秋田に二つの富士山がある。もしかすればもっとあるかもしれない。
①ずっと昔からあると聞いていた秋田市楢山の「明田(みょうでん)富士山」。標高35メートル。こんもりとしたごく普通の丘?であった。小さい社があり、昔からの信仰の”山”と伺える。全国には富士山にちなんだ富士講が数多くあって、遠い富士山に行けない代わりに身近な丘陵を富士山にみたてて信仰したという。明田富士山は大木が茂っていて富士山のような山容を見ることは出来ないが、おそらく、近くにある神社とこの”丘”を絡ませて富士山に見立てたのであろうか。謂れを知らないからなんともいえないが、ともあれ、素朴で人間らしい生活があったに違いない。
②干拓地大潟村の東西を貫く幹線道路、東側の八郎潟町から行くと、約15㎞㌔先の「みゆき橋」左手前にある。わずか二十数歩で頂上だが、このしゃれた感覚がいい。海抜0メートルの干拓地に、その海抜0にあわせた盛土の”山”を造って「大潟富士」と名づけるなんて、”我がふるさと”を造ろうとした意気込みが見えて感じるものがある。
今日は午後の数時間で二つの富士山へ登ってしまった・・・・。