北秋田市の成田豊人さんが詩集「消息」を出版された。第7詩集になる。26歳で処女詩集「北の旋律」を刊行してから「祖母論」(30歳)、「いつでも夢・・・を」(34歳)、「め!」(40歳)、「花のゆくえ」(46歳)、「箍」(56歳)と、うらやましいほど立て続けに外に向かって問うてきた。
彼と知己を得たのは何歳頃であっただろうか。名前を知ったのは20代前半だったと思うが、えらく自由で妙に色っぽいフレーズを平気で使う人だと感じていた。私には描けない自由な表現設定がなされていたことに羨望の念強かったが、それよりも?、私と同年だということに驚き感動もし、衝撃を受けたものだ。
今年の第14回秋田県現代詩人賞の奨励賞に成田さんの作品「いきがい」が受賞した。会報に記載された「受賞者の言葉」の中で、次のように語っている。 「自分はどんな詩を書きたいのか、と改めて考えてみた。①そこそこに叙情的で②社会性を有し③ちょっぴり艶っぽいというかエロスも感じられる、詩」と、述べている。なるほど、なるほど・・・。
詩集の内容についての感想は、追って機会あれば触れてみたい。
・著者:成田豊人(なりた とよんど)
・出版:書肆えん
・〒010-1604 秋田市新屋松美町5-6
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