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事実と推論

2019-04-23 18:48:50 | 日記
養老孟子さんは、こう言っています。
たしか元の東大医学部の教授さんですよね。
この方は、難しいことを比較的簡単にかみ砕いて説明してくれます。
事実として言えることと、推論に過ぎないことを同列に語ってはいけません。
そこには、明確な差があるのです。
推論でしかないことを、あたかも事実のように語るのは世論を一定の方向へ誘導することにもつながってしまいます。

◆事実と推論には明確な区別が必要
 例えと言えば地球の温暖化。
 そこで事実として言えるのは、近年、地球の平均気温が年々上昇しているということのみです。
 CO2の増加云々というのは、あくまでこの温暖化の原因を説明する推論の一つに過ぎないはずです。
 ちなみに、温度が上昇していることも、それ自体は事実ですが、では昔からどんどんと右肩上がりで上昇しているかというと
 それは確定できないわけで、もしかすると現在は上下する波の中の上昇する部分に当たっているだけかもしれないのです。
 今後寒冷化するかもしれないわけです。
 
 環境省の有識者懇談会で、こんな場面が。
 日本が京都議定書を実行するにあたっての、方策・予算を獲得しての行動計画等々が話し合われたのです。
 が、そこで出された答申の書き出しに不満があります。
 「CO2増加による地球温暖化によって次のようなことが起きる・・・」とありました。
 そうではなく、「CO2増加によると推論される地球温暖化・・・」であるべきと注文をつけました。
 するとたちまち官僚から反論がありました。
 国際会議で世界の科学者の8割が、CO2が原因だと認めています。という。
 しかし、科学は多数決で決するものではないことは明確なはずです。
 あなた方(官僚)がそう考えることが、実は私は心配だ。
 行政は推論で施行されるものではなく、事実に基づいて施行されるべきものだと考えるからです。

 まったくおっしゃる通りだと思います。
 凡夫は事実と推論をごちゃまぜにしてしまうきらいがります。
 今後は、できるだけ両者を慎重に見定めるようにしたいと考えます。