デフレはサービスのチエを呼ぶ
~経営コンサルタント・安岡裕二の「東京タウンウォッチングガイド」~
お弁当やお寿司の持ち帰りをした時に付いてくるお箸。袋の中に入っているつまようじ、袋を破る時につい無雑作に扱ってチクリと指に刺した経験のある方も多いに違いない。そんな方の為に、親切に袋に注意書きが付いていた。“つまようじ入り”の文字とイラストがあり、「開封時にはご注意下さい」とある。
3日ほど前の朝、JR東京駅のコンビニ「ニューデイズ」の前で店員さんが「おにぎり100円!!」と通勤客の視線を引き付けようと声を張り上げていた。大手居酒屋などの呼び込みで珍しくもない光景だが、駅構内の最強立地でおっとり構えているように見えるJRのコンビニがここまでやるか!? という所にデブレの厳しさを感じた。
次ぎにJRの改札を出ようとしたら、スイカをタッチする場所に“しっかりタッチ”?だったかの文字と共に赤枠のシールが貼ってあるのに気が付いた。これも、若い人がいい加減にタッチする為、赤ランプが点灯、流れが止まって迷惑する事を経験した方も多いと思う。そんな客の不満を吸い上げた、カイゼンだろう。
前に取り上げた男子小用トイレの標的なども清潔感を保つチエだ。関東でも普及するのは近い予感がする。
注意すると、身近な実例で色々な処に発見する事が多い。お客様に“好きな店”になって貰う為には、希望や苦情を話しやすい、伝えやすい工夫をする事が大切である。