ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

キネマ&ムジーク

2005年08月19日 | 文化・芸術
1920年代のサイレント映画に即興音楽を組み合わせたコンサートに行ってきましたー♪(セシオン杉並)

映画は:白黒、無声でベルリンの早朝から深夜までの1日の断片を重ね合わせた映画が、パート1からパート5まであもの。
演奏は:2台ピアノとターンテーブル(DJ)という組み合わせ。演奏は今やドイツをも代表する日本人ジャズ・ピアニストの高瀬アキさんとアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハの2台ピアノ、DJはドイツの人気ヒップホップ・グループSEEDのDJ、イルヴァイブ。

ここ何年か無声映画に音楽を付ける、というコンサートが密かに流行ってます。

昔の映画に音楽を付けるというのは、まず映画自体の著作権が切れているので、作品を使うにあたっての煩雑な許諾、著作権使用料などの手続き、作品によっては膨大な著作権使用料などがかからない、という便利なことだらけにせよ、「無声映像」というのは音楽家にとって「こういう音楽を付けてみたい!」というクリエイティヴ魂に火がつくようで。

しかも台詞がないからずーっと音楽も遠慮しないで付けられるしね

ヤザワも映像とのコラボで好きなのは「台詞がないこと」。
映像から受ける印象を言葉とかで具体化するより、音楽で表現するというのはすごくオシャレだと思う。全然話しは飛ぶけど、「バクダッド・カフェ」というヤザワが大好きな映画があるんだけど、これはサウンド・トラックと映像がすごく良くて。もう風景というか音付きの美術作品として部屋で流しておきたくなるの。
あ、「バクダッド・カフェ」は台詞もあるフツーの映画なんだけどね。主人公は太った中年女性。なんてことないストーリーで美男美女なんて全然出てこないし。それが、音楽でものすごいオシャレなことになってるの。この音楽でなかったら別に特に面白くもないと思うんだけど。たまに見たくなってレンタル。リピーターなの。いっそDVD買っちゃおうかな!?

まあそれで、このキネマ&ムジークのコンサートも、音楽がすごく良かったの

映画自体は5部構成。演奏は1、2部はけっこう正確に映画の中の人物とか、物の動き(電車とか)をテンポで表したり、機械が写るところは無調で無機質な感じとかを表している感じが、3部は「3人でエンジョイしようよ!」みたいな感じで炸裂、4部は1、2部と逆のコンセプト?みたいな音作りで5部はまた1、2部に近い感じでリフレインしたという構成。

ピアノ自体もピアノの中の弦にモノを詰めたりしたプリペアド・ピアノでいろんな音がして面白かった
映像と合ってるの。ヤザワなんか親近感すごく感じて プリペアド大好きだから

とっても面白かったー 

このキネマ&ムジーク、月曜日は横浜のBankART1929で20:00から
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