美味徒然 トロワサージュで…

飯田橋に移転したトロワサージュのソムリエが綴る
フレンス料理、ワイン、洋食にまつわるetc

古来種野菜 パート3

2014-08-28 | グルメ

飯田橋のトロワサージュです。

全長16cm。大きいと火が入りにくいので、若めに収穫したのだと思います。 

 

白もちきびです。懐かしい!っと声を上げた方もいらっしゃるでしょう。現在では殆ど栽培されなくなりました。もちトウモロコシと云う方がわかりやすいでしょうか?今のトウモロコシと言えばスィートコーンです。昔々、スィートコーンができる前はもちきびばかりだったそうです。

もちもちっとした食べ応え、ちょっと驚きました。昨今のトウモロコシとは全く違います。味も違うんですよ。甘くない。美味しいかというと…ん~~~ 何と言ったらいいのかしら。まずいわけでもなくて…。結構好きです。このモチモチ具合は癖になります。お米と一緒に炊き込んでみても良い感じでした。

これを食べてみると、今のトウモロコシの美味しさ(甘さ)って凄いなと思います。果物顔負けの甘みを持つので忘れていました。トウモロコシは穀物なんですよね。


リー・ダニョーのムニエル

2014-08-21 | グルメ

飯田橋のトロワサージュです。

リー・ダニョ―とは、何ぞや?

リー・ド・ヴォーは、聞いたことがありますか?

…どちらも胸腺のことで、人間や他の哺乳類も子供の時には有している免疫細胞を作る臓器。成長と共に役目を終え小さくなり、無くなります。日本語ではシビレ、フランス語ではリー・ダニョー(仔羊)、英語ではスウィートブレットなんて呼ばれています。

和食では殆ど臓物は使わないので、聞いたことも見たことも無い方が多いかと思います。フランス人は大好き!ですねぇ。宗教感からなのか、食に貪欲なのか、食べれるところは全て食す勢いです。だから、様々な調理法があります。最近では焼肉屋さんでも色々な部位を見かけることもありますが、たれの味ばかりでつまらない。臓物料理はフレンチが面白い!

トロワサージュ…いろいろと懐深いです。

そうそう リー・ダニョ―ですが、ねっとりと滑らかな…白子のような口当たり、ミルキーでまったりとした味わいの後に仔羊の風味。ムニエルにしてまわりをカリッと仕上げます。仔牛だと甘めのソースでいきたいところですが、少し酸味を感じるケッパーのソースで召し上がって戴きましょう。

たまに、いらっしゃるのですよ。アラカルトで、臓物料理のみ召し上がる方。ちょっと恥ずかしそうに注文なさるのですが、そんな時私は 「うん。うん。お気持ちわかりますよ。」と、心の中でそっと呟きます。

 

詳しくはホームページを…。http://troissages.muse.bindsite.jp/ 


古来種野菜 パート2

2014-08-19 | グルメ

飯田橋のトロワサージュです。

このお野菜…なんだと思いますか?

長さは50cm位で、直径10cm位かな?とにかくでかい重い!少し色褪せた紅色です。

これは南瓜か、はたまた山芋の一種か?

 

 

正解は…胡瓜なのです。正しいお名前は 天間紅(あままべに)きゅうり と申しまして、大分県別府の伝統野菜。南方系の胡瓜と日本の胡瓜が交配して残ったもののようです。

皮が紅色にならないと食べられないそうで、この皮がまた厚くて固い!必ず剥いてから戴きます。種を取るのもお忘れなく。中は白く、しまった肉質でシャクシャクっと歯ごたえも良く、瑞々しい味わい。あくのない瓜…と云った感じです。

うちの店の若い子の感想は、「夏休み」。たしかに…スカッとした青空と入道雲の下、冷たく冷やした紅胡瓜にかぶりついたら美味しいだろうなぁ。

ご当地では、大蒜醤油に一晩漬けたものを食べるそうです。

 


古来種の野菜

2014-08-19 | グルメ

飯田橋のトロワサージュです。

最近、私のアンテナにひっかかるのが、古来種野菜です。食に纏わる本は、つい買ってしまって…その殆どは積読なのですが、食の根幹についての話は読まずにいられません。

東京で暮らしていると、忘れてしまいがちになりますが、日本のお野菜の多様性って素晴らしい! 茄子の品種は180種類(日本だけで)、を超えると言われています。大根だって110種類もあるそうです。

こういった野菜は、毎年種を採って、その種を蒔いて…と手間ひまかけて育てられていて、守り続けているのは地域のおばあちゃん達。 台風、集中豪雨、竜巻やら、大雪…昔からあったことですが、このところの日本列島に降りかかる災害は些か激しい気がします。被害に遭ったり、後継者問題で、そっと姿を消していくものも少なくはないでしょう。

今、スーパーの店頭に並んでいる野菜は90%以上が品種改良されているものです。勘違いしてはいけないのは、決して品種改良は悪いことではありません。気候の変化に強く、日持ちするという事は我々に大変な恩恵をもたらしてくれています。

ただ…先人たちが守り続けていた種 いのち を残していく為には何ができるのだろうと考えます。

 

写真は、青山のワタリウム美術館の地下のコーナーで…。土日は説明して下さる方がいるので、お薦めの食べ方を聞けますよ。それから新宿伊勢丹でも常設コーナーができたそうです。


テルエル豚

2014-08-18 | グルメ

飯田橋のトロワサージュです。

スペイン産アラゴン州認定豚のテルエル豚です。昨年位だったかしら?輸入解禁されたのは。

アラゴン州テルエル県…山に囲まれて孤立した環境のおかげで、環境汚染の影響を受けることなく養豚業を育むことができ、先人が残した伝統的製法を守り受け継いでおります。

黒豚の最高峰がイベリコなら、白豚の最高峰はテルエルとも言われております。上品な肉の旨味と、まるで牛肉のような赤身にさしが木目細かく、しっとりしています。豚肉の美味しさの決め手は、なんと言っても脂の美味しさ!しつこくない上質の脂です。

フランス産の木茸を使ったソースで召し上がって戴きます。

コックリした白ワインにも良いし、赤ワインなら幅広く合います。合わせるお酒によって様々な魅力をみせてくれる料理です。

 

詳しくはホームページを…。http://troissages.muse.bindsite.jp/ 


8月の営業日について

2014-08-12 | お知らせ

飯田橋のトロワサージュです。

8月はお盆も営業いたします。お休みは定休日の日曜日のみです。

美味しい料理をたくさん仕込んで、皆様のお越しをお待ち申し上げております。勿論、夏に飲みたいワインもセラーで涼しげに休んでいます。

暑さ厳しき折、皆様どうぞご自愛くださいませ。


鱧と夏野菜、オマール海老のコンソメジュレ

2014-08-11 | グルメ

飯田橋のトロワサージュです。

暦の上では立秋に入りまして、徐々に秋に近づいていく筈なのですが…この時期が一番暑いです。ただ…心なしか風が変わってきたような気はします。プールだ海だとはしゃいでいた子供の頃が嘘のように、夏はインドアなこの頃。たっぷり栄養を取って乗り切りたいものです。

 

鱧と夏野菜、オマール海老のコンソメジュレ「梅雨の水を飲んで育つ」と言うサッパリした味の夏のハモ。サッパリしていても旨味はたっぷりです。関東ではあまり馴染みがございませんが、暑い季節に長いものを食べると精力が付くそうで、愛すべき夏の味覚です。

穴子の焼きテリーヌ、バルサミコソース  夏の長いものシリーズ第二弾。穴子でございます。今年お初のメニューですが、沢山のお褒めの言葉を戴いております。フワッフワのテリーヌの表面をカリッとソテー、煮詰めたバルサミコソースが食欲をそそります。

雲丹の冷製フラン、コンソメジュレ添え トロワサージュの夏の人気メニュー。涼やかな見た目に心癒されます。雲丹の旨味たっぷりの優しい味わい。滋養もたっぷりです。

白桃のヴィシソワーズ 桃のスープを出しているレストランは数あれど、うちのシェフの作るスープは一味違います。あくまでも野菜のスープです。繊細な白桃の甘みを活かした絶妙な塩加減。山梨の桃が出まわっている短い時期のメニューです。 

詳しくはホームページを…。http://troissages.muse.bindsite.jp/ 


鱧の仕込み…完了です。

2014-08-01 | グルメ

鱧と夏野菜、オマールのコンソメジュレ

お暑うございます。外を歩いていると、アスファルトに籠もった熱で蒸されているようです。この際だから岩盤浴に行ったつもりで、気分はデトックスです。

この暑い中お越しいただけるのは本当に有り難くて…いつも以上に力が入ります。夏場は何故かしら繰り返し来ていただける方の比率が高く、意外に短い夏の滋味をお楽しみいただいております。

お待たせ、お待たせ…鱧の登場です。昨年からのメニューです。

やっと昨日、シェフが築地で仕入れてまいりました。七月にも何人か鱧目当ての方がいらしたのですが…ごめんなさい。

爽やかな見た目と香りに食が進み、食が進むうちに力が漲るメニューです。まだ召し上がっていない方は是非!!

これは別の仕込中。

詳しくはホームページを…。http://troissages.muse.bindsite.jp/