ヤブヤンマ 生態写真集(2010~22) 編集2020.12 改訂2021.12 2023.2
交尾態 交尾態は上空に舞い上がってなかなか着地点を見届けられないが、稀に林縁の低い位置で目撃することもある
2017年の多摩の丘陵、梢で休止する老熟♀を♂が捕えて交尾態で上空を旋回、急降下して高さ5m程の樹上に着地した
いかにも高く撮れる角度ではなかったが向きが変わって何とか撮影 交尾時間は約1時間10分
2017.7.6 東京都
18年、多摩の別の丘陵で産卵を待っていると、林内から交尾態が飛び出して開けた空間を旋回後、高い梢に止まった
斜面を登って枝の隙間から撮影 見通せる角度はここのみ 終了まで見届けていないが交尾時間は1時間20分以上
2018.7.17 東京都
同じく18年、最高気温37℃のぶら下がりヤンマ日和の都区内の公園、度々林内を巡回しては静止する♂が見られた
探雌する♂を追っていると、休止中の♀を捕え交尾態で林縁に出て近くの低木にすんなり着地した 交尾時間1時間以上
2018.8.2 東京都
連結態 産卵中の♀を♂が捕えて交尾に至ることは稀で大概は失敗する そもそも連結に成功すること自体が珍しい
産卵する♀を連結して上空に飛んだが、♀が激しく抵抗して落下した ♀が杭にしがみついて飛び上がれない
このまま約3分間経過、♂は断念して連結を解き♀より先に飛立った
2014.8.13 東京都
産卵中の♀は♂が接近しても簡単には逃げない 空中で睨み合って♂を追いやるか、時に攻撃して産卵を再開する
産卵中不意を突かれて連結された♀ 約30秒後に連結態で飛立った後、抵抗して落下して逃げた
2017.7.6 東京都
産卵中の♀を連結した♂が4分近く放さなかったケース 結局交尾を断念して飛び去った
2020.7.12 東京都
産卵中の♀を連結したが、♀が激しく抵抗し1秒で水面に落下して連結を解除した
2021.7.25 東京都
上記のとおり、産卵中の♀が交尾に至るのは極めて稀であるが、地べたで交尾態になったケースにも遭遇している
♀が老熟していて抵抗力を欠いていたとしか思えない そのまま飛立ち高い樹上に消えた
交尾態 地べたで交尾が成立
2022.8.6 東京都
♂同士の連結 ♀と間違えて♂を連結して双方が暴れ回る光景を目撃している
産卵中の♀に2♂が同時に飛びかかって縺れ、♀は逃げて♂同士が連結態になった そのまま飛立つ
2021.7.10 東京都
産卵 多摩の丘陵では樹林内に小さな池があれば大抵産卵に飛来するが、安定して見られる場所を探すのに数年要した
最初に通い始めた三浦半島の池 スズメバチがやたらに多く難儀した コンクリート護岸の苔に産卵する♀
2013.7.21 神奈川県
基本的に薄暗い小池を好むが、14年に見つけた多摩の池はやや開けた明るい台地にある
2016.7.18 東京都
2014.8.15 東京都
産卵に飛来した♀ 近隣の林から来るようだが、産卵場所が気に入らないと素通りしてしまう
明るいので産卵が始まれば撮り易いが、時間帯は予測できず全く飛来しない日もある
2014.8.13 東京都
着地する青い複眼が美しい♀ 当所では何故か複眼が青色の♀が目立つ
2017.8.17 東京都
終盤の8月下旬、黄色みが目立つ新鮮な♀が産卵 稀に見る美しい個体で複眼は青みをおびている
2016.8.21 東京都
複眼が緑色の出現初期の♀
2017.7.9 東京都
水際から3m程離れた草地で産卵するやや老熟♀
2022.8.6 東京都
もう一方の多摩の池 典型的な生息環境で暗いが外れが少ない 暗いと落着くのか2時間10分間の産卵を目撃している
2016.7.17 東京都
産卵に飛来すると♂の動向を警戒して猛スピードで池を飛び回り、産卵場所を見定めるとホバリングして着地する
2019.7.21 東京都
並んで産卵 右は複眼が青い♀ 産卵場所を巡って争うことはあまりなく、通常は互いに無関心である
2016.7.30 東京都
飛来して落着くまでの行動にはかなり個体差が見られるが、先行して産卵する♀がいると早めに落着く傾向がある
右が最初に産卵を始めた♀で1時間以上経過していた 寄ってきた左の♀は上の画像の♀から入れ替っている
2019.7.21 東京都
羽化がピークの頃に産卵する若い♀
2021.7.10 東京都
2022.7.7 東京都
7月初旬でも複眼が黒化した老熟♀が見られた
2018.7.10 東京都
老熟♀の産卵 滅多に目撃のない池に突然姿を見せることがある
2019.8.22 神奈川県
2020.7.31 神奈川県
産卵後の休止 産卵を終えると高く飛んで姿を消すが、隣接する樹林の見上げる高さの枝で休止していることがある
♂の飛来で産卵を中断して一時避難した場合は短時間で飛立つものの、1時間以上休止する♀を数頭目撃する日もある
おそらく産卵後、暗い梢で長時間休止していた♀
2017.7.17 東京都
産卵後、池から離れずに休止した♀ 他の♀が飛来すると産卵を再開
2021.7.25 東京都
産卵を休止する事情は様々であるが、大概は産卵の再開を目撃することがない
産卵を始めた若い♀が先に産卵中の♀に追い回され、池近くの梢で長時間休止
2015.8.5 東京都
雨宿りの♀ 多少雨が降っても産卵を中断することはまずないが、まだ若いのか休止した
2020.7.5 東京都
産卵場所の探索に来た半成熟の♀ 池を周回して産卵せずに静止した
2022.7.3 東京都
探雌行動と休止 飛来した♂は池を周回して♀がいないと飛び去り、しばらくして再来する 行動範囲はかなり広い
パトロールする♂が♀の気配を察すると、池や隣接する樹林を飛び回って丹念に探雌、時に静止して♀を待つ
探雌飛翔する♂ 他の♂が現われると激しく争う
2017.7.11 東京都
♀が産卵していた場所では、極短いホバリングを交えて探雌することがある
2021.8.3 東京都
連結に失敗後、♀を取り逃した場所に戻ってきて名残惜しそうに数秒間ホバリングをすることがある
2018.7.10 東京都
池をパトロールした後、低位置に静止した♂ 探雌中は数分間で飛立つことが多い
2020.7.12 東京都
時々探雌しては、池端の太い幹のほぼ同じ場所に何度も戻って休止した♂
2020.7.12 東京都
気温が上昇して水面を覆う枝で長時間休止する♂
2021.7.25 東京都
約1時間毎に探雌に飛立っていた老熟♂ 縄張りを形成し他の♂が飛来すると追い出す
2019.8.18 東京都
樹林内で探雌後、林縁の枝に止まった老熟♂ そのまま1時間以上休止してしまった
2017.8.24 東京都
水際で♀を待つ老熟♂ 腹部の黄色の斑紋が退色している
2022.8.19 東京都
ぶら下がりヤンマ ぶら下がり御三家といわれるうちの一種だけに、都区内の公園を始め何度も撮影している
ぶら下がりで有名な公園はシーズン中の人出が多く、なかなか足が向かなかったが初回の撮影で出会った♂
2010.7.25 東京都
ぶら下がりの目撃は若い個体が圧倒的に多い
2018.7.1 東京都
腹部第2、3節の青色班の様子
2018.6.30 東京都
自然光での撮影
2013.7.14 東京都
腹部の青色班が出現して間もない若い♂
2022.7.1 東京都
腹部の青色班の出現前で黄色の斑紋が鮮やかな半成熟♂
2018.6.30 東京都
2022.7.25 埼玉県
複眼が青く色付いたばかりで腹部の地色に褐色部が見られる、ぶら下がりでは珍しい個体
2017.7.9 東京都
産卵は散々撮影していても、♀のぶら下がりを目撃すると嬉しくなるのが不思議である
2019.8.7 東京都
複眼が青い♀
2016.7.4 東京都
青い複眼が美しい若い個体
2022.8.11 東京都
緑色の複眼の若い♀を成熟度の高いものから順に
2020.8.11 東京都
黄色の斑紋が鮮やかな若い♀
2020.8.7 東京都
2011.7.10 東京都
7月朔日の撮影 半成熟♀
2018.7.1 東京都
6月末日の撮影 珍しく地面近くにいた半成熟♀
2022.6.30 東京都
未成熟 未成熟個体のこれまでの目撃は、羽化場所にほど近い樹林内のやや高い梢に限られている
高気温時のいわゆるぶら下がり行動では半成熟は見ても未成熟の目撃例がない マルタンヤンマとは異なる生態である
複眼が色づく前 近くの池で羽化したと思われる未成熟♂
2020.7.5 東京都
成熟♂が休止する池端の樹木にいた未成熟♂
2021.7.10 東京都
樹林内の梢にいた未成熟♂
羽化直後の♂ 羽化は5月中旬から下旬に始まり長く続く ♀は8月になって羽化する個体がいる
2022.7.3 東京都
樹林に潜む未成熟♀ 以下同じ
2022.7.7 東京都
2022.7.17 東京都
2022.7.7 東京都
2018.7.10 東京都