上から:会場「阿吽」入り口に掲げられた案内 太田氏の作品群 来訪者の質問に応じる太田氏(中央)
船木氏の作品コーナー
前回お知らせした、男鹿市住の画家太田穣さんと男鹿市出身で浦安市住の詩人船木さんの、絵画と詩の展覧会へ行ってきた。
(画像は、私のブログへ掲載したい旨、太田さんの許可を戴いて撮影したもの)
立体感のあるブロンズ色の連作「waveform」は、初めて目にする”造形”であった。
失礼ながら太田さんにモチーフや画材を質問したところ、
布をベースにし、立体感を出し、
銅を酸化させた液体に・・・(本質と異なる可能性があるので、以下、言及遠慮することにする)とのこと。
ダイナミックな”作業”かもしれない。それでいて、内面的には神経質にならざるを得ない”作業”であろう。
科学反応をどの時点で止めるか、なんて、感性と技と作家の周囲・環境醸成が大きく影響しているに違いない。
当ページ画像左上の作品は、所属する中央展に出展した大作。
浜辺に打ち上げられた魚網などを拾い集め、それらをキャンバスに貼り付けたという。
寄せては返す波打ち際の永劫を表現したのであろうか。
イメージたっぷりのコラージュが冴えていた。
会場入り口の正面に、船木さんの詩が写真と共に掲額されていた。
わたし自身をたどるほどに
しらないわたしになっていく
「ルーツ」という作品の冒頭だ。
彼女のホームページにある世界から先、本質とも深奥とも言うべき生まれ故郷に対する確認行為がなされているようである。
それは、時間、重ねられた思い、生きていることの齢(よわい)または今際(いまわ)そのもの。
そして、そう感じ入った時期そのものの自らへの確認行為
か。
数年ぶりに帰郷した息子と共に訪れてみたひと時、音楽活動をしている彼は何をどんな風に感じたのか。
そんなこともふっと思った貴重な時間であった。