第146回直木賞は、葉室麟(はむろ・りん)さん(60)の「蜩(ひぐらし)ノ記」(祥伝社)に決まった。
実は、小生がこの受賞作品を知ったのは、NHKのラジオによる紹介だった。
その番組で、一部の朗読がなされたのだが、それを聞いて「あれー、藤沢周平氏の作品のような緻密な情緒あふれる情景描写ではないか。」と驚いたのだった。
俄然興味が湧いたので、全く知らない作家さんため、次のサイトで調べた。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/jugun/jugun146HR.htm
次のような受賞歴・候補歴のある作家である。
第29回歴史文学賞(平成16年/2004年)「乾山晩愁」
第14回松本清張賞(平成19年/2007年)「銀漢の賦」
|候補| 第140回直木賞(平成20年/2008年下期)『いのちなりけり』
|候補| 第22回山本周五郎賞(平成20年/2008年)『秋月記』
|候補| 第141回直木賞(平成21年/2009年上期)『秋月記』
|候補| 第15回中山義秀文学賞(平成21年/2009年)『いのちなりけり』
|候補| 第142回直木賞(平成21年/2009年下期)『花や散るらん』
|候補| 第145回直木賞(平成23年/2011年上期)『恋しぐれ』
第146回直木賞(平成23年/2011年下期)『蜩ノ記』
まずは、直木賞受賞作品の「蜩ノ記 祥伝社 2011.10」を借りようとしたが、当然ながら既に借り手が先にいた。予約順位4番のため、当座のつなぎで借りてきたのは、次の3冊であった。
*花や散るらん 文藝春秋 2009.11
*川あかり 双葉社 2011.1
*恋しぐれ 文藝春秋 2011.2
順次、受賞作や候補作を読もうと思っている。
追記;実際に作品を読んで見ると、当然であるが葉室さんは葉室さんである、藤沢周平さんとは異なるのである。
ご本人のインタビューより;
--これからはどんな作品を
「歴史小説といえば司馬遼太郎さん、時代小説といえば藤沢周平さんの延長にいると思う。司馬さん世代は第2次世界大戦を土台に書かれている。藤沢さん世代は戦前の日本、日本人はこういうものだったと伝える意味で時代小説を書かれていたんじゃないかなと、私は考える。私は戦前を知らないが、父親世代は知っている。親から子に伝わったものはある。それを小説のなかで書いていくのかなあと思います」