Ｓさん

人のプライバシーをぺらぺら書いてはいかんと思うので、わからないように書こうと思う。
サラリーマンで別に問題もなく順調だったけど、会社をやめてこういうことをしたいと奥さんに言うと、
「定年まで待てないの？」
「うん、待てない。今やりたい」
そして、会社をやめた。
で、新幹線に乗った時、隣にとてもきれいな女性が座って、この人に話しかけなくてはいけない！　と思い、でもきっかけがない……、しかし勇気を出して話しかけ、その人（Ｂさんとしておく）にいろいろ人を紹介してもらい、そしていろいろ広がって順調に。
で、東北の大震災の後、東北の人たちの為に、いろいろ活動していた。
去年の春だったか、
「この一年、東北の人たちの為にいろいろ忙しく駆け回ってたけど、気がついたら、自分のことが全然なにもできてなかったなぁと思って」
と言っていたけど、東北の人たちだけじゃなく、他人の為にいつもいろいろ忙しく動いていた人だと思う。
でも、Ｓさんと親しいＫさんに聞いて、わたし知ってるんですよー。
「この間、外国人が来て、Ｓさんが描いた絵を一枚二百万で三枚買って行ったんだよ」
どんな絵だったのか、外国人てどこの国の人？　なにやってる人？　いろいろ気になるが、知る術はない。
Ｓさんはがんで亡くなってしまった。


Ｂさんは経営者で美容関係の仕事で、年商何十億とか言ってた気がする。（数字は忘れた。忘れちゃう。そんなに儲かるんだー、使う人は限られてると思うけど、と思った記憶がある。）
Ｋさんは、ＳさんにＢさんの○○ホテルのパーティーに一緒に行かないかと誘われたんだけど、参加費が二十万（十万だったかも）もするんだもん、断ったと言っていた。

銀のボールペンで……。

何年か前、紙の温度というお店の一角の小さなギャラリーで、講師（二階で教室もいろいろやっている）の作品展があり、見ていた。
他のお客さんが、これはどうやって描いてるんですか？　とか質問していて、これは銀色のボールペンで描いてるんですと答えていた。
「えー、ボールペンなんですか？　版画なのかなぁ？　と思って」
「ここで売ってるんですよ。他の人にもおすすめしてて、なんか私みんなに宣伝してるんです（笑）けど」とかなんとか。
黒地の紙に銀色で、小さい文字と絵だったかなぁ？　素敵だったのは憶えている。版画っぽくも見えた。
わたしも後日、銀色のボールペンを買って、葉書の大きさの黒地の紙にちょっと描いてみた。
何ヶ月か前、黒い大きなイラストボードに銀色のボールペンで絵を描こうと思った。
銀色のボールペンは、オレンジ色のペンケースに入っていると思うのだが、ペンケースが見つからない。ちょっと探した。この辺のはず。色々探した。でも出てこない。
しかたがないので、また銀色のボールペンを買いに行った。
が、イラストボードに銀のボールペンが乗らない。げっ、どうしよう。
黒地に白一色で、筆でさらさらさらっと描こうかとも思ったが失敗しそうな気がした。
何年か前、パチンコ屋か何かのつるつるのチラシの裏に、筆ペンでさらさらっと下書きで軽く描いたら、なんかいい感じに描けてしまったのだが、同じように描けない。チラシの裏だからどうやっても作品にはならないだろう。（西原理恵子さんなら許される？　←そんなエピソードを読んだことがある。スキャナーで取り込んでパソコンでデジタルにしちゃえば作品になるのかもね。）
今、書きながら気がついたけど、銀のボールペンもしかしたら、イラストボードを床に水平に置いた状態だったら描けてたかな？　場所がないから立てて描いてたからボールペンだから出なかったとか？　それとももしかして不良品だったら、今頃取り換えて下さいとも言えないな。
白い色鉛筆で線を引いたけど、これじゃダメだ。うーん、この先どうしよう？　色を付けるのも違うと思うし、白鉛筆で線を足しても塗ってもよくなりそうな気がしないし、白い筆で線をなぞってもどうなんだろうね……。
なんか線に表情をつけるといいのかもしれない……。というわけで、最初に思っていたのとは違うものができた。
もらったポスター用の額に入れてみようと思ったが、イラストボードの厚みで、無理だった。アクリル板か塩ビかわからないが、これをなしにすればいいんじゃないかと思った。
大きさがちょうどマットの分だけ空いていて、マットを布か紙で作ろうかと思ったけど、時間切れ。台紙に両面テープで貼ってこれでいいことにしようと思った。
が、額は外れやすくなってるみたいで、壊れかかってるのか？　長い方の枠を持てばだいじょうぶのようだとわかったけど、運んでたらバラけた。これは危ないかもしれない……。行った先で組み立てようと思った。組み立てていたらまた外れてバラけて、こんな危険なものはもう捨てようと思った。
で、イラストボードのまま置いてきた……。（安全第一で、正しい選択だったと思う……が、どうなのか？？？）
そして、思いついた。壊れた額の使い道を。

消しゴムはんこ

二ヶ月くらい前、100円ショップに行って、
「消しゴムはんこ用の消しゴムありますか？」って聞いたら
「前はあったんですけど、今はもうないです」
きっとたぶん、もう入ってこないだろう。
何年も前、ブームだった頃（？）、消しゴムはんこを三つか四つか作って、消しゴムはんこってとってもお手軽にだれでもかんたんにできるけど、消しゴムはんこも立派な版画だよね？　と思った。
NHKテレビの消しゴムはんこの講座だったと思うんだけど、講師の作品でメリーゴーランド（だったと思う）を見て、とても素敵だった。でも、ふつうの消しゴムの大きさではなく（色紙よりちょっと小さいくらいかな？）、消しゴムじゃないよね？　なにに彫ったんだろうと思った。消しゴムだけじゃなく、ホントはいろいろ木の版画とかやってるの？　と。
で、布に押せるスタンプインクを何色も買った。革にも押せるというインクも買った。
革に押せるスタンプインクは未だに使ったことがなく、皮に押せるんだからこれにも押せるんじゃないか？　見たことないかわいい、まぁなんて素敵なんでしょう♪　という作品ができあがるはず予定だったのだが、スタンプインクが見つからない。どこかにはあるはずなのだが。いろいろ探してみたけど。
「こんな倉庫みたいな部屋で寝たくない！　もうこの部屋、なんとかしてくれ！」
って怒られるんだけど、引っ越さないと解決できない問題です。
「引っ越しても一緒だ！」って言われるけど、違います。引っ越した先の部屋の大きさの問題です。わたしも美しい整理整頓されたお部屋が大すきです。掃除はたまにしかやらないけど、整理整頓は大すきです。本当です。
てっとり早く宝くじが当たってしまえば、さっさと解決できるかんたんな問題のはずです。（でも当たんないの。毎日株で十万円くらい儲かったら、一年後くらいに引っ越せるんでしょうか？ 現実はね、なかなかかんたんにいきません。うーん……。とか言ってるうちに八月になってしまいました。）
ネットで一度だけ、消しゴムはんこを買った。ワニ。
個人で作っている人から。たまたま見たブログで、今だけ売っていますって。
そこらへんで売ってる消しゴムではない？？？
インクを塗るところは白いけど、それ以外の消しゴム部分は茶色で、ワニの絵が描かれた（描いてあるのか？）木の板に貼ってある。