「医師であることの、意味を、問い続けることを・・・、
放棄しては(~)いけないと思っています。」
(~)☜こりゃなんじゃいっ?!
との、ご質問がありましたので、
補足したいと思いますです。
(~)←こりは、いわゆるひとつの
「ヒデタカ吐息記号」
と一般的に呼ばれているもの、
ではないらしく、
海を隔てたどっかの町の片隅で
勝手にそう呼ばれているものらしいのでそうなるらしい。
これはですね、吉岡くんが、
台詞の合間、または末尾語に重ねて吐息することによって、
見ている方にまで、(~♡)と
咲かせて咲かせて「ももいろ吐息」にさせてしまうという、
特選ヒデタカ必殺技の中でもかなりの上位に位置する
ヒデタカ節の一つでありまする。
この(~)には、種類がありますですね。
例えば、音階だとこう。
(~)♭ (~)♯
更に場所までも、
(~)北 (~)南 (~)三丁目 (~)教壇 (~)法廷 (~)大学病院
その他モロモロなどな~ど、
より子どり子みどりちゃんのバラエティーの多さでありますぜぃ、
さすがの「よりどりみどり大王」じゃ、吉岡くんっ。
このヒデタカ吐息記号が、顕著に聞かれる人物が
(~)♭北 ←北の吐息大王、黒板 純
(~)♯南 ←南の吐息王者、五島 健助
このお二方であります。
おぉ、南北制覇だ、吐息くん。
ちなみに柴又の満男くんは、この記号を殆ど使用しておりません。
彼の場合は、( . )←コンマ使用であります。
満男くんという人は、
自分で吐息を吐くというより、彼の肉親、友達に、
「はぁ~」と思いっきり嘆きの吐息をはかさせてしまうという、
遺伝式吐息配達人でありまするだ、困ったもんだよ、みっちゃん、
そんなチミがすっきやでぇ。
さて、この(~)でありますが、
こりは簡単そうに思えて、しかし
その言葉の出し方と息を吐き出す量のバランスのとり方が
非常に難しいのではないだろうかと思いますだ。
例えば、コトー2006最終話での、
彩花さん手術後の五島君と鳴海君の会話での(~)。
自分の気持ちを苦しそうに吐き出す鳴海君に、
少し驚いたように「鳴海先生?」と呼びかける時の
五島君の吐息言葉。
こりはちびっと変形(~)であります。
記号化するとですね、
(~「鳴海せんせい?」~)
こんな感じであります。
これはさすがの、
吐息バランスでありましたぜぃ、セニョ~ル。
この台詞は、「儚き気だるい君はオペ後の五島健助」
状態であったので、ここで息を吐き出しすぎると、
「はにゃるみふぇんふぇ?」
と、入れ歯の外れた謎の中国人おじいちゃんが
パンダに呼びかけるような言葉の響きになってしまうだろうし、
また逆に、声を出しすぎると、
「鳴海先生っ?!」
とハッキリくんになりすぎて、
「なんだい、五島くん?」
と思わず鳴海君が答えてしまうような響きになってしまうであります。
この場面をリズムでひっぱっていくのは
堺さんの演技でありますが、
しかし感情面でスス~っと視聴者の心を引き寄せていくのは
吉岡くんの演技なのだと思うであります。
ここでの吉岡くんの演技は、
レースのカーテンみたいでありましただ。
出過ぎていなくて、引っ込んでいる。
けれども場面をフィルター浄化していく
ゆるぎない存在感を持っているであります。
五島くんから発している悲しみ憂いやるせなさを、
ひっそりと、鎮めるように、力を落として、
レースのカーテン越しからそっと静かに揺らめかせている感じ。
そして、ともすれば熱くなりすぎてしまう
鳴海君の感情露呈を、やはりそのカーテン越しから、
静かに静かに切なく包み込んで、その悲しみの光を
反射しながら放散している感じ。
痛いほど切ないっす。
だけど、
とってもひっそりとしている。
これですがなぁ、おっかぁ~っ!!!!
さすがじゃ、ヒデタカ殿。
ここで彼の発する
「鳴海先生?」
という言葉は、台詞であって台詞ではなく、
ほぼ吐息に近いものなのだと思われ。
吐息だから、あるようでないであります。
だからこそ彼は、彼の台詞によって、
メインで場面を引っ張っていく堺さんの台詞のリズムを
決して崩しすようなことはしていないし、
あくまでも合いの手のような形で、
そっと背後から寄り添っていくような台詞の響きを
出せているのだと思われ。
しかし五島健助の悲しみ切なさやるせなさは、台詞に頼らず
しっかりとその存在感から醸し出している。
まるで、星飛雄馬の姉ちゃんのようだよ、星君、いや、吉岡くん。
う~ん、マンダムじゃのぉ~。
彼は、台詞に頼ってしまうような役者さんではねぃと思います。
しかし、台詞が場面ごとに担う「役割」ということは、
感情で感じ取れる人なのだと思いますだ。
でなくっちゃ、(~)は生まれてこないと思われ。
吉岡くんは、
台詞に感情を乗せていくタイプの役者さんではなくて、
感情に台詞が乗ってくるタイプの役者さんなのだと思うわけで。
名優じゃよ、チミってば。