私たちは、24回の定期演奏会に「ローザのための楽章(マーク・キャンプハウス作曲 1954~アメリカ)」 を演奏します。
今回の練習に先立ち、我が部が誇る大学で幼児学を選考するFさんに公民権運動のヒロイン
であるローザ・パークス氏について調べたことを語ってもらいました。
Fさんの説明をまとめると、
リンカーンの奴隷解放宣言から100年も経ったアメリカの1955年。
びっくりしないでください。
なんとバスの中では黒人は白人に席を譲らなければならないという法律がありました。譲らな
いと、逮捕されるのです。
こんなナンセンスな法律は、現行法として有効であるにもかかわらず、実質的に適用されな
くなったいわゆる死法というものですね。
リンカーンが奴隷解放宣言したおですから。まさしく死法ですね。
ところが、解放宣言をした100年後にその年に白人に席を譲らなかった罪で逮捕された黒
人女性がいるのです。当時42歳の婦人ローザ・パークスさんです。
この事件はアメリカの黒人を中心に大きな衝撃を与えました。アメリカ全体の社会ではありま
せんでした。黒人社会だけでした。
これをきっかけにバスボイコット事件、キング牧師宅爆破事件と波紋は広がり、さらにローザ
女史は職場をも解雇されるという事態に至ました。
そんな中、彼女を中心に公民権運動が全米に広がり、白人の協力者も次第に現れ、
一年後にはバスの座席隔離は違法という判決を勝ち取り、人種差別撤廃への大きな原動力
となりました。
曲は3つの部分からなり、第1の部分はローザの出生から結婚までです。
第2の部分はバスの中での差別との遭遇とその後の彼女の戦い。
第3の部分は静けさの中での彼女の強い意志と平和への願いです。
この終わりの部分は、人種差別をあつかったミュージカル、あのジェット団とシャーク団の争
いである、「Westside Story」と同じ響きがしています。あの減5度の響きは、何を表している
のか、明日部員と話します。
以上の部分が連続して演奏される。フォーク・リバイバルの闘志、女性歌手のジョーン・バエズの「ウィ・シャル・オーバーカム」が曲中に効果的に使われています。
We Shall Overcome 必ず いつか (訳詞: ゆうこ)
We shall overcome 乗り越えられる
We shall overcome 乗り越えられる
We shall overcome some day 苦難は いつか 乗り越えられる
Oh deep in my heart ああ 心の底から
I do believe わたしは信じる
We shall overcome some day 苦難は 必ず 乗り越えられると
We'll walk hand in hand 手をつなげる
We'll walk hand in hand 手をつなげる
We'll walk hand in hand some day 必ず いつか 手をつなげる
Oh deep in my heart ああ 心の底から
I do believe わたしは信じる
We shall overcome some day 苦難は 必ず 乗り越えられると
We shall all be free 自由になるのだ
We shall all be free 自由になるのだ
We shall all be free some day みんな 必ず 自由になるのだ
Oh deep in my heart ああ 心の底から
I do believe わたしは信じる
We shall overcome some day 苦難は 必ず 乗り越えられると
We are not afraid 恐れはしない
We are not afraid 恐れはしない
We are not afraid today わたしたちは もう 恐れはしない
Oh deep in my heart ああ 心の底から
I do believe わたしは信じる
We shall overcome some day 苦難は 必ず 乗り越えられると
We are not alone 一人じゃないぞ
We are not alone 一人じゃないぞ
We are not alone today わたしたちは もう 一人じゃないぞ
Oh deep in my heart ああ 心の底から
I do believe わたしは信じる
We shall overcome some day 苦難は 必ず 乗り越えられると
The whole wide world around 世界が仲間に
The whole wide world around 世界が仲間に
The whole wide world around some day 世界中が 仲間になるのだ
Oh deep in my heart ああ 心の底から
I do believe わたしは信じる
We shall overcome some day 苦難は 必ず 乗り越えられると
ローザ・パークスは2005年10月に死去。
勇気、目には目という形でない抵抗、静かに信念を通すという事は、すばらしいことです
ね。
我が部が誇るFさん、ありがとうございました。
次は、クエーカー教徒についてですね。