飯田橋のトロワサージュです。
このところの天気の変化に翻弄されまくっております。皆さまも外を歩く時、気が気ではないのでは?早く怪しい動きの台風10号とおさらばして夏の終わりを楽しみたいものですね。
以前ここにも書いたお手頃古酒ワインがあっという間に無くなりまして…(私が飲んだのではありませんよ!) あまりにも好評でしたので残りの在庫分を全部戴きました。
正直、飲む前は少し不安でした。特にリュリーは、赤は有名ではありませんし、長熟タイプと書かれている文献も無し。若い時は軽快でフルーティーな印象。味わいに深みがあるとは思えなかったです。(私の未熟な感想です)
それが……しみじみ美味しいのです。鋭かった酸味が柔らかくなって、果実味が旨味に変わりつつある感じ。タンニンも程好く、まとまっています。確かな厚みを感じます。(梅系ともダシ系ともエキス系とも違う感じ…さくらんぼかな?熟したプラム。)
きちんと造られた素朴なワインが良い状態で熟成されると、決して派手ではないけれど、料理と合わせて心地良いワインになるというお手本かな。
古いヴィンテージのワインは大概、高級ワインばかりで16年前のを手に入れようとすると手が出ないこともしばしば。リーズナブルなワインは、倉庫代など様々なリスクをとって保管しておいても割に合わないので滅多に出てきません。飲んでしまったら無くなってしまうし、熟成に耐える保証も無し。
そういう意味でも貴重です。こういうワインを売れるのは、ソムリエ冥利に尽きます。