みなさん こんにちは
大先輩金美優さんの娘婿で哲学者の朱喜哲さんが、2月のNHK100分de名著で米国人哲学者リチャード・ローティ(故人)の「偶然性・アイロニー・連帯」を紐解きます。朱さんは民間企業に勤めながら大阪大学招へい教員の肩書を持つ異色気鋭の研究者です。ローティは「トランプ現象」を予言したとして、SNSで大きな反響を巻き起こしました。近代哲学が編み出した「究極の真理」を否定しつつ、じゃあ哲学は価値感が多様化した現代で何をなせるかを提案しています。身近で言えば、家庭や会社での位置、性や障害、民族の違いによるいざこざ、大きく言えば例えばロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ攻撃、それぞれの善をどうとらえ、公正に解決するのに「哲学」はどんな働きを果たすのか。そこまでたどり着くでしょう。必見です。
NHK Eテレ 100分de名著2月「リチャード・ローティ著 偶然性・アイロニー・連帯 」
哲学者 大阪大学招聘教員 朱喜哲(チュ・ヒチョル)
毎週月曜日午後10時25分~50分(2月5日~26日)
テキスト(600円)は書店でお求めください。
再放送もあるようです。詳しくは番組ホームページをご覧ください。
実はその朱さんが昨年出した著書「公正を乗りこなす」を読み終えたばかりです。こちらはそのローティの思想をほかの哲学者との比較も交えながら掘り下げています。読み始めはとても難しく感じましたが、読み進めていくうちに、最初言っていたのはこういうことだったんだなと振り返れるようになってきました。以下はほんま私なりの解釈です。間違ってたらごめんなさい。
これまでの哲学が培ってきた絶対的な真理とか善は存在しない。そんなのがあると考えるから余計に抜き差しならぬ対立を生み、暴力や差別が生じる。個々それぞれに「善」があって、これからの哲学は集団の中でその個々の善をどうすればうまく調節できるかの方法を示していくべきだ。その方法は①力に訴えないで会話を続ける。②相手の善を尊重する寛容性を持つ。③相手に対して無関心であることも時には必要。④対立した時は数の多さで決めるのではなく、「残酷」を減らす方向に進む。などと。これからの哲学は絶対的真理の探究ではなく、例えば「何が残酷なのか」を突き詰めるべきだと言っているのでしょうか。
それにしても第1章でアメリアのハリス副大統領やキング牧師の演説を取り上げて未来へ向けた正義を語り、終わりに近づいた第11章で不正義な現在の社会の犯人探しをするのではなく、どうやってよりましな社会にしていくのかが大切だと未来への希望を再び語っています。前向きな思考を貫いた本です。
著書の中では正義や公正、善はもっと厳密に意味づけをされています。私の解釈はちょっと的外れしているかもしれません。ぜひ100分de名著をご覧になりご確認ください。
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