かつて、『「ふろしき」で読む日韓文化』という名著がありました。
その同じ著者・李御寧さんが1995年に上梓された『韓国人の手、韓国人の心』が
(2007年、『ウリ文化博物誌』に改題)
日本語訳『韓国的思考』として出版されています。

韓国の文化を歴史的、文化的、民俗学的に紹介した本は
これまでにもずいぶんありました。
でも、この本では従来とは一味違った「精神史的」なアプローチで
さまざまな文物が語られています。
(あくまでも私メが出会った範囲で、ですよ。ねんのため)
たとえばこちら↓は「布団と座布団」の項。
これまで「不思議だなあ」と思っていた韓国式の布団の畳み方も
次のような文章で語られると、目の前がひとつ開けたような気分になります。
「……折り目と布目を合わせ、きれいに畳んで積まれた“イブル”“ヨ”“バンソッ”は、それ自体が美しいディスプレイの効果を持つ。。それは毎日毎日作り出す生の儀式であり、彫刻なのだ。」(p177より抜粋)
それにしても、この「イブル」(布団)はすごいなあ。
隣頁の絵も、虫眼鏡でじっくり眺めると、なかなか風雅に色っぽいし(*^_^*)

あとがきにある「一分間留める視線」という文章も心に残ります。
これは感性というより、物と対峙するにあたっての覚悟でしょう。
ちょっと居住まいを正して読みたい一冊です。
『韓国的思考』 スカイ出版
李御寧 著 / 橋川幸一 訳
その同じ著者・李御寧さんが1995年に上梓された『韓国人の手、韓国人の心』が
(2007年、『ウリ文化博物誌』に改題)
日本語訳『韓国的思考』として出版されています。

韓国の文化を歴史的、文化的、民俗学的に紹介した本は
これまでにもずいぶんありました。
でも、この本では従来とは一味違った「精神史的」なアプローチで
さまざまな文物が語られています。
(あくまでも私メが出会った範囲で、ですよ。ねんのため)
たとえばこちら↓は「布団と座布団」の項。
これまで「不思議だなあ」と思っていた韓国式の布団の畳み方も
次のような文章で語られると、目の前がひとつ開けたような気分になります。
「……折り目と布目を合わせ、きれいに畳んで積まれた“イブル”“ヨ”“バンソッ”は、それ自体が美しいディスプレイの効果を持つ。。それは毎日毎日作り出す生の儀式であり、彫刻なのだ。」(p177より抜粋)
それにしても、この「イブル」(布団)はすごいなあ。
隣頁の絵も、虫眼鏡でじっくり眺めると、なかなか風雅に色っぽいし(*^_^*)

あとがきにある「一分間留める視線」という文章も心に残ります。
これは感性というより、物と対峙するにあたっての覚悟でしょう。
ちょっと居住まいを正して読みたい一冊です。
『韓国的思考』 スカイ出版
李御寧 著 / 橋川幸一 訳