月のカケラと君の声

大好きな役者さん吉岡秀隆さんのこと、
日々の出来事などを綴っています。

つづく

2007年11月27日 | 思うコト



吉岡君は、大地に凛と佇む一本の木のようだ。

と思いを馳せる今日この頃、
いかがお過ごしでございましょうか?

ここ最近に吉岡君が応えたインタビュー雑誌を読み返していて、
なんかそげなことを思ったであります。

吉岡君という人を想うとき、
そこにはいつも自分に内在する様々な感情を反映する
鏡のようなものを感じるわけでありまして。
それは誰もが生きていく上で否応なしに抱え込んでしまう
様々な思いや感情の反射鏡であり。

嬉しかったり、悲しかったり、
喜んでいたり、悩んでいたり、
混沌とした中でも希望へと向かっていたり。
吉岡君から紡ぎだされる言葉には、そういった思いが
切々と息づいていると感じられるわけで。
それは吉岡君が、色々な思いを抱えながらも、
切なくなっちゃうほどそこに生きている人だからではないだろうか、
と思ったりするわけで。
そして私達も皆、そうした思いを抱えながら
日々を過ごしているわけであり。
だからこそ、生活の中でふと迷子になりそうになった時に、
吉岡君の姿を見たり、彼の言葉に触れたりすることで、
そこに同じ温度を感じて、ふっと気持ちが救われるように感じたり、
時には、迷い込んだ思いに答えを求めていくことが
出来るのではないのかな、と思ったりもするわけであります。

一人の人として語られてくる彼の言葉たちは、
決して別世界から引き出されてくる言葉じゃなく、
確かにそこで生活し、そこに息づいている言葉たちであり、
生きている言葉であるから、心に直に響いてくるわけで、
それは飾りでもなんでもない。

そうした思いを言葉にのせてくる吉岡くんは、
いつでもどんなときでも、
潔いほど一直線で、
潔いほどに「人」でありますだ。

心を着飾らないストイックさ。
えらくかっちょええ生き様だと思う。
まいるぜ、吉岡君。すっきやで。

吉岡君という人は、無意識に、
彼のことを想う人たちにも、
または、彼が生み出す人物たちを見る人たちにも、
彼を見、思うことによってそれぞれの自己へと内省させていく力を
持っている人なのではないだろうか、
と、そんなふうに思われて仕方ない秋の夜長でございますが、
人間ってええもんだなぁ~、と彼の生きていく姿を見ていると、
そうしみじみと思うし、やんわりと元気が出てくるわけで。

吉岡君は、
切なくなるほどまっすぐで、
とても優雅にしなやかに、
その向こうの高みへと、
ゆっくりとつづいていく人のようであり、
その姿は、
例え周りの景色がどんなに変わろうと、
大風に吹かれようと、
雷に鳴り響かれようと、
大雪や、大雨に降られようと、
その幹は決して変わらない、
しっかりと地に根を張り続け、
更なる高みへと伸びていく、
大地に凛と佇む一本の木のようでありまする。

美しい人だな、と思う。
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番外編、その2

2007年11月20日 | たびたび旅篇

前回の帰国時での故郷滞在中に、友たちから、
「あなたの日本語は、少しおかしいぞ。」
と度々指摘されたのでありますが、
そんなことは自分では全く気付かないことあるので
そんなことはないことあるかもねかもね100%そうかもね。
やはり少しおかしいのかもしれない。
英語も決して得意とは言えないのに、そのうえ母国語の日本語まで
ほんじゃらけになってしまったなんてっ、
あちしは一体何人やねんなっ?!
いかんいかん、このままでは。
せめて本くらいは毎日読まないとね。
二宮金次郎さんなど蒔を背負ってまでも読書していたのだ。
人生そこまでしないと大成しないのかもしれんのぉ~。
しかしそこまでするのは、やはり試練の技。
試練なので、大変であります。
大変であるので、蒔を放り出し逃げ出すのが人情というもの。
なので人情家の私は、試練とは無縁であります。
要するにこれは人類学上から検証すると、
ただ単にナマケモノ。
ということになるらしい。いやそんなことにはこの際目を瞑ろう。

旦那さんが英語オンリーな人なので、
アメリカ大国、及びに、結婚生活サバイバル必要最低限英会話は
話せるようになってはおりますが、けれども話が小難しい政治の話や、
経済やら医学やら理学やら科学やら忍法やらガッチャマンやらの話になると、
右脳、左脳、及びに前頭葉がオーバーヒートで土偶化へとまっしくらだスイッチオン。
となってしまうので、まったくもっておいどんは情けなか。
けれどもそんな会話の内容も、旦那さんとお付き合いを始めた頃に比べると、
南極熊くんとボリショイサーカスの熊くんくらいの差があるのは確かでごぜいます。
お付き合いを始めてすぐの頃の会話で、脳の裏側にびたっと張り付くような
粘着力で記憶に鮮明に残っているのが、
「きょう、ランチを、どこで、たべたのかな~?」
というジャイアン(旦那さんの紙上名)の質問から始まったある日の会話。
それまでは、
「じすいずぁ~ぺん」
という荒井ちゅーレベルの会話、または、
「じすいずじゅでぃー ざっといずとにー」
という中学一年英語教科書、第1ページレベルの会話を
繰り返していた私達でありましたが、
なにを思ったのかジャイアンは、その日ちびっと会話内容をレベルアップ。
「あい うぇんとぅ~ まくどなるど。」
と、満面の笑みで答えた私。
「?」
と、ジャイアン。
私 :「あい、うぇん、とぅ~、ま・く・ど・な・る・ど」
ジャ:「??」
私 :「あ~い、うぇ~ん、とぅ~、まぁくどぉな~るどぉ~~!」
ジャ:「??!」
私 :「(ムッ)あ~~~~~い、うぇ~~~~ん、とぅ~~~~~~、
    めくだぁ~~にゃ~~るど~~~~!」
ジャ:「??!@」
貴様~、これじゃ~まるで私は、
渚で剣道の竹刀を振り振り叫んでいる森田健作みたいじゃないかっ。
私 :「あ・い・う・ぇ・ん・と・う・めぇくぅだぁ~にゃる!」(←負けたくなかったらしい。)
ジャ:「?!?#$%*_+!@:??」
私 :「(お主の脳はカニ味噌かーっ?!)あーーーーーーーーーーい
     うぇんとぅ みゃくだ~にゃ~るどぉあ~~~!」
ジャ:「???!!!!!%^$#@」*&^??!!!!!・・・・?」
どわぁあああああっ、
アホのおっしょさんと小坊主の禅問答じゃないんだから、やめてくれぃっ。
おちょくっておるのか、ジャイアンよ~?
そのままじゃ全く埒があかなかったので、
仕方なく華麗なる得意のゼスチャーを披露。
スクっとその場に立ち上がって、大きく両手で「M」のポーズ。
世界のマクドナルドのMじゃ~。
ふふ~ん、こりでわかったじゃろ~、ジャイアンめ。
しかしすかさずジャイアンもすくっとその場に立ち上がり、
大きく両手を天井に向けて広げて、
ん、Y?
次に、曲げた両腕の指先を頭上に乗せて、
うんうん、M?
そんでもって、両手を横に出して丸く形作って、
え、C?
嫌な予感・・・・。
最後に両手を頭上で高く合わせて、A!
わ~い、仲良くみんなでYMCA~♪
ってお主、YMCAでなんだというのだ?
ヤングマンでおせちもいいけどカレーもなのはヒデキなのだ!
ジャイアンめ、きさま、大和撫子をなめとるのか?
と、ヒートアップした私はそこで後に下がれないのが悲しいサガ。
SPF50の日焼け止めサンスクリーンをバックの中から取り出し、
それをた~っぷり顔に塗って、更に赤いルージュで口紅べったり。
「あい あむ ドナルド。」
「おぉっ、マクダ~ナル! アイシーアイシー!」
一目でそれがマクドナルドのドナルド君だとわかって、ジャイアン大喜び~。
フッ、手が焼けるやつだぜオバカさんめ、ってオバカなのはこの私でござんした!
何故に私は、お昼に食べたものを伝えるだけの為に、
ドナルドもどきのオバQにならなくてはいけなかったのだろう?
とっとと紙にMcDonaldと一文字書けばいいだけのことだったのだ・・・。
救えないほどオバカさんって感じ?
とちょっと可愛く言い直してみても拭いきれない脱力感。
あんな姿になるくらいなら、欽ちゃんの仮装行列大会にでも出たほうが
まだましだった・・・。と今なら思う。
しかし思ったところで何になるというのだろう、過ぎ去りし日々。
悲しみの英会話・・・・・何が悲しいって、これは全て事実です。

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番外編もいいとこだっ!

2007年11月16日 | たびたび旅篇

ということで、吉岡君の話ではありまっしぇん。
せっかくお越しくださったのに、ごみんなさいです。
吉岡君の話は、今回はお休みさせていただきました。




今日は、新婚旅行のことについて書きまする。
なぜなのだぁっ?!
いや、確かに突然に唐突な話題なのですが、
突然なので唐突に別に理由はないらしい。
今回だけよぉ~、ということでご免こうむりまするであります。

98年初夏、新婚旅行に出かけた、ういういしい(自称)、いや、
ういういしかった(過去形)私。
新婚旅行といえば、南の島。誰も彼もが南の島。
パラダイスだしぃ、青いサンゴ礁だしぃ、ファイアーダンスだしぃ、
アロハ~ってなっちゃってぇ、私の恋は南の風に乗って走るのっ、
ウキャっ♡
なんてまったく、どいつもどどいつもそうだからってどうして
みんな揃ってこぞって南の島なのだっ!?
ということで私達も南国パラダイスへレッツゴー、ウキャっ♡!

ロスから飛行機で7時間かけて着いたメインアイランドから、
目的地の孤島へと更に乗り継いだのは、小型ジェット飛行機。
のようなもの。
なんつーかですね、それはもうすごい年季の入りようで、
人間で例えて言えば、「わしゃ~もう、入れ歯もガタがきて腰もまがっちょるが、
やる気だけはあるけん、命は預かったっ!!」
みたいな、瀬戸内海で生まれ育った酸いも甘いも85年で行く年来る年。
のようなおじいちゃんプロペラジェットでありもうした。

20人ほどで一杯になった機内は全て、世界各国から集まってきた、
新婚さんいらしゃい。
西部警察の渡哲也をがんもどきにしちゃったようなキャプテンパイロットに
身を任せ、いざ秘境のアイランドへ出発。
飛行時間は、約10時間。正確にいえば30分くらいだったのかもしれない。
そんな時間差を感じてしまうくらい、「恐怖におののく新妻危機一髪!」
な飛行時間。とにかく、揺れる。いや、揺れるなんてもんではなく、
いってみればヨーヨーの紐にぶら下がった鉛の塊みたいで、
0・8秒に一度の頻度で、上下にぶわんぶわんぐらんぐらんびゅわんびゅわん
激しく大きく揺らぎに揺れて、その度に乗客全員も上下にぐわんぐわん動いて、
「これじゃ~まるでスタイリースタイリー空中バージョンじゃないかぁっ!」
頼むぜ、哲也がんもどき。

しかし他の乗客たちは、そんな状態にはいっこうにお構いなし。
なんてたって、新婚旅行。
いや、私もそうだったのだけど、他の人たちは、
新婚旅行にかける気合が違っていたのかもしれない。
機内の中は、新婚旅行世界柔道大会黒帯クラスみたいな、
わけわからん熱気と興奮とチャチャチャな坩堝であり、
ぐわらんっ、と飛行機が上下に大きく揺れるたびに、
「ぃやっふ~!」とか「ぶらぼ~!」とか「らむ~る!」とか「はれるや~!」とか
「チャオ!」とか「なますて!」とかですね、各々の母国語で
うかれ騒いでまるで機内は「突き抜けちゃった旅行団・世界代表編」みたいな
状態であらえっさっさ~♪

となっているうちに、やっと目的地の孤島へと無事着陸。
「あいらぶゆ~」やら、「あいうぉんちゅ~」やら、
「さぁ、僕たちの島についたよ、ハニ~」やら、
「青い海も君の瞳の美しさには負けるよ、ナタリ~」やら、
やれやれヨレヨレ日本語に意訳するとそんなようなことを
ハネムーンモード継続中で囁き合いながら、
颯爽とプロペラ機を降りたっていく他の乗客を横目に、
一番最後に降りた私は、げっそりごっそりかすかす状態。
一体なんのために南の島にきたのだ、私ったら?
なんでがんもどきに命を預けながら空中でスタイリースタイリーしていたのかしら? 
そうだ、そうだわ、そうだった、新婚旅行で来たのだった。
ついでにすっかり相方のことを忘れてたわ。
と目的を思い出して周りを見回すと、やはり南の島のパラダイス。
やけにリアルなトーテムポールがたっているわぁ~、と思いきや
それは自分の旦那さんだった。
私の旦那さんは、アメリカ人の中でもでかいであります。
緑に塗ったらそのままグリーンジャイアントであります。
トーテムポールのようにでかいグリーンジャイアント。
ここでは、彼に敬意を込めて、ポール・グリーンと呼び名を付けようと
思ったのですが、長くて面倒なので、ジャイアンと呼ぶことにしました。

私 :おい、君。そんなところで、なんで半径3メートル範囲内
   やけに爽やかに南の島オーラを振りまいているのだ、え?
ジャ:だって、南の島なんだから、モンゴルみたいにはなれないよ~。
私 :誰が焼肉のタレ・ジャンみたいになれと言ったのだ?
   目の前に、はかなき新妻がヨレヨレになっておるだろう?
   「あいにぃじゅ~」とか「もなむ~る」とか、「どんくらいべいべ~」
   とか、「君がいないと生きていけないよ、はに~」とか、
   気の利いた台詞の一つでもおっしゃったらいかがなの?
ジャ:そっかぁ~
私 :そうだよ。
ジャ:タレ・ジャンっていうモンゴル人がいるの?
私 :いや、そうじゃなくてですね、タレ・ジャンとは、
   日本の焼肉のタレに新風を巻き起こしたソースで、って、
   なんでこんなところで焼肉ソース解説員にならなくちゃならないのだ?
   こんなあっちぃ所で焼肉のタレ・ジャンなんて言うのは、
   サウナに湯たんぽをもって入るオバカさんみたいだわよ、
   やめてちょうだい。
ジャ:え~、君が先にモンゴル人のタレ・ジャンって言ったんだよ~。
私 :過去にこだわるなんて肝っ玉の小さい男だわね。
   何度もそのあつくるしいモンゴル人の名前を繰り返すでねぇっ。
   暑すぎてお肌が天日に干されすぎたETみたいになっちゃったじゃないの!
   泣けてくるわよ。
ジャ:ねぇねぇ、
私 :なに?
ジャ:どんくらいべいべ~
私 :なに言ってんの?

などと早くも日米代表ばかっぷるになりながら、
やっとこさ宿泊先のコテージに到着。
開け開いた窓の向こうには、真っ青な海。遥か彼方に広がる水平線。
うぃんでぃすほぉりんふろ~むにゃ~え~じゃ~♪
と、ジュディ・オングが白いドレスの裾に長い棒を入れて広げて
歌っていたことはあるわ~。って、それはエーゲ海だった。
いやこの際、小さなことにはこだわらないほうがいい。

おかぁ~さぁ~ん、地球人に生んでくれてありがとーっ!

と、とりあえず母親に感謝の意を表明したあと、
ビーチに行ってパラダイス~。
二日目、ビーチで遊んでパラダイス。
三日目、海で遊んで、パラダイス。
四日目、海に潜ってパラダイス。
五日目、もう海はごっつぁんですっ!
海のトリトンにも負けないくらいマリーン生活は知り尽くしたわ、
これで私もマリーン博士、フッ。
と得意の飽きっぽさで、五日目は内陸探検ツアーに参加。

桂歌丸を日焼けサロンでこてんぱんに焼いちゃいましたぁ!
みたいな現地の添乗員さんに案内されて乗り込んだ大きなジープの中は、
やはり新婚さんいらっしゃ~い!で大繁盛。
まず最初に連れて行かれたのは、島の珍しい花スポット。
なん変哲もない野の花であります。しかし歌丸添乗員は嬉々とした様子で、
「ほらほらみてくださ~い、この花、珍しいですね。だって花びらの
内側が紫になってるんですから、すごいですね。じゃ~次いってみましょう。」
と勝手にスピーチを自己完結して、その次に連れて行ったのが、島の交流場。
普通の家であります。おばさんたちがその前で話しておりました。
井戸端会議じゃねぇか。
しかしさすがの歌丸添乗員、「これは島の人が語り合う場所。
時々踊ったりもする場所。みんなで語って踊りましょう。」
と今度はお誘いスピーチ。
何をいまさら語って踊れというのだ、サロン歌丸よ。
しかし周りのツアーカップルの人達は、
「素晴らしい文化の違いだね、ハニ~」「来てよかったわ、ダーリン」
などと愛の感動にむせっている様子で、やはりハネムーンというものは
人の脳をサンバにするらしい。
その後も島のレストランや島の学校、挙句の果てに島の墓場で祈らされて
「なんじゃこりゃぁああああああああ~!」とあやうくジーパン刑事のように
叫びをあげそうになったところで最後に錦を飾ったのが、
「島のナイアガラの滝」。
確かに滝だった。しかしナイアガラではない。岩清水だ。
けれども高さ20メートルくらいはあると思われる、垂直に切り立った
大きな崖は素晴らしいものがありました。
壊れた水道の蛇口から滴り落ちているような水(これが滝らしい)が、
その崖づたいに流れ落ちて、目の前の滝つぼに溜まっている様は、
それはとてもエキゾチックビュ~ティ~。来てよかったわぁ~、と
大自然の美しさに心を洗われていると、横に立っていた歌丸添乗員が、
「みなさんすごくラッキーですよ。あそこを見てください。」
と、まるで星飛雄馬を指差す花形満のような姿勢で歌丸添乗員が
指差す方を見ると、その崖の端~っこの方に、そこだけ
「なんでかしらないけど流れ落ちてますっ!」
みたいな勢いでゴゴゴゴ~っと華厳の滝化している場所が。
「おぉ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」
なんでかしらないけど全員で大感動の叫び。
「ささっ、みんなで滝の下で記念撮影ですよ~。行ってくださ~い。」
という歌丸添乗員の合図で、もちろん私も含めてみんなで一列になって
その滝へとレッツゴー。
バカみたいだった・・・。と、今から思うとそう思う。
その様は、浮かれた滝つぼ苦行団ご一行様、みたいなものだったに違いない。
そうです、しかし確かにこれは苦行の道だったのでした。
とにかく水底が滑る。一歩踏み出してツルッ、二歩踏ん張ってツルツルっ、
三歩進んでツルツルツルっ、って波平さんの頭みたいじゃないか。
そうこうしているうちに苦行団から一人、二人と落伍していき、
気付けば残っているのは、私と、もう一組の日本人カップル三人だけ。
向こう際の砂地では、ジャイアンが涼しい顔をして
こちらに向かって手を振っている。
うふっ、私はあなたの愛を一心に受けて日本代表頑張るわ~うっきゃ♡
とでもなると思っているのか、お主、いつの間に砂地に逃げたのだ!?
くそぉ~、今すぐ戻ってやるぅ~!
と思いきや、「がんぱってくたさ~い、もうすくてすよーっ!」という
歌丸添乗員の叫び言葉が大自然にこだまして、娘さんよく聞けよ山男にゃ
惚れるなよ。書き忘れたのでありますが、歌丸添乗員は、日本語が
少し喋れたのでありました。
ジャイアンもそれに加勢するように、「がんばって~、大和撫子~!」
などと叫んでいたりする。
ところで私は、無駄なところに労力を使う癖があるらしいであります。
この労力を長年の間、私の親、親族、親友達は、
「まったくもってアホ丸出しやな。」
と呼んでいる癖であるのですが、これは一旦火がつくと制御不能らしい。
「よっしゃぁ~大和撫子、いっちょやったるでぇ~!」
ほんまもんの大和撫子には迷惑の極みであるのですが、
しかし何しろアホ丸出しなので、これはもう8マンもお手上げの勢いジェット。
0・2秒にコンマの素早さでツルっとツルツル波平になりながらも、
やっとの思いで、「なんだかわからないけど激流の滝」に到達。
ンゴゴゴゴゴゴゴォ~といやというほど流れ落ちる滝の下で、
ムムム~と苦行僧のように滝に打たれて、ついでにピース。
「写真とったよ~!」とうジャイアンの言葉を合図に、
みなが待っている砂地に戻ろうとしたところ、シュピッ!!!!!! 
と目の前一センチを掠めて何かが空から水面へと落下。
なに?
と思う間もなく、再び、再三、シュピピピピッ!!!!!!!
ひゃぁあああああああああ~~~~~~~手裏剣だわああああああっ!!
たしけてくりぃ~~~お代官様、あたしゃ~ただの平民ですだぁ。
などと、あたふた恐怖に焦って砂地に戻ろうとして勢い余ってずるっと転倒、
ぐにゃっと両手に不安の感触。
ぐにゃ、ってしたわ・・・・・・・ぐにゃって・・・・・。
しばらくの間、ツタンカーメンのように行き場を失い硬直した後、
恐る恐る水底を覗いてみると・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どっ、でっ、しゃぁっ@#$%$%^&*~~~~~~~~~!!!!!!!
水底一面に巨大ウナギがァああああああああああああああああああ~~~~!
たっくさん。 
しかもお目めが赤く光ってるぅ。
多分私はその場で、5.8秒の間、三途の川をさまよったと思う。
しかしその後、素早く蘇生して、カール・ルイスもぶったまげの脚力で
砂地に戻った後、息せき切って、先ほど水底で目にしたものを
歌丸添乗員に報告したところ、
「あ~うなき~、いぱいいますね~ここに。あくまうなきいいますよ~。
たまにひとかみます~。」とニッコリ。

負けたぜ、サロン歌丸、君に幸あれ。

ここで終わったかと思った涙の内陸ツアーは、
しかしこの後予想もしなかった局面へと展開していったのでありました。
10日間のハネムーンを終えて、再びがんもどき哲也の操縦する
プロペラジェットに身を任せた私達。帰途はそんなに機体が揺れることもなく、
快適に飛行を続けていた最中、いきなりジャイアンが、
悪者に捉えられたミクロイドエスの女の子のように
ふるふると涙目になったので、そんなにハネムーンが終わるのが悲しいの?
大丈夫よ、ダーリン、これからもずっとハネムーンよぉ、ふふふ~
などとなだめていたところ、ジャイアンが突然意を決したように一言。
「カメラにネガが入ってなかった・・・」
その後の光景は、描写できないので省略いたしまする。
最後に一言。
般若の顔も三度まで。

PS
目の前を掠めていった謎の物体は、
崖のてっぺんから滑り落ちてくる「あくまうなき」でありました。
恐るべし、うなぎ手裏剣。
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クレアからの手紙

2007年11月13日 | 思うコト



なんてかっちょええのだ、アンジェリーナ・ジョリリン。
ということを書きたかったのではないのでした。

かっこええっす、吉岡君。
これであります。

吉岡君、どこのページにいるのっかな~?
と、クレアのページをペレペレペレ~と捲っていて、

おわっ?

こりは・・・・・・・・・・・・・・・・・・?

よしおかくんったらどうしましょうったらすてきすぎちゃってほんしゃらら~~♪

だめだわ。
一旦ページを閉じて、深呼吸。

ハァ~~~~~~~~~~~~れた空ぁ~~~そぉ~よぐ風ぇ~いぇ~い。
ふっ、歌が出たでよ、余裕だわ。って、なんだかまた意味不明状態になっちゃったけど、
どれどれ、吉岡く~ん、どっからでもかかっておいで、フフっと、
ページを開いて、

きゃぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~@$#%^&$#@*&%!

やめてくれぃ~~~~~~いっ!
その、「翳りゆく秋、僕は今。」みたいな眼差しぃ~っ。
しかも超どアップときたもんだで、こっちとらあっぷっぷ~で吉岡ロケット!

だめだわ、完敗だわ。
呼吸困難のマンボウみたいになってしまったでねぇでしか、
どうしてくれるのだっ、ありがとう。

このどアップヒデタカくんって、ほぼ原寸大?
原寸大っぽい大きさなのですが、
そうすると、これは原寸大の吉岡君のお顔ですよね?
ドサっ!
(↑床に背面から倒れ込んだ音らしい。)

美しいでありますのぉ~、吉岡どの。

これほどまでに、その姿と雰囲気と言の葉が
美しい音色を奏であっている人も珍しいずら。
全てが調和よく真摯に「そこ」に宿っている感じがするとです。

彼の持つこういった「感じ」って、
昔から少しも変わっていない気がするであります。
潔いほど己であり、
切なくなるほど直線的で、
人としての人生を尊重して生きている感じがするとです。

それは決して人生から逃げていない
姿であり、
雰囲気であり、
言葉であるわけで。
だからこそ美しい。

人の姿は、嘘をつかない、と思うわけで。
そこから他に伝わり湧き上がる直感というものは、
一つの真実であると思うわけでもあり。

吉岡くんは、美しい。
苦しみ、悲しさ、喜び、怒り、
人としてのあらゆる感情をあるがままの逞しさで、
吸い込み、吐き出し、糧にしてきた人だからこそ、
それら全てを包括しながら、更なる高みへと昇っていく強さを
持っている人なのだと思うであります。
それはとても優麗であり、廉潔としているわけであり。

吉岡君は、日々の生活から人生を学んで進化している人なのでしょう。
その進化を見ることによって、私自身も学んで進化していける。
彼は、そういった喜びも伝えてくれる人でありますだ。

そんな彼の姿を笑う奴らには、
笑わせておけばええやんか。
そんな所からは何も生まれてきやせんでぇ~。

自分を決めつけず、人を決めつけず、
あるがままの吉岡秀隆として生活の中に存在している彼は、
それこそ真の姿であり、人間であるわけで。
それはとても逞しく、なんてたってぶっちぎりでかっちょええ。

ゆっくりと、等身大のまま進化していく吉岡君。
「そこ」から「確かな」ものを、
精一杯の気持ちで、いつだってどんな時だって伝えてきてくれる吉岡君。
ずっとそれは変わらない。
彼がずっとず~っと変わらず伝えてきてくれる「気持ち」であります。

ずっとずっと大好きだよ~、吉岡君。
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満男くん、悩める青春

2007年11月10日 | 山田監督作品



「さらば」
と言い続けて宇宙戦艦ヤマトは何度も帰ってきた。
「ジョゥワッ!」
と叫びながらウルトラ兄弟も三分間限定で地球に舞い戻り続けていた。
以外に子沢山なのね、ウルトラの母ってば。
やはり歴史は繰り返すのだ、ヘーゲルさん。

ということで、これでもかぁっ!なくらい枯葉舞散りまくる晩秋の夜、
心のホッカイロといえば、それは書くまでもなく、
満男くんリターンズ。(←書いている。)

男はつらいよ・第45作「寅次郎の青春」であります。

満男君シリーズだけに絞っていえば、
これはかなりの好き好きランク上位に位置する作品でありまする。

なんてたって、磨き出された輝く原石のような吉岡満男くん。
ってだけでも「キャイ~~~~~ン」っておはようスパンクみたいに
叫んじゃうのに、更にこりゃまた、永瀬出演ときたもんだで、おっかさん!

グリコ二粒600メートル。

おいしすぎる。
なんとツボまくりなキャスティング。さすがのツボラ~キング山田監督。
おいどんはやりもうした。いやおいどんがなにをしたわけでもなかですが、
とにかくやりもうしたのだ。感涙でごわす、うぅ。
と、作品公開当時は暮れ行く夕日にこぶしを固めて涙ぐんでいた
伴宙太な私でありやした、星君、大リーグ魔球じゃ。ストラ~イクッ。

この作品、もうのっけから、「ごっつぁんですっ!」でありまして、
シリーズ恒例、寅さん夢のシーンから幕を開けるでありますが、
この冒頭場面はもう、「参りやしたっ、山田監督っ、ははぁ~~~~っ!」
と思わずその足元にひれ伏したくなるほどの、吉岡黄金映像その748番目。

なんてっ、フフ~、たってぇ~、フフフ~、書生さん、ンフフ、姿のぉ~、
フッフフッフ~ってまともにしゃべれなくなっちゃうでねぇですか、
ノックアウトでごぜいますわよ、吉岡君ったら、フフフフフ~♪ んふ♪
ってなっちゃうほどの、ザ・おいしすぎるでしょう!

吉岡君は、着物が大層似合いなさる。
袴姿まで凛々しく着こなしてしまう。
おまけにそんな麗しいお姿で、はいからさんが通るのような泉嬢の乗る
人力車に並んで走っているっ!!!!!!!!!
おぉおおおおおお~~~~~~~~~~~走っているのだっ、満男君っ!
この走りっぷりがたまらんのだっ。切なくって、頼もしくって、凛としてて、
後姿全体から流れるような感情を飛ばしてくる走りっぷりじゃよ~。
健さんもメロスもびっくりじゃ。なぁ~んてかっちょええのだぁ、
そうじゃそうじゃそうじゃった、チミはツボラ~王子くんでもあったのだぁ。
かなわんじぇ~。

と、夢のシーンは夢のように終わり、本編始まって、きゃい~~~ん
満男君ったらまた走ってるわぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
だめじゃん、満男。
全身で、でびゃれ~~~~~ん、とへたれきってるでぇ。
やはりあれは夢の走りだったのかぁ、みっちゃんよぉ~~~~。
基礎体力がないんだ、とオヤジさんに小言を言われても仕方ない走りっぷりだで。
しかしそれを演じる吉岡君は基礎土台力完全装備。
満男君を支える縁の下の力持ち。素晴らしい。そんなチミにフォ~リンラブ。

そんなこんなの相変わらずへたれキング満男君でありますが、
朝から食卓を囲んでなんだかそわそわうっきうき~。
何故かといえばそれはもう書くまでもなく、
泉ちゃんロケットモード。(←やはり書いている。)
泉ちゃん諏訪家ご招待チケットを無事に手に入れた満男君は、
きちんと目玉焼きの白身も食べてるわぁ~。
泉ちゃんはチミにとっての食生活改善理事長なのでしか?
さすがだ、満男君。人生とはとてもシンプルなものなのかもしれない、
と、君の姿を見ているとそう思うぞなもし。

さてさてその後登場した泉ちゃん、
えらく大人っぽく色っぽくなっていたのでびっくらこいたでごわす。
満男君もそんな泉ちゃんの姿に、急にドッキリドキドキしちゃったりして、
でもそんな気持ちを泉ちゃんに持ったこと対してすぐに自省しちゃったりして、
んも~満男君ったらなんて優しくて純粋でどこまでもまっすぐなのだぁ、
大好き~~ん!
しかし泉ちゃんのあんなお美しい顔でもって、
いたずらっぽい上目遣いで見つめられたら、
どんな殿方でもドキドキちゃうってもんだわな~。
満男君なんてご丁寧に階段落ちまでしちゃったわよ、まただわ、
出たでコケツボプレミア~ム! 
満男七不思議現象の一つであります。
満男君はどうやら泉ちゃんにも弱いけど、地球引力にも弱いらしい。
そんなチミの引力に魅かれっぱなしじゃよ~あたしゃ~。

とにかくこの作品でも、ヘタレパワー、天然吸引力、純情パワー、切なさパワー、
八面六臂の満男パワーで吉岡だし風味。さすがのミスター昆布つゆ。
だしが基本です。

この作品の中で、一番印象深かった場面が、
宮崎から寅伯父さんと柴又に帰ってきたあとで、
一人江戸川の堤防で黄昏の君になっている満男君の姿。
あともう少しで夕闇に変わっていく直前の茜空がとても美しく、
吉岡君は、その風景にとても綺麗に溶け込んでいるであります。
でもほ~んの僅かにだけ、前面に自分を出して、満男君の気持ちを
スクリーンにのせてきている、っていう雰囲気というか、
風景に重くのしかかっていない存在感がそこにはあって、
風景と彼の存在感がとても良いバランスで響きあっていて、
必要とされる場所に、必要なバランスで存在している、
そんな感じがするとです。

さてですね、この物語の終盤、泉ちゃんが急に名古屋へ
帰ることになってしまったことを知って、
急いで泉ちゃんのいる駅へと走る満男君。
また走っているぅ。
だみだぁ・・・も~~~う、チミは切なくなっちゃうだけでも、
まるで月時雨に憂う君、なのにその上さらに、
ナイーブランナーしているとは、ツボ多発。
七曲署の新米デカでさえ思わず太陽に「かなわねぇぞっ!」と
吠えてしまうに違いないずら、吉岡走りナイーブ版、無敵の必殺。
たまらんねーっ! 
っとなっているうちに、画面の中では、泉ちゃんと無事に会えた満男君。 

この場面、切なかです・・・・・。
泉ちゃんも、満男くんも、どっぷり切なか~。
切なすぎちゃって、呼吸困難になっちゃうのよ~んって、
ちょっとまったぁーーーーーっ、
どっどっどっどっどっどっどれみっみっみみみみみみみみみそらしどわぁ~っ!
ってそうでなくて、こうでした、
どっしゃぁ~~~~~~~っ、みつおくんがぁ~~~~~~~~~~~、
接吻なさりもうした。


はしゃぁっ
どぅわぁっ
おひぇええぃっ
フッ

ついでにクラ~。

と、思わず擬音起承転結を劇時で展開して、
ついでにエピローグまでつけてしまったくらい、
当時は衝撃的だったですば~い。今もだけど。

満男くんよ、おいどんはまた泣きもうした、よく泣くでごわす。
何にって、今度は感慨深さに泣けたであります。
いや、その涙にはティースプーン三さじくらいのジェラシ~が混入されて
おりましたが、とにかくツツ~と涙が自然と鼻から流れてしまったですばい。

あんなにちっさかった、いや最初はやたらとでかいちびっ子だったけど、
途中でいきなり縮小漂白されて画面の端に出たり入ったりしていた
まるでパンの耳みたいな存在だったちびっ子惚れさせ大将がぁ、
気付けばくちづけのお年頃。時は金なり。
青い春だわ、満男君。
人はこれを略しても略さなくても青春と呼ぶらしい。

しかし切ない。
新幹線を見送る満男君の後姿が切なすぎて泣いちゃったよ~、ぐっすん。
みんなみんなやりきれないほど切ないね~。
やりきれない切なさだから大人になっていくのかな?
それとも大人になるからやりきれなく切なくなるのかな?
どちらにしても、また大きく成長したんだねぇ、満男くん。

世の中には、理不尽なことがたっくさんあるけど、
でも理不尽なことに対して理不尽なことでやり返したりせず、
そしてそんな場所へ決して成り下がっていかないチミは
やはりとっても魅力的で芯は逞しい人なのだ。
頑張れ、負けるな、満男くん。沢山の人が応援してるよ。
自分の歩幅で自分の道をまっすぐに進んでいく君が大好きだよ~。
コメント
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