余裕しゃくしゃくで着くはずが、なんで！？

　出発したのが10時10分。
葬儀開始が13時30分、時間は3時間20分あります、余裕綽綽。
雪のない季節なら、（距離的に）1時間40分あれば十分。
　花巻市に入ったのは11時40分頃（いつもより遅れる事、10分くらい。雪道なので）、ここからまっすぐ行けばあと15分位。あと1時間50分位あります。そしたらお昼を食べる事を思いつきます。遠征時良く利用しているお店、もう３か月以上行っていません。余計に行きたくなります。時間的にこんなに余裕あるし。お昼で30分、家まで30分、家から会場まで20分、全部で1時間20分、雪道で少し遅れるとしても十分。全部で1時間20分、着替えと休憩時間20分入れても1時間40分。よし、食べよう。
　で昼食、食堂を出たのが12時10分。
　よし、これなら家に行って休憩、着替えして行っても大丈夫。
ところが、ここから、急に時間が止まったように前に進みません。いつもはスイスイ進む道もなぜかノロノロ運転。花巻空港を隣に見ながら通り過ぎる頃には12時30分を過ぎます。「やばい！これではギリギリ。遅れる！？。もし家に入る時雪かきが必要なら完全にアウト。」急遽予定変更、ここから直接会場へ向かう事に。「あと1時間あるから大丈夫だろ。さて、どこで着替えるかな。」家で着替える予定だったので、今は私服（礼服は車の後部座席に）。
　どこか大きな駐車場に入り車の中で着替えよう。大きな駐車場と言えば、このあたりなら、パチンコ屋か花巻警察署。そうだ花巻警察署、駐車場は広いし、滅多に車は来ないし、ここで決まり。
　花巻警察署の駐車場に入ります。広い、誰もいない、見ると丁度正面に屋根の付いた車庫が。あそこいいな！ちょっと使わせてもらえないだろうか。万が一こっそり黙って使って捕まっては大変、受付にお願いしに行きます。受付でお願いすると、確認して来るそうです。待つ間、ジリジリ。あと開始まで40分。やっと戻って来た受付嬢（と言ってもかなりのおばさん）。「あそこはダメだそうです。その代わりこちらをお貸しします。こちらへどうぞ。」「ありがとうございます。」場所を確認し、車へ戻ります。着替え一式をもって着替えに向かいます。しまったぁ、全部持って来るんじゃなかった！どこへ置いて着替えればいいんだ。ん～、しょうがない。ここに置いて着替えようっと。着替えている最中気付きます。ズボンだけ持ってくれば良かったんだ。そうすればあとは車の中でも十分。
　ズボンだけ着替え、あとはまたすべて抱えて車に戻ります。受付を通り過ぎる時、「どうもありがとうございました。」と着替えを終えた事を伝えます。
　車の中でＹシャツを着てネクタイをしめる。「あれっ、ネクタイどう結ぶんだっけ！？」一瞬分からなくなります。焦っている時ってこんなもん。冷静になって、冷静になって、まずは簡単な結びから、こうだっけ！？できた。ということは、こう結べばいいんだ。ネクタイを結び上着を着て、香典を左ポケットへ入れて準備完了。
　よし、あと20分、何とか間に合いそうだ、迷わなければ。手帳にメモした地図を見ます。ところがこの地図、大まか過ぎ、目印は花巻警察署と花巻総合病院だけ。地図通り次の十字路で右折しようとすると、なんか違う予感。道は狭いし林へ続く登り坂。違う、次の十字路で右折します。道路は広いが何か違う。道路の左右に銀行が並ぶ通り。やばっ、ここじゃない。迷ったみたい！見ると右手にガソリンスタンド。即ここへ入り葬儀場の場所を教えてもらいます。ところが私が尋ねた人は「ん！？」、分からない。店内へ。戻って来ました。「この信号をまっすぐ行って3つ目の信号を左に曲がってすぐ右です。」「ありがとうございます。」車を出して、信号を３つ数え左折。あれっ、ない。でも方向はあってるはず、信号の数え方、ひとつちがうのかな（ガソリンスタンドは丁度十字路にありそこにも信号があったのです。）ちょっとまっすぐ行って、すぐ右折。すると見えます。葬儀場の看板。あそこだ！残り10分。駐車場で時間を取られなければ何とか間に合いそうです。
　葬儀場に入り、ここで良いはずなんだけど、看板（故☆☆☆☆様葬儀場）を探します。あった、ここです。
駐車。あ～、間に合った。で、入口は！？自動ドアに入る直前、「あっ、忘れた！マスク」。車へもどりマスクをして正面玄関から入ります。さて肝心の受付、会場は！？丁度階段を数段下りた正面にあります。はぁ～、間に合った。会場へ入ると故人の紹介が流れています。椅子に座って、５分も経たない内にアナウンスが流れ葬儀が始りました。本当に危機一髪、すんでのところで間に合いました。

　なんでこうなるの！？どこで間違えたかな。
　良く考えると、最初の予定は前日に移動。場所を確認。着替えて参列する予定。ところが、葬儀は午後、自分は駅に同級生を迎えに行く必要もない。つい油断しました。自分ひとりだから、当日でも大丈夫（油断大敵です）。
　この油断がすべて。これで間に合うか、間に合わないかの時間との戦いになったのでした。