えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

正義の議論より先に残酷を減らす

2024年02月28日 17時15分18秒 | ドンキホーテ
 能登のみなさん こんにちは

 哲学者の朱喜哲(ちゅ・ひちょる)さんが米国人哲学者リチャード・ローティ(故人)著「偶然性・アイロニー・連帯」を紐解いたNHK100分de名著(2月、4回)がこの月曜日で終わりました。朱さんがローティを取り上げた著書「公正を乗りこなす」 を事前に読んだ私は「この番組は『ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ攻撃』 に哲学はどうかかわるのかまでたどり着くだろう」とお薦めしました。

 それがあたっていたかどうか、番組で学んだローティの考えを、私なりにイスラエルのガザ侵攻にあてはめました。イスラエル側は「ハマスの攻撃で千数百人のユダヤ人が亡くなった。そのハマスを壊滅しないとイスラエルの安全は保てない」と語り、パレスチナ側は「天井のない監獄と呼ばれるほど人道を無視した封鎖が何十年も続いている。ヨルダン川西岸地区ではパレスチナ人が日常的に殺され、違法な入植が続く。その当然の抵抗だ」と自らの正義を語ります。この議論はいつまでも平行線をたどるでしょう。
 我々がどちらが正義だとその議論に立ち入ると袋小路に陥ってしまいます。まずは「残酷を減らす」ことを最優先する。残酷にさらされている被害者の苦痛に関心を持ち我々のこととして連帯する。つまりは「イスラエルに即刻の戦闘中止を求める。またハマスにも民間人捕虜の釈放を求め行動する」ことに行きつく。
 実際番組では、丸2年を迎えたロシアのウクライナ侵攻に話は及びました。私の理解においてはこちらも、「正義を云々する前に残酷を減らすことを優先すれば、ロシアはウクライナへの攻撃を止めろ」です。

 番組では分かりやすい例えを用いながら、ローティの様々な考えを紹介していました。興味深く、そして新鮮に学んだことのいくつかをご紹介すると。
・政治家の失言は、たたかれる思想、本音を持っているからではなく、公の場で発言したことが問題。公的な考えと私的な考えを持つのは許容されるべき。公の場では言ってはいけないことをわきまえないのが問題。
・ルワンダ内戦を取り上げ、虐殺を産む文法があると言います。①宗主国のベルギーによってツチ、フツの二つの部族に名前をつけられて分けられた。②多数派のフツが少数派のツチを「ゴキブリ」呼ばわりした。③ゴキブリは駆除しよう、してもよいと虐殺への抵抗が減り、虐殺が起きた。
・さらにボスニア紛争を取り上げ、セルビア人によってムスリム人はニセの人間とされた。人間ではないとみなされた人たちに「人権」は機能しなく、ここでも虐殺が起きた。私なりに解釈したら、これは100年前の関東大震災での朝鮮人虐殺、あの戦争での南京大虐殺と同じ構造に思えます。その他、数々の植民地支配の現場で起こったこでしょう。
・絶対的なものはなく、自己をどんどん変えていける。
・残酷の被害者の苦痛を言葉にする文学が残酷を減らす連帯を産む手助けになる。
・モヤモヤとしたことを言葉にするのが哲学。
・強い連帯とは、かなり違った人々を我々に包含する能力が発揮される時。これは私なりの解釈で言えば、例えばあの戦争で「欲しがりません勝つまではと挙国一致で連帯する」ことではなく、「もっと広く残酷にさらされている人々を我々のこととして考え寄りそう」ことこそが強い連帯。そして未来に向けてその連帯を強くしていく。「我々を拡張せよ」。

 番組の中で、私の主張に合いそうなところばかりをかいつまんで私なりの「ストーリーを立てた」きらいもあります。この解釈はあくまで司元個人的なものとご理解ください。

 「公正を乗りこなす」の私なりの解釈はこちらをご覧ください。

 これから先は宣伝です
 造花のことなら、大阪で100年の歴史を誇る造花輸入問屋の(有)ニューホンコン造花へ。卸専門です。装飾造花、ギフト造花から菊、百合、樒(シキビ、しきみ)、榊(サカキ)など仏花、神様用造花まで扱っています。
 (有)ニューホンコン造花 
 〒581-0845 八尾市上之島町北5-32-2
 TEL 072-923-5587 FAX 072-996-4187  
 ホームページ http://nhkf.jp  E-mail info@nhkf.jp
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする