月のカケラと君の声

大好きな役者さん吉岡秀隆さんのこと、
日々の出来事などを綴っています。

昭和34年の茶川さん

2008年05月29日 | 山崎監督作品

さっ、三平ちゃんが出ているっ!
しかもポマードヘアーで、スーツまで着ているぞなもしっ!
いつの間に職を変えたのだ、しかも東大卒だったのですかぁ、三平ちゃん?
よもぎ団子を配達しながらエヂソンバンドを装着していたのだろうか?
おぃちゃんはビックラしたぞ。

というマニアックなことを書きたかったのではないのでぃした。
いや、本当は書きたかったので書いてしまいました。
三平ちゃん、よかったのぉ~~~~~~。おいちゃんは嬉しいぞぉ。

ということで、「続・三丁目の夕日」であります。
念願の、夢にまで3回くらいは見たかもしれない
昭和34年度の茶川文学氏。
やっと拝見することができたとです。くっ・・・・・・・
長い年月じゃったぁ~~~~~~~。 ぶひぃっ。
配達されたDVD・BOXセットを手にしたときには、
感動の余りに、さびの入りすぎたシメサバの握りを食べてしまった
パグ犬のような顔になってしまったとです。
いやそんな私の顔のことなどはどうでもいいとして、
ここで一言、書き忘れてしまう前に、まずどうしても、
この茶川吉岡くんについて書いておきたいことがあるとですっ。
そりは、そりはっ、吉岡くん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、

胃下垂なのですか?

ンンモォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
って、まぁた牛田モウ子ちゃんになっちゃったでねぇですかい、
吉岡くんったら、

細っ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~い!

細いっ、細いっ、細いっ、もしやあなたは細井君なのですか?
って誰ですかそりは?
とにもかくにも、あの腰の細さは一体なんなのですかぁっ?! 
揖保の糸みたいだぞぉっ。一体何を食べて生きているのでしかーっ?
すべての摂取栄養素がそのふえるわかめちゃんのような頭髪に
吸い取られてしまっているのですか?
なんて細さなんだぁ!!!!!!!!!! 
うらやましいじゃないかぁ~。はぁ~もう~、吉岡君ったら
$%##@&*(^%$#%^。 ついでに 
要するにですね、スキスキスキスキスキスキスキスキ大好きぃん
吉岡く~~~~~~~~~~~~~~んっ!!! 
ツボ大王。

こりを書いておきたかったのでありましただ。はぁ~~~~~~~~
スッキリしたぁ~。 
ということで拝啓恵子ちゃん、
ここで本題に入りたいと思います。

昭和33年の茶川さんは、よれよれ人だったけど、
昭和34年の茶川さんは、よれよれ超人であるらしく。

なんというか・・・・こう、もう・・・・、

よれよ~~~~・・・・・・よ・・・よ・・ぉ~~~~~~~れっへぁ~。

みたいな、よれよれいったんもめんのような陽炎を
体全体から醸し出しているというか、
よれよれ限界線をあと半歩で踏み越して、そのまま
よれよれ出家してしまいそうな危うさがあるというか、
木枯らしに吹かれている栄養不良のミノムシくんみたいでありますだ。
ナ~~~~~~~~~~~~~イス。 

そして出てくる毎にツボを狙い撃ちしてくる
必殺ツボハンターでありまぁっす、おぃっす、うぃっす、とれびあ~ん。
よれよれ超人なのに、必殺ゴルゴ。 
繊細演技なのに、骨太伝達。 対極拳法なのですか、吉岡君? 
これは一体なんといって表現したらよろしいのでましょう、奥さん、
そうですわね、こういったらいいのかもしれないですわよ、

天才じゃ。

ということでありますわね。おほほ。おほほほ。おっほほほほぉ~~~~~
っとらんらんらぁ~~~~ん♪ わぁ~~んだほ~。 最高やで。

ほんまに、出てくるシーン全てがツボラ~茶川どのでありますので、
したがってそれを全て羅列するとなると、私はこの後、これから
186年と9ヶ月285日くらいはこのブログを書き続けなければ、
到底書ききらないツボっぷりなのだと思うわけでありまして、
しかし私はスター・ウォーズに出てくるヨーダではないので、
そんなには長生き出来ないわけであり。
なのでここらでちょっと、
「夏の選抜・あなたが選ぶ特選茶川ベスト3」
を挙げたいと思いますです。 
まずはベスト85! 
あ、間違っちったぁ~。 
まずはベスト3。

う~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん・・・・

あ、既に迷ってしまいました。 もとい、

ぬはぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~・・・・

ハッ、また迷ってしまったぁ~!!! どうしよ~~~~。
あのシーンもあそこのシーンもこれもそれもどれもこれも美味しいわぁ~。
しかし「武士よ勇気と三本の矢を掴め。」
と野口英世も回覧板に書いていたわ。(←やはり何か勘違いしているらしい)
ということで、ナンバー3。

「男三人衆 振り向けば 茶川」

タバコ屋の前で、鈴木オートが飲み仲間たちと三人で、
ベティー=ヒロミ論について話している背後に、
振り向けば文学。
もれなく淳之介もついてきます。
こりであります。この場面、大爆笑してしまいました。

このシーンって、笑いの二連発だから、大抵の場合は、
二発目にくる笑いのリアクションって、
一発目にくる笑いのインパクトによって、
どうしてもその笑い度数が薄まってしまうと思うのでぃすが、
しかしそこはさすがの吉岡くんだぜ、ンフフフフ~。
男三人衆の「ほんげぇーっ!?」ってな「持ってけリアクション三重奏」の
後にくるのにもかかわらず、無言の、たったワンショットだけで、
「更に掴むぜ持ってけ瞬時リアクション」。
「体全体がお笑いCG加工されているのでは?」
ってな錯覚まで起こしてしまったですけん、さすがの
ウルトラ瞬間接着技でありまするだ。
淳之介くんに手を引っ張られていく姿なんて、
「甲斐性なし」というゼッケンを背中にへた~っと貼り付けているような、
「どよぉ~ん」っていう漫画の吹き出しを背負っているような、
勝負する5日前から負けてしまった。みたいな、
120%てんでだめ男。
さすがのダメっぷりじゃ~茶川どの。さすがの役者じゃ~吉岡くん!
惚れちゃうのよぉ~!

あ、長くなってしまったので、ここでベスト2。

苦肉の選択でありましたぁ。
あれもこれもベストな文学くんなので、それもどれもベスト2!
給食費未納発覚シーンも、ヒロミさんを楽屋に訪ねるシーンも
どれもこれも捨てがたぁい。悩むでありますだぁ~~~~~。
吉岡君ったらほんまに名優。 
んだどもここで一つだけ選ぶとしたらやっぱりこれでぃす。
ということでベスト2は、

「フラッシュ茶川」

「スカ。スカ。スカ。。。。。」と、
気の抜けた三ツ矢サイダーみたいな様子でスカ内職をしている
茶川さんのもとへ押し寄せる取材陣。
「一体なんなんですか?」と、
玉手箱を開けてしまった直後の浦島太郎のような面持ちで取材陣に問いかけ、
「ほぉ~~~~~~。」と、
なんだかわからないけど頷いてしまった群集の中の一人、として
なんだかわからないけど納得してしまったその直後。
その直後でありますのよぉ、おっかさん!
「えぇえええええええええええええええええええええっ?!(クラ~~~)」
こりでありますっ。 
やっと大きな画面で見れたぁー! クララ茶川、さいっこぉ~だぁ~!
クラ~~~~~~。
余談なのでありますが、「2クール」の青木君も「え、えぇえええっ?!」
と極上のリアクションを披露しておりましたですね。これは一般的に言う、
「え芸」と呼ばれるものであり、かつては鳳啓助氏の独占特許でありましたが、
現在は吉岡くんの新特許であるらしく。

この場面での吉岡くん、というか茶川さん、まるで万華鏡のようでありますだ。
茶川さんという筒のなかで、その表情がくるくると微妙~に、
秒速で変わっている感じがするですばい。
茶川さんという人物核を、きっちりと観客の中に住まわせているから、
どこで何をしていても茶川印なのであり、ピントが決してずれない。
だから例えこんなに大きなリアクションをしても、
それは笑いをとる演技で笑わせるのではなくて、
茶川さんのリアクションとして観客は笑うのだと思うわけで。

素晴らしい、吉岡君。
素晴らしいったら、すんばらしいっ!
素晴らしすぎるので、キミはスバラ~だっ!(←え?)

ということで、ベスト1。

「帰ってきた酔っ払い。」

これであります。
空港からの帰りに酒を10杯くらいひっかけて家に帰ってきた茶川さん。
ガラス戸の向こうに登場してから、卓袱台をひっくり返して
畳の上に横に横たわるまでの数分間。このたったの数分間が、
まさにドラマでありますだぁ。

「ただいまぁ~♪」
「んはぁ~。酔っ払っちったよぉ~。」
と、淳之介くんに話しかける時だけ明るいトーンの茶川さん。
やるせなせと切なさと惨めさが憤りとなって叩く壁。
叩いても、叩いても、惨めなままであり、
だらんとうなだれた背中が切ないのであり、
倒れた卓袱台の横に背を丸めて横たわる姿が悲しいのであり。
それを全て画面に「滲ませる」吉岡くん。
ザ・哀愁。

これぞ吉岡。
この一言に尽きるでありますでぃす。
映画館で観たかったぁ・・・・・・。

34年の茶川さんは、相変わらずのよれよれっち~だけど、
でも、よれよれっちぃ~なまま、よれよれっちぃ~に人生を
歩んでいるよれよれふぁいた~でありますだぁ。
芥川賞は取れなかったけれど、しかし力を出し尽くした後に得たものは、
とても大きな人生の宝なのだと。
それが茶川さんのかっちょよさなのだなぁ~、と思ったであります。
ほんまによれよれ超人でありますばい。

続・三を観て改めて思ったのですが、
役に入っている吉岡君は、ほんっとにスキマがないでありますだ。
みっちりどっぷりその役に見も心も捧げているという感じですばい。
それはもう才能というより、神業に近いものがあるような気がするとです。
それほどの類稀なる才能がある吉岡くん。
いつだってその名声に溺れてしまっても不思議ではないと思うわけで。
しかし吉岡君という人は、そこに決して棹を立てない人なのだと思うであります。
「名声なんてつまんねぇもんじゃねぇか。」
って思っているのかもしりない。
名声を得るということは、とても名誉なことだけれど、
しかしそれは毒にもなりかねないと思うであります。
名誉を重んずるばかりに、それに固持し、そして誇示するがために、
自分本来の姿、目的を見失ってしまい、そして手にした名声を守ることに
躍起になってその場に踏みとどまり、やがて前へ進むのをやめてしまう。
何の為に生き、何に向かって進んでいくのか?
物事には、決して一つのドアだけが一方面に開いているのではなく、
そこには幾つもの局面に向かって存在しているドアがあると思うでありますです。
そこからどのドアを選んで開くのかは、自分自身の選択に懸かっているわけであり。

大きな名声を得ているのに、しかし決してそれに拘らずに
自分の意思を全し続けるというのは、
それは一つの大きな勇気だと思うわけで、
勇気のある人は、勇気を与えてくれるのだと思うわけであり、
それが吉岡君なのだと。

ハッ、今頃気づいたのでありますが、
またまた破竹の勢いで書いてしまったので、
またまた破竹の勢いの長文になってしまいました!
延々と続く長文にお付き合いしてくださって、ありがとうございました。
そりではここらへんで、さらばでございまする。
ふぅわぁっはぁっはっはっはっはっはっは~~!(←あんた何者?)

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木漏れ日

2008年05月16日 | 思うコト


私の名は時にハッスルマン。
いや正確に書くと一応私は女性なので、
ハッスルウーマン。
略してハッスルマン。(←ウーしか略してないらしい。)

しかしこのハッスルマンは普段、
秘密地下組織に身を潜めているので、
そう滅多には地上に姿を現さないエナジーセイバーであります。
なので大抵の日々は「かったりぃ~なぁ~。」というモードに
身を隠して生活しているカッタリーナちゃんなのでありますだ。
そりはなぜかって? 
フフ。なぜなら人間、力みすぎると肩こり頭痛筋肉痛になってしまい、
時には大失敗をおかしかねないからなのでありますだ。
ちなみに私の父親で例を挙げると、彼はその昔、
私の結婚披露宴での「涙の父親スピーチ」にさきがけ、
その六ヶ月も前から、
「娘の一世一代の晴れ舞台。
父として真面目にやり通さなければいけない。
笑いをかましてはいけない。
ちゃんとせねばぁっ!」
と側から見れば「何かの祈祷念仏なのだろうか?」
と思えなくもない力みモードで毎日そう唱え続けたものの、
しかし肝心の当日当場面、
緊張の面持ちで舞台に上がった途端、
「オヤジーっ、がんばれよおっ、ヒィックッ」
「パピィ~、がんばってぇ~ん! ウィ~」
などなどのすっかり出来上がってしまった酔客達からの
激励コールに度肝を抜かれて我を失ってしまい、
「ただいまご紹介に預かりましたオヤジのパピーです。」
と開口一番言い放って一同驚愕の笑いを意に反してかましてしまった。
という伝説クリエーターであります。
やはり人間何事もバランスが大事でありますのぉ~。 

人間哉無理禁物是健康第一飲均衡ポカリスエット

と李白も言っていたと思う。

しかしいくら中国4千年の歴史がこのように諭しているとはいえ、
時にバランス軌道修正が制御不能になってしまうのがハッスルマン。
そうなのであります。わたくしハッスルマンは、
体脂肪と吉岡君に弱い。
吉岡君と聞くだけでアドレナリンが異常沸騰されて、
本人から半径23.5㎝以内の気象温度が赤道直下型に変動するらしく、
更に所かまわず踊ったり歌ったり思い出したようにシコを踏んだりするので、
こういった症状が出た場合には、家族の者達は私に対して、
「むやみに近づいてはいけない。」
という暗黙のご法度を発行するらしいであります。
吉岡熱射病でありますだ。
治らなくてもええでがんす。

しかしこんなにも乙女な想いを寄せている吉岡君本人は、
なんかとてもバランス感覚の優れた人のように思えるでありまするだ。
いや吉岡君だってハッスルマン・ヒデになるときはあると思う。
「隠し剣―」の製作発表の席上では、
「永瀬さんの親友役を頂けて、本当にすごく嬉しかったです。」と、
さら~~~~~~~~~~~~~~~っと流れる水之如し。
の如くに述べていたので、
あれは吉岡流忍びハッスルに違いない。
はらたいらに3000点賭けてもいい。

多分、推測するに、仕事真っ最中の時の吉岡君は、
彼流の力みを抱いているのだと思うのですが、
しかし同時に、その力みに服従されない冷静さも
保っていられる人なのではないのだろうか、
とも思うであります。
なんというか、さらりんとした強さを持っていて、
肩が全く凝っていない人、というか、
とても率直的なバランス感覚を持っており、
無理強いしていない透徹さの持ち主というか、
なんかそんな感じがするでごぜいます。

吉岡君という人は、
押し付けがましいところが全くないわけで。
押し付けがましくないから、
押し付けられていない印象があるわけであり。
我を押し付けず、他に押し付けられずに、
ただ真っ直ぐに自分自身であり続けていられる。
くはぁっ。
たまらんねぇ~。粋じゃねぇですかい。
ぶっちぎりでかっちょええぞっ。
こりが真の男ってやつでっせぃ、せにょ~る。
上等の男の色気ってこういうことをいうんだわ。
ハイクオリティーなセクシー。略してハイシー。 
恵みなお人だ。
すっきやでぇっ、さいっこぉ~だぁっ、
吉岡くーーーーーーんっ!!!
あ、またハッスルマンが・・・。

吉岡君のファンをしていて、
彼から学ぶことはとても多いでありますです。
そりは例えて書くと、
ふっと見上げてみると、木々の葉の間に、
午後の柔らかな光がキラキラと揺れている。
っていう感覚に近いですばい。

力まずに流れる、というバランス感覚。
決して他流にのみ込ませず、
己でいるという思慮深さ、意志の強さが、
吉岡君という人の持つ、大きな魅力の中の
一つなのだと思うでありまする。

ファンをしていてほんまにえがったよぉ~。
泣けるぜぃ、ヒデタカ。
ふぅわんたすてぃっく!
コメント (2)
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旅ぃ~行けぇ~ばぁ~2

2008年05月04日 | たびたび旅篇

日本はゴールデンウィークの真っ只中なのですね~。
ゴールデンウィークといえば、西へ東へ行楽旅行。
はて我が家では最近いつどこへと旅がらすになったのかしらん?
と思いを巡らせたところ、出てきたのが呼ばれて飛び出て、
ビッグ・アップル。
直訳すると大玉りんご。
しかし拝啓恵子ちゃん、
これは齧ると歯茎から血が出るかもしれない
食すリンゴのことを言っているのではなく、
ましてやビッグ・マックの親戚でもないわけで、
何故だか分からないけどどうやらNYの愛称であるらしく。
今日も空が綺麗です。

ということで、先々月にNYへと旅した私であります。
かつて田原のトシちゃんが真っ赤なレッグウォーマーを装着しながら
「ぐ~っらっくまぁ~いらぁ~ぶ♪」と歌って踊っていたタイムズスクエアー。
少女の頃からテレビ映画で幾度も目にしていた、あのジョージ・チャキリスが
チャッキチャキで踊って歌っていたウエストサイド。マンボウッ!♪
ナタリー・ウッドが「トォ~ナ~イトォ~ナ~イ うんにゃらほにゃら~♪」
(後半は歌えないらしい)と歌っていたあれは何処? とにかく、 
何故か旅行の予定を立てると知恵熱をだして計画中止となり、
鬼門説まで囁かれていたNY。
しかしついにやりもうした。
ニュ~ヨ~ク! 
大都会。
あぁあぁ~~~~~~~~~~~~~はってしぃなぃい~~~~~~
ゆぅめを~追~い~~つづけぇえ~~~~~えええ~~~~~~~っ♪
おいどんは感無量でごわすっ。おっかさんっ! くはぁっ。

「ねぇ、ねぇ。」

しかしなにやら突然横から槍がツンツン。
誰なのっ、わたくしのドリーム・ヴォイスを邪魔するのはっ?!
キッと横に目を向けると、あ、ジャイアン。いたんだわ、そういえば。

私 :「何してるの?」
ジャ:「何もしてないよ~。それよりどうして、」
私 :「ん?」
ジャ:「そうやっていつも一人で勝手に盛り上がっちゃうの?」
私 :「盛り上がっていたのではないぞよ。感動にむせっておったのだ。
    ニューヨークでクリスタル・キングを歌うのはニッポン人の常識。」
ジャ:「クリスタル・キングって何?」
私 :「クリスタル・キングとは、80年代の歌謡キングスのデュオであって、            
    遠めから見るとゴルゴサーティーンと林家ペーに見えなくもないのだ。
    そんな彼らは略してクリキンと呼ば・・・おいっ、君!」
ジャ:「え?」
私 :「今、 “くりきんとん?”と言おうとしたじゃろう?」
ジャ:「・・・・・・・・・・・No, I wasn’t.」
私 :「フッ。 君は状況が危うくなると、
    途端にラジオ基礎英会話みたいな口調になるのだよ。
    男らしく事実を認めたまえ、アメリカン。」
ジャ:「そんなこと言おうとしてないよ~。」
私 :「いや言おうとしたのだ。 
    君のそのハトの脳みそみたいなギャグテイストは
    全てお見通しなんざますわよ。おほほ。」
ジャ:「違うよ。」
私 :「何が違うの?」
ジャ:「くりきんとんなんて言おうとしてないってこと~。」
私 :「じゃ~、さっき何て言おうとしたの?」
ジャ:「あのね、」
私 :「なに?」
ジャ:「クリキンでしょ?」
私 :「だから?」
ジャ:「ピグモン!」
私 :「あっそっかぁ~、クリキンだからピグモンっ! な~るほど~。   
    って最後の“ん”しか被ってねぇ~でないかっ。」
ジャ:「あ、語尾に“ん”がついたら負けだよ。」
私 :「きゃい~んっ負けちゃったわ~。って、しりとりかよっ!?」

以後20分のやりとりは省略いたしまする。

とにかく察していただいたように(って何をっ?)、
「日米対抗おもろい夫婦NYへ行くの巻」は、今回も例に漏れず、
しょっぱなからすったもんだでありました。

「そうだったぁーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!」

と叫んだのは先に省略した20分の会話の後でのこと。
そうなのそうなのソースなの。私達はまさにこの時、
ある重要な問題、題して「ザ・スーツケースよ今いづこ事件」に
巻き込まれていたのでありました。なんてことかしら、
すっかり忘れていたわ。
ピグモンのような顔でクリキンをキンキン声で歌っている場合では
ないのだったっ、クリキンのばかぁーっ。(←やつあたりしているらしい。)
空港で再会するはずだった私達のスーツケースは、何故か空路を変えて
メキシコへといい日旅立ちをしてしまったのでありましただ。
なぜ?
ホワァ~イ?
本人でさえ行ったことがないというのに、どうしてスーツケースが
サボテン・ブラザースの祖国メキシコでバケーションを?
けしからん、スーツケースのやつ。 
フリオ・イグレシアスには会ったのだろうか? 
うらやましいじゃないか~、ナタリ~。
いや、ここでスーツケースにジェラシーしてもどうにもならないのだった。
とりあえずこの問題について悩んでみよう、ジャイアンよ。ということで、
う~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~む
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あ、寝ちゃったわ。

私 :「人間慣れないことをすると寝ちゃうらしいよ。」
ジャ:「どうしてそうなるのぉ? 
    それってまさしく言い訳と呼ばれるものなのでは?」
私 :「君、言い訳に相互関係は存在しないのだよ。 
    そっちにとっては言い訳かもしれないが、こっちにとっては
    それは立派な正論なのだ。ふぅっはっはっはぁ~。」
ジャ:「もういいよ。。。。とにかくどうすればいいと思う~?  
    スーツケースがないと困るよね。」
私 :「そうね、確かに着替えるものがないと困るわね。」
ジャ:「航空会社の人はスーツケースをトラッキングして探してくれてるけど、
    でももし帰ってこなかったらどうする?」
私 :「う~~~~~ん。。。。。。」

ここでシュミレーション。

もしスーツケースが無事に帰ってきたら?
きっとビール大ジョッキ三杯くらい飲みながら、
祝・スーツケース帰還をして「いやっほぉ~っ。アメリカばんざ~い!」
とかなると思う。
しかしもし帰ってこなかったら?
きっとビール大ジョッキ二杯くらい飲みながら、
「キィ~~~~~ッ、スーツケースがぁーっ!日米安保条約反対っ!」
とか文句をたれるけど、三杯目を飲んだところで
「ま、いっかぁ~~・・うぃ~っす」とか酔っ払いながら言ったりすると
思うわけであり、そんでもってそれから3日くらいは、
時々ふいに思い出して「キィ~~~っ、スーツケースがぁああっ!」
とか58秒くらいふがふが悶々すると思うけど、
「そういえば明日は朝早く起きなくちゃだったわ。」
ってことに気付いて就寝し、そのまま朝を迎えると思うわけだけど、
午前10時3分くらいにまたイガイガとその事を思い出して、
「あがぁーーーーーーっ!」
っとかまた怒りの火を噴いたりするかもしれない。
しかしいくら「キィーーーーあががぁーーーッ!!!」
略して「キガァッ!」となったところで、
失くしたものは失くしたもののままであり、
そして日は沈みまた日は昇る。 ふ~~~~~~~む、
それならば、このキガァッ!てな感情は
エネルギーの無駄消費であるかもしれず、
エコロジークラスで行きましょ~♪ と吉岡君も言ってるので、
気持ちもグリーンにエコ表示。 ここらで一息、
名作喜劇映画でも見ながら「あはは~♪」
と笑っていたりする方が、地球にも人にもお肌にも
よろしいのではないだろうか? 満男君、大好きぃっ、んはぁ 
あ、横道にそれちゃったわ。もとい考えてみたら私達の状況は、
買い物しようと街まで出掛けたが財布を忘れてしまったサザエさんよりは
よっぽどましなのかもしれない。そんな悲境に直面しても
サザエさんは愉快であるらしく、みんなもお日様も笑っており、
なんてたってル~ルル~ルルッル~ 今日~もいい天気~♪ って
ハミングまでしているツワモノであるわけで。って一体私は
何をシュミレーションしていたのかしら~? 
えぇいっ、この際笑ってしまえーっ。
「単純である」ということは、人生において、
時には必要な事なのねなのねそうかもね、んふ。

シュミレーション、完。

私 :「って思うよ。」
ジャ:「えっ、なにがっ?!」
私 :「人生いつもお利口さんでいることはないってこと~。」
ジャ:「フ~~~~~~~~ム・・・・・・・・・・・・・・・
    あ、お腹すいちゃったよ~。」
私 :「君の答えはそれかい?」
ジャ:「悩んでもお腹はすくもんだよね~。」
私 :「(!)」
ジャ:「美味しいものを食べに行こっか~。」
私 :「そだね。行こ、行こ!」

それから3日後、
メキシコバケーションを終えたスーツケースくんたちは、
無事に私達の手元に戻ってきたのでありました~。
はぁ~~~めでたし、めでたし。はっぴぃ~えば~あふた~。

そこで一言。
笑う角には服来たる。

おあとがよろしいようで。

コメント (4)
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