授業づくりの重要な柱を関係図的にまとめてみた。(図表1-7)
教科の授業が目標に到達でき、子どもたちに学力が培われ成長を実感するためには、「学級づくり」が基盤や土台になる。
学級づくりは、①先生と児童、児童と児童との太い絆を形づくる「支持的な関係づくり」 ②係り活動などの役割分担や一日の動き、一週間の流れである生活リズムを作る「効果的な組織づくり」 ③学級目標の設定やその達成の度合い、群れから向上的な仲間形成などの豊かに「高め合う集団づくり」の3つの柱が中心に位置する。
学級づくりは、担任のトップダウンではなく、子どもの願いを聴きだして琴線にふれ、十分に話し合い、納得した上で決めていくことが超重要になる。
この上に「道徳」が位置する。週1単位時間の『要』としての「道徳の時間」と日常的に繰り返し指導される「道徳的内容」である。日常的な生活・行動面における道徳的な涵養や、喧嘩並びに問題行動における丁寧な対応とその解決策、子どもへの癒しなどリアルな指導、支援である。
これらがきっちりできていると、学級がうまく回る。
教科や特別活動にあたる学校行事が、これらに乗っかって展開ができると、子どもたちは意欲的で前向きな姿を現わす。
教科指導で各教科共通な技術や技能としては、教師自身が磨く発問や指示、板書の仕方などの「授業展開の技術」と、子どもに培うノートのとり方や発表の仕方、話し合いの仕方などの「学びの技能」がある。これらに教科ごとで独自に培う「教科で育てる技能」などが加わる。
「学級づくり」「道徳」「教科」「行事」が、双方向でクロスに交流し合うことによって、さらに磨かれ、学級全体が一段と上手く回り、子どもたちの育ちがより鮮明に表われる。
各教科の授業、並びに学習発表会や運動会、遠足などの学校行事で、子どもたちがだらだらせずに取り組んでいる背景には、「学級づくり」と「道徳」が決め手になっていて、それらと「教科」「行事」との歯車がかみ合っている証左である。
(図表1-7)
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