでは興味がなかった。
いつの頃からであろう、妻が 「陶芸をやってみたい」 と言い出したのは・・・。
50を過ぎてくると、そろそろ妻のご機嫌を
とっておかないとまずいかなと男は思えてくる。
妻の趣味が一つでも増えれば、マイペースを通しても
ブツブツ言われることもなかろうなどと密かに思いながら、
近くにある陶芸工房 『陽だまり工房』 を二人して訪ねた。
左折して凸凹の細い道を入って行くと、手造りの温もりのある工房と、
3階建ての大きなログハウスが唐松林の中に現れた。雰囲気が漂っていた。
誘われるがままに400gほどの土を手にする。
妻には、先生が丁寧に教えている。笑顔もみえる。
私には 「気ままにやってください」 と素っ気ない。なるがままに
やっていたらいつの間にか夢中になっている。雑念を忘れてしまう。
好きな形ができあがる。創作のアイデアも浮かんでくる。
「おっ! これは私に合っている」 と内心思えてきた。
「勝手にやってください」 と言っていた先生が
「職を間違えましたね」 とその気持ちをくすぐる。
こうおだてられると火がつくのも早い。以後、ハマッテしまった。
それからというもの、曲がったものや変形したものを作っては一人でご満悦。
二つとないオリジナルなものづくりに張り切る (オブジェと言う) 。
好きな手びねりを続けていたが、ロクロ挽きも少しくらいできないと
「陶芸をやってます」 とは言えないなと思えてきた。
先生が菊練り (土練り) を見せてくれた。
「よぉ~し、俺も美しい菊の花をつくってみせるぞ」 と、
工房に顔を出すたびに雑談する間も惜しんで菊練りを繰り返した。
そんなことで最近は、手びねりよりもロクロの練習に励んでいるが、
定形的なものを狙うがあまり、いびつな形のものが作れなくなってきた。
発想も最初の頃のように湧いてこない。きちんとした形を作っていると、
形をこわすのが難しい。素人の悲しさだ。
近頃は身内の者がそのよしみで、おだてては注文を出してくれる。
こんな食器が欲しいと言われれば、ついついその気になって作ってしまう。
どんな食器が良いのか分からないだけに、これもいいアイデア源になる。
形だけでなく色合いなどにも陶芸の奥深さを感じる時でもある。
焼き物は 『成形、削り、乾燥、素焼き、釉掛け、本焼き』 と
出来上がるまでにはいくつもの工程があり結構時間がかかる。
時間とお金をいただければ何でも作りますよと言いたいのだが・・・
「喜んでもらえればそれでいいじゃないの。素人なんだから。楽しんでるんでしょう」
と妻にあっさりと片付けられてしまう。
今回は、私にとって初めての展示会です。自作のものを中心に飾りましたが、
女性の方から 「かぁわいい!」 と言ってもらえそうな妻の創作による
『茅葺の水車小屋をモチーフした蚊取り線香立て』 や 『象さんの箸立て』
(これは陽だまり工房の悦ちゃんのパクリかな?) なども一緒に展示しました。
また、壁面に飾るものがないので、妻が趣味でやっている
俳画を本人は嫌がっていましたが、掛けてみました。
このような機会を、そして事務所にこのようなギャラリーコーナーを併設、
提供してくださった ふじ企画(株)の皆さまに心より感謝を申し上げます。
新緑の5月/山中湖畔にて
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第四章 「今」 に気持ちを集中すること
<夢心地のころ>
「昔のメモ書きがないかと、本棚をごそごそと捜していたら、富士五湖・山中湖で初個展を開いた時に会場に掲示した文章が出てきた。読み返してみると、そのときの気持ちが素直に綴られている。初々しい感じだ。私には一見文芸的にも見えるのだが今はこんな文章は書けない。気持ちが高揚してるときは書けるのだろう。この文章を下記しよう」
~ いつの間にか ~
それまでは興味がなかった。
いつの頃からであろう、妻が 「陶芸をやってみたい」 と言い出したのは・・・。
50を過ぎてくると、そろそろ妻のご機嫌を
とっておかないとまずいかなと男は思えてくる。
妻の趣味が一つでも増えれば、マイペースを通しても
ブツブツ言われることもなかろうなどと密かに思いながら、
近くにある陶芸工房 『陽だまり工房』 を二人して訪ねた。
左折して凸凹の細い道を入って行くと、手造りの温もりのある工房と、
3階建ての大きなログハウスが唐松林の中に現れた。雰囲気が漂っていた。
誘われるがままに400gほどの土を手にする。
妻には、先生が丁寧に教えている。笑顔もみえる。
私には 「気ままにやってください」 と素っ気ない。なるがままに
やっていたらいつの間にか夢中になっている。雑念を忘れてしまう。
好きな形ができあがる。創作のアイデアも浮かんでくる。
「おっ! これは私に合っている」 と内心思えてきた。
「勝手にやってください」 と言っていた先生が
「職を間違えましたね」 とその気持ちをくすぐる。
こうおだてられると火がつくのも早い。以後、ハマッテしまった。
それからというもの、曲がったものや変形したものを作っては一人でご満悦。
二つとないオリジナルなものづくりに張り切る (オブジェと言う) 。
好きな手びねりを続けていたが、ロクロ挽きも少しくらいできないと
「陶芸をやってます」 とは言えないなと思えてきた。
先生が菊練り (土練り) を見せてくれた。
「よぉ~し、俺も美しい菊の花をつくってみせるぞ」 と、
工房に顔を出すたびに雑談する間も惜しんで菊練りを繰り返した。
そんなことで最近は、手びねりよりもロクロの練習に励んでいるが、
定形的なものを狙うがあまり、いびつな形のものが作れなくなってきた。
発想も最初の頃のように湧いてこない。きちんとした形を作っていると、
形をこわすのが難しい。素人の悲しさだ。
近頃は身内の者がそのよしみで、おだてては注文を出してくれる。
こんな食器が欲しいと言われれば、ついついその気になって作ってしまう。
どんな食器が良いのか分からないだけに、これもいいアイデア源になる。
形だけでなく色合いなどにも陶芸の奥深さを感じる時でもある。
焼き物は 『成形、削り、乾燥、素焼き、釉掛け、本焼き』 と
出来上がるまでにはいくつもの工程があり結構時間がかかる。
時間とお金をいただければ何でも作りますよと言いたいのだが・・・
「喜んでもらえればそれでいいじゃないの。素人なんだから。楽しんでるんでしょう」
と妻にあっさりと片付けられてしまう。
今回は、私にとって初めての展示会です。自作のものを中心に飾りましたが、
女性の方から 「かぁわいい!」 と言ってもらえそうな妻の創作による
『茅葺の水車小屋をモチーフした蚊取り線香立て』 や 『象さんの箸立て』
(これは陽だまり工房の悦ちゃんのパクリかな?) なども一緒に展示しました。
また、壁面に飾るものがないので、妻が趣味でやっている
俳画を本人は嫌がっていましたが、掛けてみました。
このような機会を、そして事務所にこのようなギャラリーコーナーを併設、
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新緑の5月/山中湖畔にて
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