≪たまもの≫ 小池 昌代著
内容紹介
40歳になって、別れた恋人から山尾という名の赤ん坊を預かった「わたし」。
以来10年余、せんべい工場の契約社員をしながら山尾を育ててきた。
知人男性との逢瀬を重ねながらも、山尾に実の息子同然の愛情を注ぐ「わたし」。
初老にさしかかり、母と女の狭間を生きる、シングルマザーの日常。
第42回泉鏡花文学賞受賞
読むきっかけは、昨年の8月の【本よみうり堂】~そう読売新聞です。小泉今日子さんの書評が気になってネット予約。
小泉さんの>偽物の母は山尾が男になることを導けるのだろうかと不安を抱く。自分よりも弱い何かを守ると決めた時、男の子は男になるのかもしれない。そして、積み重ねた時間は血なんか越えて確かなものにきっとなる。
〈なにびびってるのさ〉。頼もしい山尾の声がする。そう、私にだって積み重ねた確かな時間はあるのさ。びびることなんてないのさ。
ってところに心惹かれて~子育てしたことのあるwanikoには、理解しがたい描写も多いけど…でも、「山尾と私の暮らし」には共通点も多くそうそう!男の子ってそうだね~なんて笑っちゃうこともありました。
山尾の実の父親が迎えに来るのか?それは謎のままで物語は終わるのですが、静けさ漂う1冊でした。
≪願いながら、祈りながら ≫ 乾ルカ著
内容(「BOOK」データベースより)
まるで時の女神が回収し忘れたようだ。
北の大地の片隅に、ぽつんとたたずむ中学校分校には、一年生四人と三年生一人が学んでいた。
たった五人でも、自称霊感少女もいれば、嘘つきな少年もいる。
そこに赴任してきたのは、まったくやる気のない若い教師。
けれど、やがて彼が知ることになる少年の嘘の痛ましい理由とは?
ときには悩み、傷つきながらも、成長していく五人の、胸を打つ青春前期物語
北海道出身の乾さんの本~またまた、雑誌で紹介していて内容も分からずにネット予約…
カナリ待ってやって来ました。
読み始めると、若い男性教師の赴任先の名前が「生田羽中学校分校」って。。。更にあらら…児童数5人~
教室で使っているストーブにコークスを入れる風景~
道東に住んでいたとき実際に使っていたから、思いっきり頷いてしまう(笑)
社宅がすごく寒くて…KYONちゃん、HALパパたちも知ってますよ~
でも、通っていた小学校は立替で床暖完備のハイテクな校舎だったんですが
KYONちゃんが本採用になって小学校のも1学年3人から。。。複式学級だった
そしてね、ご近所に生田原って地域がある…
なんか親近感がフツフツと湧いてくる~~そしてドンドン本の中に入って行きました。
小学校と中学校の違いはあれども~修学旅行が本校と呼ばれる学校の生徒と一緒に行くとか…
酪農のお家の子は、バス通学だったりとか~
後、町ぐるみでの歓迎会のお話も~おんなじぃ~(笑)
時々聞いていたKYONちゃんの話が出て来る!出て来る!!
「嘘をつく少年」。。。。柏木亮介くんのこと、それは最後の章で涙なくして読めない状況に落としてくれた内容については秘密。。。
実際KYONちゃんの居た学校でも、本州からの子どもを受入れていたのでこの本の内容はとてもしっかり入り込んで来ました。
読書後は、明るい未来があるかどうかは不明なんですが…皆、生きている!そして、いつかは絶対にある!!
子だちとともに成長した林先生の今後にも期待したい!と読書後はスッキリとほほ笑むことが出来る1冊でした。
いや~~乾さんの本は、北海道人のwanikoはツボにハマるんですよぉ~~♪