早稲田大学 横浜稲門会 ブログ

・親睦と相互啓発  
・早稲田の誇りと自覚
・積極進取     
・気配りと思いやり 

5月俳句会例会ご報告

2023年05月15日 12時10分53秒 | 俳句会

5月13日 俳句会例会を行い、欠席投句4名分11句を含む、10名分29句で選句を行いました。

高得点句及び作者名は以下の通りです。

 

選評は、代表世話人の小板橋泰山(俳人協会会員・全国結社「万象」同人)が担当。

 

4点句  大楠の基地めく洞や春入日  作者:吉仲洋子

(選評)季語の「春入日」は、うららかな春の太陽の日差し。たくさんの葉が元気に成長している楠大樹でも、地面に近い部分には、空洞の部分が見られることが多い。子供のころ、探検の真似事で、大楠の洞の中に入ったことを思い出す。一読して、基地めいた楠大樹の洞に春の光が差し込んでいる情景が浮かんだ。

 

3点句  朱の碗に春潮の朝香り立つ  作者:立木欣吾

(選評)春になると、潮の色も藍色が薄くなって、明るい色に変わってくるという。旅先の海岸沿いの宿の朝食が目に浮かぶ。朱色のお椀のお吸い物か、味噌汁であろうか。具は地元名産の魚と野菜であろうか。海からは潮の香りも伝わってくる、朝の贅沢な時間が想像できる。

 

3点句  風薫る今日だけママをひとり占め  作者 稲垣庸子

(選評)いつもは、ママをひとり占めすることに制限があるのだろう。しかし、誕生日かなにか特別の日か、その日は思う存分、ママをひとり占めできるのだろうか。子供の喜ぶ、うれしい気持ちが想像できる。季語の「風薫る」は木々の緑の香りを運んでくる、気持ちの良い風。幸せな母子を祝福しているようである。

 

自薦句:

・ 撮み(つまみ)縫ひ半袖シャツの首回り   田中とき子

・金港の今昔語りさつき咲く          東島正樹

・すくと立つ子鹿二頭の駈出せり        小板橋泰山

・籐椅子の古び家族になりにけり        榎本義子

・青葉満つ新築ラッシュの光る屋根       三ツ堀哲宗

 

・添削例として紹介します: 作者 原田由紀子

「竹食らふ」でなく、「竹を食らふ」とあえて6音にしたのは、野性的な動きを表現。  原句:土佐煮にて灰汁(あく)も命の竹を食らふ → 竹を食らふ灰汁も命の土佐煮かな

 

次回は6月10日(土)13時から横浜稲門会事務所にて

新たな入会者も随時募集しています。未経験者も歓迎です。お申込み、お問い合わせは世話人立木までお願いします。 TEL090-6276-1402     メアド  qqht6cr9k@mist.ocn.ne.jp

 

 

立木記

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする