満男くんは、
ミステリアスだ。
謎の部分がとても多く、
それが私の心を惹きつけてやまない。
例えば、
どうして満男くんは秋になると家出をするのか?
どうして旅先でやたらとシャツを脱ぐのか?
どうして旅にでるとカレーと柿ばっかり食っているのか?
どうして目玉焼きの白身はあまり食べないのか?
どうしてコケてスベって転がってばかりいるのか?
どうして笹野 高史さん似のおっさんが頻繁に周りに出没するのか?
どうして泉ちゃんまで秋の外出祭りを繰り返すのか?
どうして諏訪家の玄関は毎回デザインが変わるのか?
三平ちゃん、時給はいくらなのですか?
などなど。
海より深い謎の数々。
ミステリー数記録保持者ニッポン代表かもしれない。
なんて深い男なんだ、満男くんよ。
その割にチミの人生はとてもシンプルに見える。
何故なのだろう?
それがまた謎を呼ぶのだわってばよ。
ミステリー満男。
深い。
ような気がする。
気のせいかもしれない。
ということで九月でございます。
気分はもう秋モード。
秋といえば満男君。
なんてたって満男くんは秋男でごぜいやす。
秋男。
英訳するとカンバックサーモン。
しかし秋男といっても別に武蔵野の木立の中を散策しながら、
「風立ちぬ。いざ生きめやも。。。」
などと遠目&ため息まじりで呟いている
堀辰雄チックなあっき~君ではなく、
満男くんのそれはなんというかはっきりいうと、
秋祭り野郎。
中国語で大騒男是大収穫也秋哉。
となるのかもしれないけどそれはどうかな、フフ。(←なにやつ?)
人は旅をして何かを学んでいく。
だから旅エキスパートの満男くんは
一秋ごとに成長しているのだ。
だからきっと毎年成長するために旅へと出るのだと思う。
そうに違いない。さすがだ、満男。
でもほぼ毎年すったもんだの挙句に家出という形で旅立つのは
何故なんだろう?
それが彼の旅における流儀なのだろうか、それとも
前頭葉辺りに高性能記憶リセット機能がついているのかもしれない。
ミステリアスなのだ、やはり。
この満男くん家出秋祭りの歴史の中で、
とりわけ印象に残っている家出カウントダウンの場面は、
第46作目の回。
就職試験に落ちまくって鬱屈状態の満男くんが、
「大学なんてほんとは行きたくなかったんだ。
母さんが父さんのために行けって言うから行ったんだぞ。」
みたいな言葉で親に八つ当たりをして親父さんに叩かれる場面。
んまーっ、なんてことなの、満男くんっ。
あんなにちっこくって可愛いくって画面の端っこに額縁みたいに映っていた
満男くんがぁ~~こんな風に親に反抗するなんてぇ・・・なんてことなんだぁ~
なんてことなのかしらぁ~~~なんてことなの~~~なんてことをするんだっ
博ぃ~~~~~~っ!!!
ぶたなくったってええやんかぁっ。
おいちゃんは悲しいぞぉ。
ちなみにこの場面を最初に観た時はビックリしすぎて
「ほぶゃっ!?」っと叫んで、
ブーブークッションに座ってしまった河童のように
座席から気持ちは三メートルくらい飛び上がってしまったとです。
なんてことはどうでもいいのだったわ、そんなことより、
おいおい博ぃ~、どうしてくれるのだっ、
泣いちゃうじゃないか、みっちゃんがぁ~。
涙もろい気持ちの優しい子なんだぞぉ、満男くんは~。
親の教育が良かったのね。見習えよ、博!
って博が親父さんだったずら。
ということでまた家出ずら。
でも満男くんの家出はなんというか、
保険がついている気がするですばい。
温かい家族という保険付きの家出。
それがあるからこそ満男くんはこうも簡単に
家出ができるんだろうな~。
帰ってくる場所がある。
そこで待ってくれている人がいるって
幸せなことだよね、満男くん。
そしてその幸せをないがしろにせず
しっかり心で感じ取って大切にしている満男くんは、
やっぱり最高や~。
人としての、
根本的な優しさを
満男くんはきちんと持っているとですねぃ。
彼の原風景は
とてもシンプルで、
とてもわかりやすいですだ。
曇ったり、雨が降ったりもするけど、
でもそんな時でも雲の向こうの太陽は
その光をどこか見えないところにも照らし続けている。
という安心感、安堵感みたいなものが
観ていて自然と受け取れるとです。
生き方に防御柵がないというか、
とても健全な開放感が広がっているというか、
凝り固まった執着心がまるでない気がするですばい。
執着心がないのだけれど、
でも独自の哲学を持っていたりなんかして、
あなどれないずら。
そんな人って探してもなかなか周りにいないでごわすよ~。
そう考えると満男君という人は
とても貴重な人物だったりするのですがしかし、
「架空上の人だからええやん、それで。」
とは決して思わせない、全然ふつ~なその他大勢、
日本代表ご近所くんみたいなリアルな人物だったりもするので、
そこがまたごっつう貴重だったりするわけで。
やっぱりミステリアスなのだ、満男くんってば。
すっきやでぇ~、もう~っ。
はぁ~恋しいのぉ~、満男く~ん。
またいつか会えないかな、
今の満男くんに。。。