つぶやき、遊び・仕事・日常

一日の出来事のあれこれを雑多に記録していきます

老いたる馬

2021-05-03 07:22:11 | 日記
人間を乗せてくれる「馬」は、力が強いほうが良いし脚も早い方がいい。
なので必然的に若駒が求められるものだ。
では、老いたる馬はどうなのだろう、そこにはやはり役割はあるようだ。
おいらも少しだけ安心した。

◆ベテランだからこそ出来ることがある
 中国の思想書「韓非子」の逸話。
 君主一行が山中で道に迷った折、老馬の手綱を放したところ正しい道に向かって歩き始め、一行は無事に国に戻ることが出来た故事に由来し、
 「老いたる馬は路(みち)を忘れず」=「老馬の智」と言う。

 転じて人間様だ。
 人生の節目となるような出来事の迷いは、人生経験の豊富なシニアの意見が参考となる。
 年齢を重ねて世の中の裏も表も経験し、人情の機微にも通じていれば、的確な判断を下すことが出来るというものだ。
 これは、ビジネス上の危機にも適用できそうだし、生活の中でも「おばあちゃんの知恵」が役に立つ。

 アイルランドの文学者バーナード・ショーはこう言う。
 「老いたから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから老いるのだ。」
 これは、ひとつ遊びだけではなく、仕事や生活全般に対しても同様なのだろう。

 バランス上、反対の言葉も論語から。
 「後世おそるべし」、これは世の中はどう変化していくかわからないので、将来への準備を怠ってはならないという意味ではないそうだ。
 ここで言う後世とは、後から生まれた者の意。
 現在は若輩者であっても、若者は学問を積み将来どんな力を発揮するかわからない、
 今は駆け出しでも将来は世の中の中心人物となるかも知れないという戒めだそうだ。
 老若どちらも必要、どちらも真実、時と場合により自分の都合よく解釈して、前向きに進むこととしましょう。