2023年11月17日(金)午後5時30分から、三金会(ミニセミナー)が「犯罪被害者支援に取り組んで」をテーマに進交会館にて開催された。講師は神奈川弁護士会所属の堀本久美子氏(1981法)で、神奈川県公安委員会委員長並びに神奈川被害者支援センター副理事長を務めている。広島県出身、30年近く検事を務め、8年前から弁護士に転身。犯罪被害者支援に注力し、被害者支援のネットワークが充実している神奈川県を拠点に活動している。
講演内容要約
被害の種類は民事事件の被害(物損交通事故、金銭トラブル、境界線トラブル、各種ハラスメント、DV等)と刑事事件の被害(人身交通事故、器物損壊、窃盗、強盗、DV、ストーカー、児童虐待、性被害、脅迫、暴行、傷害、殺人等)に分類される。
被害者になったら、被害にあうのは恥ではない、不安になるのは当たり前という意識を持つこと。大丈夫ではなく、困っていますとの意思表示をすることが大切。
被害者支援の概念はハンムラビ法典の頃より存在し、歴史上の必然である。しかしながら近代刑事司法が犯罪者の権利保障の方向に進み、被害者の側面が埋没しつつあったが、近年被害者支援の認識が強くなり、被害者支援の法律が制定される流れとなった。
神奈川県では、県条例で神奈川被害者支援サポートステーションが制定され、行政と警察及び民間が連携して被害者に様々なサポートを提供している。
被害者支援という難しい課題をわかりやすく解説していただき、認識を新たにした。講演後の質疑応答も充実し、出席者は有意義な時間を過ごした。
文責 新堀誠 写真 稲葉昌史 記 仁井淳二
講師 堀本久美子弁護士
東島正樹会長挨拶
初参加者 笠松光一さん
熱心に聞き入る会場参加者