三陸海岸大津波を読むと、三陸海岸にはしょっちゅう津波が来て甚大な被害を及ぼしていることがわかる。だいたい、人の一生に1回。多い人で2回。
このまえが昭和35年のチリ沖地震の津波で、その前は昭和8年。その前は明治29年である。三陸沖は水深が深いから津波の影響を受けやすい。しかも地震多発地帯である。
チリ沖は三陸沖の地震ではないから、77年ぶりの地震を伴う大津波であったことになる。実際、今回の被災者の中にも、昭和8年の津波を知る人がけっこういる。
津波が来ては被害を受け、その都度、復興してきた地域といってもよい。歴史的にいえばそうだ。適度に時間が経てば忘れてしまう皮肉に適度に長いスパンを挟んでいるともいえる。