左膝半月板手術(内側)の実際について少し書いておきます。
(見苦しい写真なので、ご興味の無い向きは読み飛ばしてください)
医者からは、確定診断を兼ねたものが今回の関節鏡手術だと言われました。
(MRIで事前検査はありましたが、実際に内視鏡で見てから最終的な処置を決めるので、患者もモニターを見ながら医師の相談に応じてくれと言われたが、手術中、説明は少しあったが、相談ではなかった)
1.手術前に名前の刺青と言っても、サインペンですが。(患者の確認は大変厳重でした)
2.写真4は、健全な半月板の状態。(小生の左膝外側の半月板は正常でした)
3.写真1と2は、かなり痛んだ内側の半月板の状態。薄いカーテンのように見えるものは、繊維質の半月板がむしれて漂っているもの。
写真ではよく見えないが、上下の骨の間にちぎれた半月板の一部が噛み込んでいた。これらを除去したのである。
4.写真3は、手術終了の状態。 実手術時間は、約45分、麻酔の時間を加えると1時間半くらいでした。手術の内容により、この時間は大きく変わるとのこと。
写真5は、手術直後のギブス状にぐるぐる巻きの状態。これでは松葉杖でも動くのにも難渋した。
写真6は、翌日ギブス状の物を取り除き、関節に溜まった液を取り除いた後の状態。
下の二つの絆創膏が、手術時に開けた二つの小さな穴に貼ったもの、
上の一つは関節から注射器で関節に溜まった液を抽出した痕に貼った物。
小さな穴は一針ずつ縫ってある、抜糸(25日実施予定)までこの状態。
手術での苦痛と言えば、麻酔でした。背骨に下半身用の麻酔注射をすると、長時間の正座をしたときのように痺れてきます、また、麻酔が覚めるときもある程度痺れた感じがしました。これが一番不快なものでした。
痛みの管理はすばらしく、殆ど痛くて困るということはありませんでした。
術後直ぐに感じたのは、関節に物が噛み込んだゴキゴキという不愉快な音と動きが無くなったことでした。
関節の腫れと痛みが、何時ごろ無くなるのか、今後の推移を待つ必要があります。早く楽に動かせるようになって欲しいと思っています。
最終報告は、治療終了と医者に言われて以降に「どんなになったか」を報告します。
以下に、インターネットで公開されている半月板関係の記事の抜粋を参考に記しおきます。ご興味のある方はどうぞ。
参考;
1.半月板は大腿骨と脛骨(けいこつ)の間に存在し、大腿から受ける荷重を分散して衝撃を吸収する作用(ショックを吸収する作用)と膝関節の安定性や円滑な運動をもたらす役割を担っています。
2.半月板損傷の原因は、若年者ではスポーツ外傷によって発生することが多く、高齢者では半月板の変性(老化)を基盤として特に誘因なく発生します。中には、ちょっとしたケガ(捻挫や打撲など)で発生することもあります。(小生の場合には、二十数センチの段差を踏み外したのが原因でした)
3.診断は各種の誘発テスト(Mc Murrayテストなど)にて症状の再現性(膝の痛みや引っかかり現象)の有無をチェックします。さらに、詳細な情報を得るためには補助的診断法として関節造影やMRIが必要となります。
最近ではMRIの診断率は飛躍的に向上し、非侵襲的である事より、非常に有益な検査法と考えられます。しかし、確定診断には関節鏡が必要となります。
4.半月板損傷は、形態的に縦断裂、横断裂、水平断裂、変性断裂の4つに分類されます。一般的に、内側半月板損傷例では縦断裂が多く、外側半月損傷例では横断裂と水平断裂を多く認めます。
(小生の場合には、内側半月板の縦・横・水平断裂だった)
5.治療は保存的治療(手術しない方法)と手術的治療に分かれます。保存的治療は損傷範囲の小さい辺縁部断裂の症例が対象となり、ギプス固定や装具療法などが行われます。
リハビリテーションとしては大腿四頭筋やハムストリングスのストレッチングや筋力強化訓練を指導します。
<半月板損傷の原因>
半月板は膝をひねる時に傷むことがよくあります。テニスのスウィングやサッカーのキックの際に痛めたり、日常生活ではこたつから立ち上がるときや階段を降りる時にもいためることがあります。また、前十字靭帯の不全により、半月板の損傷を生じることも多く見られます。
<半月板を痛めた時の症状>
半月板が傷むと膝の内部の表面はスムーズでなくなり、このために痛みやひっかかりが生じたり、また、水(関節液)がたまったりします。また、これをそのままにしておくと半月板以外の構造物(軟骨など)をも傷めて、さらに深刻な状態になります。
上記のような症状がいつまでも続く場合には、精査を行い手術が必要な場合があります。
また、半月板は、膝の内側と外側にあり、どちらの半月板が損傷しているかによって痛む場所がちがいます。
<半月板損傷の治療法>
現在、損傷した半月板の治療には2つの方法が行われています。
1.半月板切除・・・・傷んだ部分を切り取り、形を整えます。
2.半月板縫合・・・・断裂部を縫い合わせます。
どちらの治療法を選ぶかは、じっさい損傷の状況を確認してからになります。
半月はクッションの役割をしているため、可能な限り温存しておくことが望ましいとされています。しかし、半月板は血行が乏しい組織であることから、損傷の形態もしくは場所によって治療方法が決定されます。
一般的には半月板の周辺部は他の部位に比べて縫合にて治癒する可能性が比較的高いとされています。
半月を縫合するには、通常の関節鏡の手術創に加えて別に手術が必要である事に加えて、部分切除に比べてリハビリも長くかかる。縫合して治癒する可能性が高いと思われる場合には、縫合術を選択し、可能性が低い場合には、部分切除を選択されます。
しかし、半月板の治癒に影響を与える因子は他にもありますので、様様な状況を考慮して最終決定がなされます。
<手術による傷>
1.半月板切除なら、関節鏡を使って非常にちいさな切開で可能です。(膝頭上部に2箇所に半径1cmほどのバッテンの傷のみ)
2.半月板縫合なら、1.の2箇所の傷のほかに、縫合のために別に1箇所切開することが必要になります。