矢代レイさんの第二詩集『水を生ける』が出版された。体調を崩されたのであったか、あとがきに「<今、わたしが消えたら、作品はどうなる?>これまで時間とともに生きた詩は、誰にも気づかれることなく処分される。それではさびしすぎる・・・。(略)退院後、ふと第二詩集を出そう、作品は残せるときに残しておこう、という気になった。」と、あとがきにある。今年3月に亡くなられたお母さんが、多くの俳句を残されていたことに関連しているのかも知れない。同封されていた矢代さんの個人誌「ピッタインダウン」は、そのお母さんの特集であった。
夕暮れ/陽は空に虹を射し/丘を黒い切り絵にする/点滅する風車は/糸車となって/ 夜も/わたしを編みつづける/しなやかに/ふかく 「風車」第四連