イタリア周遊ツアーに参加した。
このツアーはミラノ、ベローナ、ベネツィア、フィレンツェ、ナポリ、ローマなどゴールデンルートと言われているコースを回るものだった。
ゴールデンルートの定義はさまざまだけれども、取りあえずイタリアと言えば、これらの都市といったところだと思う。
各都市間をバスで移動して、ほとんどの都市で団体行動はなく、フリータイムとなっていた。
最初の都市、ミラノへはエディハド航空を使った。
エディハド航空の本拠地アブダビで乗り継ぎのための5時間を過ごしたのだが、アブダビ空港のゴージャスな内装にびっくり。
中東の国に入ったのは初めてだったのでとにかく驚いた。
真夜中の到着なのに空港は昼間と同じように明るくてお店は全部開いていたから。
5時間なんてあっという間に過ぎてしまった。
ミラノに着いたのが朝の8時だった。
この日はすぐにフリータイムとなり、空港からバスでスフォルツェスコ城のそばまで連れて行ってくれて、ここからは自由に歩くことになっていた。
先ずはルネサンス期最大の宮殿、14世紀にヴィスコンティ家のお城だった、スフォルツェスコ城へ。
[正門フィラレーテの塔]
立派な塔がお城の門になっていて、高さは109mもあるとか。
現在は美術館として公開されているらしく、正面の塔からは城壁がグルリと取り囲んでいた。
もともとはヴィスコンティ家の居城だった建物を何度も改築し、現在では大規模な城塞になっている。
でも、現存する城塞は、当時の面積の4分の1ほどで、残りの敷地は公園や道路になっているようだ。
このお城へは入らず、外観を見るだけだった。
ここから5~6分歩いたところにはドゥオーモがあった。
ミラノのシンボル ドゥオーモはミラノ大聖堂と呼ばれているが、正式にはサンタ・マリア・ナシェンテ教会、ゴシック建築としては、世界最大級の大きさになっている。
ドゥオーモに来たのは今回で2回目。
1度目に見たのはヨーロッパを初めて旅行した時だった。
数十年前、ドゥオーモの前に立った時、ゴシック建築の素晴らしさに驚いた。
大げさかもしれないが、体が震えるくらいの感動だった。
それから旅行の度にあちこちの国でゴシック建築の建物を見てきたので、今回はそれほど驚きはなかった。
それでも目の前にドーンと建っているものを見るとやっぱりすごいと思った。
ドゥオーモの前には入場待ちの長い行列ができていた。
取りあえずチケットを買わなければならないのに、買う場所が分からない。
前回は人任せで、ただ付いてきただけだったから。
それでもやっと行列から50mくらい離れたドゥオーモ美術館にチケット売り場を見つけた。
チケットの種類が多かったが、内部だけ見るものを買った。
オンラインでも買えたらしいので、先に購入しておけば良かったと後悔した。
現地に行けばどうにかなると思っていたけどやっぱりダメだった。
もっと事前に調べて行かなくちゃ。
行列に並び、やっと順番になって簡単な荷物検査を受けてから入場した。
入り口の前は大勢の人でざわざわしていたが、中に入ると静かで神聖な空気が漂っていた。内部は壮大で、建物の側面あるステンドグラスには新・旧約聖書の聖母マリアや聖人たちの生涯をが描かれていた。
内容は良く分からなかったが、受胎告知だけは分かった。
教会内のステンドグラスはどこに行っても素晴らしいもので、ここも例外ではなかった。
[受胎告知のステンドグラス]
出口近くにドゥオーモについての本や記念グッズを売っている小さなショップがあったので買ってきた。
今回は屋上には行かなかったが、ドゥオーモには135本もの尖塔があって、屋上の最も高い尖塔の上に、マリア像がまつられているらしい。
この像に祈るとミラノ再訪を祈ると叶うという言い伝えがあるとのこと。
次に機会があった時は是非。
ドゥオーモ見学の後はガッレリア。
ドゥオーモ広場とスカラ広場を結ぶ十字型のアーケードは、正式には「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア」と呼ばれている。
ガッレリアは8角形の建物にガラス張りの天井の2つのアーケードが十字形に交差する形をしている。
その交差地点は最も高く、ガラス張りの大きなドームになっていた。
その交差地点の4つの建て物の正面には4枚のフレスコ画が描かれていていた。
賑やかなガッレリアをスカラ座まで歩いた。
スカラ座はイタリアのオペラ界において最高峰の場所。
オペラを見ることはなく、付近を歩いて雰囲気を感じ取っただったが、若い画家が路上で絵を売っていたので、記念に買ってきた。
やはり長旅で疲れてしまい、1日目はこのままホテルに直行してしまった。
明日はベローナへ行く予定。