ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

6月に読んだ本観た映画

2010年07月04日 | 文化・芸術
もうすぐワールドカップも終わりですね。

サッカーに興味のないヤザワはずいぶん読書ができた時期でした。
(このご時勢に)珍しくパーティもあって行ったり。ロックフェラー基金の日本支部代表を18年間務めた方の送別会で、久しぶりに華やかな顔ぶれのパーティでした。といっても芸能人がひしめいてるワケではなく(笑)、朝倉セツさんとか美術家とか建築家とか音楽家とか。3年くらい前にロックフェラー家の方がいらした時のパーティには村上隆さんもいらしてました。そんな感じ。


読書はホメオパシー関連が4冊に文芸書は1冊ですが。『癒しのホメオパシー』と『逝きし世の面影』がボリュ~ミ~だったので充実。


もともと比較文化論とか好きなんですが、すごく面白かったです。これ↓

『逝きし世の面影』渡辺京二著

以下、抜粋


「日本に貧乏人はいるが貧困は存在しない」

「安い版画、青や白地の手ぬぐい、ありふれた湯呑み急須、農家の台所で火にかけられる大きな鉄瓶、こういったものがすべて、大名の蔵をみたしている高価な縮緬や、銀の線香立てや、精妙な磁器や最も優美な漆器と同様に、それぞれにきれいで趣味がよい」

「日本の職人は本能的に美意識を強く持っているので、金銭的に儲かろうが関係なく、彼らの手から作り出されるものはみな美しい」

「日本のもっとも貧しい家庭でさえ、醜いものは皆無だ」

「ありふれた家具がまるで宝石職人が仕上げたようだし、畳は絹を織るように作られ、桶や籠は象牙細工のようだ」

「この国においては、ヨーロッパのいかなる国よりも芸術の享受・趣味が下層階級にまで行きわたっているのだ。どんなにつつましい住居の屋根の下でも、そういうことを示すものを見出すことができる。・・・・・・ヨーロッパ人にとっては、芸術は金に余裕のある裕福な人々の特権にすぎない。ところが日本では、芸術は万人の所有物なのだ」

***********

この本を読んで:先日、吉祥寺で映画を観た帰りにユニクロ・シューズで見かけたバレリーナ・シューズ¥1990也のことは忘れることにしました。夜9時過ぎだったので、片付けていた店先に出てたけど試し履き出来なかったバレリーナ・シューズ。夜目には可愛かったけど、「つつましい家」の玄関に脱いであったら趣味が良くないかもと思って。

こういう靴は豪華な家の玄関にあると民主的な感じがしてよいのかもしれません。

高島屋に入ってるレペットのバレリーナ・シューズはどこの家の玄関にあってもどんな服に合わせてもボン・グゥ(良い趣味)だと思うんだけど、3万近いんですけど
セールで少しは安くなるのかな?フランスの倍か3倍の値段。飛行機に乗って買いに行くよりは安いけど・・・バレリーナ・シューズがそんなに高いということ事態が既にシックじゃないのよね。履きやすいけどバカバカしい感じ。それならミハマのカッター・シューズにしようかな?素足だと皮が硬いんだけど、値段といい品質といい日本のレペットと呼ぶにふさわしい。

と思いつつもやっぱりレペットのが夏は履きたいかな・・・

***************

映画も2本観ました。

『告白』と「Sex and The City2」

ヤザワが教えた生徒が小学校とか中学校とか高校の教師になってるはずですが、『告白』を観て、つくづく自分は小、中、高の先生にならなくて良かったと思いました。
みんな、頑張れ~~

ってソレが感想かい

と言われると、更に!「子育ては大変だ・・・子どものいない人生は気楽でいいなぁ~」という感想もあります。


この映画に登場するのが生徒(ガキ)、女教師、生徒の母親と、「男性の不在」が目につくように、少年法の整備もそうですが、少年犯罪の背景にある家庭環境を整えることが問題の根本的な解決なんでしょうね。母親が子育てを1人で抱え込むからこうなる。(と思った。子犬でも発狂するぞ)しかし専業主婦願望が20~30代の女子で増えているそうなので、ますますこんなガキが増えるのかもしれません。核家族化で働きに出るにも預ける所はないから家にいるしかないし。相談しやすい人も手伝ってくれる人もいなけりゃこーなるわなー

女が幸せでない社会というのは必ず不幸な社会をつくりますから。怨念を込めて子育てしてしまいますからね。女性は大事にしましょう

『逝きし世の面影』で当時の日本の子育てについても書いてあるのですが、まだ日本が農業国だった頃の子育ての感覚と変わっていないから、ひずみが生じるんでしょうね。子どもは自分で育てる。親は看取る(←介護)というのは現代では無理がある。子どもに着せて食べさせて寝かせるだけなら親である必要は全然ない。お金で雇えるシッターが出来ること以外の価値を子どもにもたらすのが親の務め。という先進国の子育て理念が日本ではまだ希薄なんだと思います。他人に子どもの世話を任せることにも罪悪感があるのではないでしょうか。そうだとしたら一家全員、農業に転業するしかない。そうなれば幸せになれるはずです。本によると。

Sex and The City2で、アメリカ人女性が家事をせず、子育てをシッター付きでなんとかこなしていても、誰にも後ろ指さされず、さらに愚痴をこぼしながら女友達と飲んだくれてるのを観たら、大手を振って生きていていいのだ!という気にもなることでしょう。

それでいいのだ 

サラ・ジェシカ・パーカーはシェールのようになっていましたね。。

アメリカ女優は歳を喰ってもギャル恋愛モノのヒロインの仕事で気の毒です。かつて明治維新以前に日本を訪れたアメリカ人に「日本の(民衆)芸術は、教養のもっとも低い多くの人びとの低級な欲望を煽り、しばしば野卑に駆り立てる働きをするものに見える」(逝きし世の面影より)と言われたその言葉、そのままたたっ返す

面白かったけどさ 

打鍵!多謝→

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