とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

通路のねばねば土

2019年11月14日 | 日記
畑敷地の土壌の内で最も粘りが強いのは、道具小屋脇の通路の土です。頻繁に踏み歩くことで土が練られ、粒が大きい石や砂が沈み、粒が小さい粘土は表面に浮き上がっています。


沈んだ石や砂を掘り出さないように気を付けながら、表面の粘土を手箕にかき集め、混ざり込んでいる枯草などの不純物を取り除きました。


乾燥し始めて粘土がバラバラになっているので、水を加えて粘性を高め、ひとまとめにします。


土性分類で言うと、この土は何に該当するのでしょうか。細い棒状に加工して判定してみます。


かなり細く出来ましたが、定規に当ててみると約2mmであり、「埴壌土」(粘土含有率37.5~50%)に該当することが分かりました。埴壌土は、水田に見られる土壌(いわゆる田んぼ土)ですが、畑作物の中ではネギ類が適しているようです。


ちなみに、0.5mm程度(シャーペンの芯の太さ)まで細く出来れば「埴土」(粘土含有率50%以上)、7mm程度(鉛筆の太さ)であれば「壌土」(粘土含有率25~37.5%)となります。
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大根を育む土

2019年11月13日 | 日記
昨日のカブ畝に続き、本日は大根畝の土質を調べてみました。

生育良好な青首大根(総太り宮重)の株元の土


大根収穫後の土の様子


手に取って土質を確認。


握っても完全には固まらず、動かすとすぐ崩れます。


黒褐色のさらさらな土質ですが、ブタクサ林で見た砂壌土(黒ボク土)のようなザラザラした砂質感は無く、きめ細かい滑らかな触感。もしや粘土では?との疑問が湧き、早速、用水路に向かいました。

土に水を加えて練ると、たちまち粘り気が発生。




きめ細かさの正体はやはり粘土。「粘土は乾燥すると粘性を失う」という重要点をすっかり忘れていました。しかも、粘り具合からして、カブ畝の土よりも粘土含有率が高い気がします。

カブ畝の土と比較するため、土性簡易判定法(※土に少量の水を加えて練り、どれだけ細い棒状にできるかで粘土含有率を判定)を使ってみます。

ついでにオオバコが生える通路のねばねば土も採取してみました。


判定結果。左がカブ畝の土、中央が大根畝の土、右が通路の土。しっとり湿っているカブ畝の土の方が、粘土含有率が低いという結果です。


これまで、大根や白菜が好むのは砂質の多い土壌と思い込んでいましたが、とんだ勘違いでした。更に技術を高めるためには、粘土の特性を正確に把握する必要がありそうです。
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カブを育む土

2019年11月12日 | 日記
今朝は浅間山が初冠雪。冬が間近に迫ってきました。


本日収穫したカブ。今年は高温多雨の影響で畝の粘土溶脱が多かったため、昨年に比べるとやや小ぶりな仕上がりです。


根が深い大根や白菜がサラサラした壌土(水はけが良い)を好むのに対して、カブやキャベツは粘り気のある埴壌土(水持ちが良い)を好みます。

西洋カブの株元の様子。


しっとりした黒い土に細根が張り巡らされています。


埴壌土は粘土含有量が多いため、握るとしっかりまとまります。


畝に十分な粘土が蓄積されていないと、水気の多い砂壌土となりハキダメギクなどの雑草が優勢になってしまいます。
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土手下区画に畝立て

2019年11月11日 | 日記
今年度この段は、土手上区画(写真左手)に畝有りでジャガイモ→大根or白菜を栽培し(手前は大豆→タマネギ)、土手下区画(写真右手)は畝無しでカボチャを栽培しました。土手下区画に接している部分の大根、白菜の生育が悪く、土壌水分過多がその原因と判断できたため、各畝を土手下まで延伸しました。立冬を過ぎ、日増しに冷え込みが強まっているので、土をしっかり乾かして霜害を軽減したいと思います。


本日の収穫(白菜、キャベツ、ルッコラ、大根、紅カブ、小松菜など)
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越冬レタス苗

2019年11月10日 | 日記
10月半ばにナス後地の苗床に播種したサニーレタス。鮮やかな赤色で本葉2枚目が出始めています。このまま露地越冬させ、3月下旬に植え替えします。


このところ晴天が続いたため、表土がよく乾き、団粒がくっきりしてきました。レタスは乾いた粘土質土壌(pHはほぼ中性)を好み、多湿環境では霜害を受けてしまいます。土壌の状態は葉の赤味にも表れ、多湿酸性土では色がくすんで鮮やかに発色しないようです。
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