先日テレビの山番組で秋の荒船山が紹介されていた。
私たちも同じコースを去年の5月2日に歩いていてすでに投稿してあったのだが、少し手を加えて投稿しなおす。
同行の顔触れは妻を含めてちょくちょく出かけている仲間だ。信越道を下仁田ICでおりて国道254を内山峠へとむかう。山は新緑が日を浴びてかがやいている。
新緑は内山峠へのぼる途中が一番きれいだった。山の斜面にはヤマザクラも咲いていた。
内山トンネルを抜けるとすぐに旧内山峠に登る道をわける。その先にある内山大橋を渡り切ったところに左下にくだる道があって、これが荒船不動への道だ。道は舗装されているが、車一台がやっとの細い道。対向車が来たらどうすると少しどきどきする。
荒船不動の近くに駐車スペースがあるのだが、よくわからないので沢の近くのスペースに留めて出発した。
駐車スペースはそこからすぐ上にあったのだが、すぐ近くだし、じゃまにならない場所だったのでそのまま登り始めた。
10台以上は止められそうな立派な駐車場だった。そこから少し登ったところが荒船不動だった。
ちょうどツツジが花ざかり。ちょうちんなども飾られてお祭りでもやったのだろうか。
荒船不動というだけに主神は不動明王だろうが、そとにもお不動様の石像があった。
そこからは星尾峠にむけてゆるやかな山道がつづく。古くからある道らしく歩きやすい。カラマツの新芽が出始めていて明るい緑が青空に映える。
ふと見ると木の幹に大きな爪痕が。クマでしょうかね。
でもそれにしては大きすぎるかも。樹液でも取ったあとかもしれない。
黄金色の秋のカラマツ林も素敵だけど、芽吹き始めの明るいカラマツ林もなかなかのもの。道はゆるやかだし、いうことはありません。
カラマツの落ち葉の中に一輪のピンクの花。
早春の雰囲気ただよう明るいく開けた沢を登っていきます。
急なのぼりなどないまま星尾峠に到着。さすがにこのあたりから樹木にはまだ葉がついていない。
峠道はここから南牧村の星尾の集落へとつづくが、荒船山にむかう私たちは左に折れて登っていく。その先に荒船山の最高点、経塚山が三角形の姿を見せていた。
フデリンドウのかたまり。
峠から溶岩台地に上に出るために少し急な上りが続く。まあゆっくり行くことにしよう。
やがて行く手が平らに開けてきた。溶岩台地の上に出たようだ。そこからまずは最高点の経塚山にむかう。ここも少し急な登りだが、そんなに長く続くわけではない。
山頂の祠の前で記念撮影。
「荒船山」の山名板は柱からはずれて下においてあったが、番組で見た時もやはり下においてあった。
今度は有名な艫岩をめざして平らな山上台地を歩く。木々はほとんど芽吹いていないか、わずかに緑がかっているだけで、まだ冬の装いだ。
台地の中央付近に2本の針葉樹がたっていた。
大地はほとんど落葉樹で覆われている中でこの2本だけが針葉樹であり常緑樹だ。そのためか、木の根方には祠が祀られていた。
艫岩付近にある休憩舎。何人かの登山者が中で休んでいた。少し風が冷たい。
艫岩の大展望。正面の浅間山は少し雲をかぶっていた。
その手前には内山牧場や神津牧場がある高原が広がっている。
季節によってはこういう高原をのんびり歩くのもいいかもしれないと思う。
休憩舎は薄暗いので外で昼食休憩にした。風が冷たいので1枚羽織る。
以前来た時には気がつかなかったが、台地の北東端に続く道があったので行ってみたらここも大展望だった。
下仁田の方角が見渡せ、その先に妙義山も見えている。
右手の方を見ると西洋の古い城塞を思わせる巨大な岩山が見える。毛無岩だ。
ここにははるか昔に、というのはおおげさだが、2003年の冬に一人で登ったことがある。
下りは登ってきた道をそのまま下った。
下ってくるとふたたびカラマツの新緑の道になった。妻はそれを気持ちよさそうになんども見あげていた。
少しはなれたところだが、わずかばかりのピンクのツツジが咲いていた。このコースではあまりツツジには出会えなかった。
荒船不動に戻り、行きには素通りしたので少しゆっくりと見物させてもらった。
さて、ちょうどいい季節と思って行ってみたのだが、欲をいえばあと1週間後、連休明けあたりが最高だったかもしれない。
それにしてもこのコースは比較的短い割には歩きやすい道でのんびり歩けるいいコースだった。
季節をかえてまた歩いてみたい。
とても楽しそうな山行きで、不動尊から荒船山はよいコースのように改めて拝見しました。
私も同じコースで、5月の終わりくらいに歩きました。その時期は、クリンソウに出会えて、まさか荒船山にクリンソウがあるとは知らなかったので、感激しました。拝見すると、秋のシーズンも良さそうなので、季節を変えてまた行きたいものです。