<4.23>
正午を合図に
ヤマサナエの羽化を撮影した鎌倉の小川では、早くもアサヒナカワトンボの生殖活動が盛りになっていました。
例年なら20日過ぎにちらほら姿を見る程度です。正午を合図にするように♀が飛来して、次々に交尾、産卵。
♂ 飛翔 縄張り行動
連結態 移精
交尾態
交尾後
♀ 産卵
2021.4.23 神奈川県
<5.14>
副産物
ダビドサナエ待ちの2日間に撮影したアサヒナカワトンボの生殖行動です。初日の連結態の目撃は1対でした。
橙色翅型♂が♀を捕え数十秒間の交尾後、♀は殆ど移動せず産卵。2時間以上に亘る産卵の間、♂が警護します。
単独で飛来する時と異なって♀はすっかり落着き、珍しく警護が続いたのは♀が少ない証左でしょう。
滅多にない長時間の観察は、ダビドサナエの産卵待機の副産物でした。
交尾態
警護の♂ 他の♂が接近すると追払って戻ってくる
産卵の♀と警護する♂
♀ 産卵
♀ 静止 別個体
2020.5.14 神奈川県
<5.15>
橙色翅型と無色翅型♂の生殖行動
2日目、同じ小川にダビドサナエの産卵狙いで行き、この日もアサヒナカワトンボの生殖行動を観察しました。
♂は午前中から流れに出て♀を待ちますが、♀が飛来するのは大概午後になってからです。
橙色翅型♂、無色翅型♂双方の生殖行動が見られて、面白いシーンも目撃しました。
橙色翅型♂の交尾態
交尾を解いた瞬間 産卵は見失う
無色翅型♂を殆ど見ないなか交尾態を目撃。約1分間の交尾後、♀は産卵の気配なく逃げるように姿を消します。
無色翅型♂の連結態
交尾態
無色翅型♂が産卵中の♀を捕え交尾。交尾後、♀は何事もなかったように産卵続行、♂は警護せず飛び去ります。
無色翅型の♂の交尾態
♀ 産卵
産卵を続ける♀に、今度は橙色翅型♂が突進して直ちに交尾。約1分間の交尾後、♀は淡々と産卵再開しました。
無色翅型が橙色翅型♂の縄張りに来る♀を横取りしたり、産卵する♀を探して交尾することが知られています。
今回は逆パターンでした。ただし、無色翅型♂より先にこの♂が交尾していて再交尾に及んだ可能性があります。
交尾後の行動の違いは、♂が産卵警護したことです。観察例が少ないので、たまたまかもしれません。
交尾態
産卵の♀と警護する♂
♀ 産卵
2020.5.15 神奈川県
<5.23>
交尾即産卵
二ホンカワトンボとアサヒナカワトンボが共存する当地域の♂の翅色の特性から、アサヒナとして記録しました。
渓流では橙色翅型♂、無色翅型♂が見られ、前者は二ホンで少数、後者はアサヒナで個体数が圧倒的です。
交尾態が早瀬の岩に着地して交尾を解くと、♀はその場で瞬時に産卵を始めました。初めて見るパターンです。
交尾態
交尾を解いた瞬間 ♀は産卵開始
♀ 産卵 別個体
移精
交尾態
2019.5.23 岐阜県
<4.8>
早い羽化
昨年ダビドサナエの産卵を見た鎌倉の水路に行き、羽化を探しましたが、少々早いのか見つけられませんでした。
代わりにアサヒナカワトンボを撮影。当地で成虫を見るのは例年20日過ぎで、こちらは早い時期の羽化か。
♂ 羽化
約30分後
1時間半後
2018.4.8 神奈川県
<10.6>
交尾から産卵
夕方、通りがかりに小川を覗くとハグロトンボが水面で交尾中。他の♂は離れて縄張り争いして邪魔が入りません。
遠目でしばらく見ていると、交尾を解いて産卵を始めました。数分間足を止めて一連の行動を撮影。
交尾態
交尾を解いた瞬間
♀ 産卵
警護の♂はいつまでも腹部を反らせていた
2016.10.6 栃木県